一般社団法人のと復耕ラボへ寄付を行ないました

新しい贈与論は、一般社団法人のと復耕ラボに86.5万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「門」をテーマに推薦を募集し、「NPO法人ウルシネクスト」「西陣工房」「一般社団法人のと復耕ラボ」の3候補があがり、金子遥洵、栖原志歩の推薦した一般社団法人のと復耕ラボが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://sites.google.com/view/noto-fukko-labo/about

文学作品における「避けがたい通過点」の表象としての門は「外と内との往来を阻む境界」でもあります。
門を司る団体を考えた時、「門戸を開く」という言葉から、外から来た者を受け入れるイメージが浮かびました。
そこで今回は、推薦者二人が関心を抱いている被災地復興に関わる団体のうち、多くのボランティアを受け入れ、地域に根差した災害復旧・復興活動を行う「のと復耕ラボ」を推薦先に選びました。

民間ボランティアセンター運営団体として発足した推薦先は、輪島市三井地区に拠点を設け、輪島市街地を含む周辺地域の復旧を支援しています。
ボランティア受け入れのため、コーディネート人員の確保、滞在に必要な宿泊拠点の提供(団体が用意したテントやキャンピングカー等)などを行っています。
最短半日からのボランティア活動受け入れといったハードルの低さもボランティア活動への参画の間口を広げています。

代表の山本亮さんは大学時代に訪れた能登半島で里山風景とそれをつくりだす地域の暮らしの豊かさに惹かれ、輪島市に移住し、古民家レストランや宿泊施設等を営んできました。
運営者の里山に対する関心や能登の地域性から、団体の活動の軸には「自然との共生」があります。
例えば、地震で倒壊した家屋から活用できる木材を救出する「古材レスキュー」活動を行い、家具や写真フレームへの加工、建具の修繕・活用を通して、思い出や記憶を残すことにも力を注いできました。
(古材レスキュー URL: https://x.gd/ss7NB

加えて、地域の水活用に関する「小さな水プロジェクト」への協力、や里山保全のための森づくりを行う展望があり、未来に向けた価値創造を目指しています。
(小さな水プロジェクトhttps://x.gd/ATHWR

現在能登半島では引き続き多くの団体の皆さんが地域の方と力を合わせながら復旧・復興にあたっています。
推薦人の一人は同団体のボランティア活動に複数回参加しましたが、推薦先に限らず現地で活動する皆さんはひたむきに取り組んでおり、限りある公助を辛抱強く共助でカバーしようとしています。
地域の方が復旧の先の未来を思い描くためにも継続的な支援が必要だと感じました。

他団体・支援団体・企業等と連携しつつ、自団体のアイデンティティも持ち合わせている様は「復耕」という名前からも窺えます。
自然や人々の営み豊かな土地でありながら地震と豪雨の二重の被害にあわれた奥能登の方々を応援し続けるという気持ちで、検討を頂ければと思います。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 推薦人の「復旧の先の未来を思い描く」という言葉に共感しました。また、設立して間もない点もサポートしたいポイントになりました。(熊谷友幸)

  • 災害が及んだ地域とそうでないところの分断がどうしても起こってしまう中、のと復耕ラボのように外とつなぐ団体の意義は非常に大きいと感じました。実際の復興のみならず、外部の方々の関心を薄れさせないこと、人々の分断を少しずつ埋めていくことがさらに進めばと思い、投票させていただきます。(上西雄太)

  • やはり震災から復興フェーズに入ったところでの豪雨災害には心を寄せずにはいられません。ボランティア向けの滞在拠点も実施されているということで、まさに復旧・復興期にあっても奥能登への門戸を開いてくれている団体だと感じました。ぜひボランティアに伺った際に滞在したいです。(松井俊祐)

  • 緊急性が高い被災地での復興支援でありながら、里山らしい復興を掲げているところが素晴らしいと感じ、選ばせて頂きました。また、被災地以外においても、里山復興のモデルケースとして展開出来る可能性を感じました。(東原大輔)

  • 土地柄、支援の緊急性を感じるため。(茂木成美)

  • 団体の活動の軸である「自然との共生」に惹かれました。共生の先にある景色を見るには、今私たちが通ることができていない何らかの門があるのではないかなと想像が膨らむような素敵な団体だと思いました。また、現在、能登ではボランティアスタッフが足りていないと聞きます。テーマから連想したドラマで選ぶ寄付も素敵ですが、そのような時代の流れにのった寄付もたまには良いのではという気持ちです。そんな社会の流れもあり一般社団法人のと復耕ラボを選びます。(佐藤真陽)

  • 能登でのボランティア不足を伺っておりました。労働力以外でも、ボランティアは必要ととわれており、希望が持てる未来づくりこそ重要なのだと再認識させられました。まさにこういった取り組みこそが必要だと感じ投票させて頂きます。また現地にも伺いたいと思います。(海野慧)

  • ウェブサイトに「ボランティア参加者と地域住民とが互いに語り合いながら、能登の復興について語り合う「いろり会」を毎晩開催している」とあって、ただボランティアを受け入れる以上に大変なことでしょうが、とても大事にしたい営みだと思いました。起きてよかった災害なんて一つもないのでしょうが、それがなければ生まれなかった何がそこにあるのならば、すこし救われる思いです。(吉見新)

  • X等のSNSでくり返し発信される復興が遅れている・いない論争、8月末日で自衛隊も撤収し、なにより能登地方に比較的近い地域に住みながら、年初以来何の行動も起こしていない自分。少なくない人たちがこうして支援活動を続けておられることに頭が下がります。(清水康裕)

  • 必要性とタイミングから考えて「のと復耕ラボ」を選びました。(渡辺健堂)

  • 未だに震災の爪痕残る能登に。(稲田遼太)

  • いずれも価値のある活動だと思ったが、能登の震災が日々忘れ去られていく中で、今でも現地には元の生活を取り戻せていない人が多数いて生活の困難に直面していると思う。少しでも支援になればと思い、一票。(高城晃一)

  • “彼は門を通る人ではなかった。また門を通らないで済む人でもなかった。要するに、彼は門の下に立ちすくんで、日の暮れるのを待つべき不幸な人であった。“(夏目漱石『門』)
    門とはとても残酷な存在で、通ることが出来ない人をこそ、集めてしまいます。ふと東京を歩いてみれば、しゃぶり尽くしたマンモスの骨のような立派な門が、次々と新しく立っています。開かれているからといって、くぐることは出来ない門が。
    いま能登の前には、門が立っているように感じます。ガザの前にも、しっかりとした門が立っています。その門の前でわたしは、日の暮れるのを待つことしか出来ず、誰かが門を閉じるのをどこか待っているようにすら感じます。わたしがこの『新しい贈与論』に参加しているのは、そんな自分に「破門」を言い渡してくれるかも、と期待しているからかもしれません。
    今回この復耕ラボを推すことで、くぐることは難しくても、門にぶら下がるくらいできないかな、と思うのです。あわよくば、そのまま門が壊れてくれたらなと思います。(前田浩史)

  • 「複耕」というネーミングに心を掴まれました!

  • ずっと活動を拝見していて、能登関連のニュースが下火になっていくなかで、心が折れそうになることもあるかと思います。ぜひこれを機に無関心な人ばかりではない、活動を見ている、応援している人がいるということが届くと嬉しいなと思ったので。(東詩歩)

  • 現在の世界をみまわすと、門が閉ざされて壁化した地域とその周辺で悲惨なことが起きています。そんななかで、締め出すためではなく受け入れるための門、公権力ではなく市民団体が「ゲートキーパー」をつとめることの意義を改めて見直すきっかけをいただきました。(中嶋愛)

  • 推薦人として推薦先を1位にしました。寄合の中でも紹介してくださった方がいましたがほぼ毎日活動報告がSNSにアップされるのも、応援を継続したくなるポイントの一つです。特に復旧期の活動のため「これが解決した、片付いた」というのがよくわかります。私が推薦人をしたのは今回で3回目でした。貴重な機会を与えてくださりありがとうございました。(金子遥洵)

  • 伝統や歴史について考えさせられましたが、今回はそういったものとは関係なく、いま困っているひとを助けることを優先したいと思いました。(中川瞬希)

  • のと復耕ラボさんが資金が足りてる・足りてないに関わらず、まだまだ能登に入れるべきだと思いました。新しい贈与論として入れるべきなのかな?など色々と考えたのですが、推薦人が二人とも能登に関心を抱いたていたという縁もあるな、と思えてきてのと復耕ラボさんに決めました。(中村祥眼)

  • 過疎地域であり辺境の地でもある能登へ人手を流すために、寄付金がポンプの役目になったらと思います。(市村彩)

  • 個人的な思い入れの強さ(のと復耕ラボ推薦人のため)に加えて、寄合の中で出たご意見の「お金を上手く活用してくれそう」という判断基準で順位をつけました。能登の復興に関わる団体は他にも多数存在しますが、ボランティアの受け入れや古材レスキューなど自団体の軸が定まった活動を行い、里山など能登の自然にも関心を抱いているこちらの団体であれば、きっと寄付をうまく活用してくださるのではないかと思っています。(栖原志歩)

  • 能登復興を支援したいと思います。また、活動内容も改めてよく見てみると共感するところが多く、ボランティアにも参加してみたいと思いました。(石田智子)

  • 門を司ってる感を感じた。(佐々木優)

  • 拠点をつくってボランティアの方の受け入れ・継続的な活動のしやすさといった点をしっかりとカバーされつつも、古材レスキューといったユニークな活動をされている点に惹かれました。 能登の古民家の古材であれば漆塗りなど美しい、貴重な、思い出のつまった家財などもあるでしょうし、人から人へ想いが繋がっていけば素敵だなと思います。(日吉良太)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

NPO法人プラス・アーツへ寄付を行ないました

新しい贈与論は、NPO法人プラス・アーツに88万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「鬼」をテーマに推薦を募集し、「認定特定非営利活動法人育て上げネット」「特定非営利活動法人日本行方不明者捜索・地域安全支援協会(MPS)」「NPO法人プラス・アーツ」の3候補があがり、原拓海、古川哲の推薦したNPO法人プラス・アーツに決定しました。

推薦文は以下の通りです。

特定非営利活動法人プラス・アーツ ホームページ:
https://plus-arts.net/

「イザ!カエルキャラバン」ホームページ:
https://kaeru-caravan.jp/

地名に「鬼」が入っている地域は、自然災害が多い場所であることがあります。例えば、関東平野東部を流れる鬼怒川は、所説ありますが、鬼が怒るように荒々しい流れであることからその名になったとも言われます。

日本は自然災害の多い国であり、防災訓練は、多くの人にとって「つまらない」ものかもしれません。そうした防災に対して「防災は、楽しい」という言葉を掲げ、子供たちや地域の人々が楽しみながら防災の知識を身に着けるイベントの普及を中心に活動している「特定非営利活動法人プラス・アーツ」を推薦します。
代表的な活動に 「イザ!カエルキャラバン!」という、子ども向けのおもちゃの交換会と地域の防災訓練プログラムを組み合わせることで、地域の人が集まり楽しみながら防災の知識を身に着けることができるイベントがあります。

きっかけは阪神淡路大震災。代表の永田宏和さんは、ご自身も震災を経験し、被災者から教わった災害時の教訓や知恵を全国の子どもたちに伝えたいという思いから、「思いきり楽しくすること、楽しみの中に学びがあること」をベースに活動を始めました。
当初は「防災は遊びじゃない」と周囲の反発もありましたが、永田さんは「真面目にやっても誰も来なかったら伝わらない」と言って活動を続け、今では日本各地に加えて世界16ヵ国で開催されています。

実は、推薦人も小学生の頃にプラス・アーツが企画した「イザ!カエルキャラバン!」に参加した一人でした。最初はおもちゃがもらえるところに惹かれて参加しましたが、ボードゲームやまるで運動会のようにデザインされた防災体験にどんどんと引き込まれていきました。40キロ程の人形を毛布を使って運ぶタイムトライアルでは、毛布が安定せず苦労しましたが、毛布の端を丸めることで持ちやすくなるといった具体的な知恵も学びました。この推薦文を書きながら、今でもその教訓を覚えていることに驚いています。

代表の永田さんはこう語ります。
「震災に直面したとき、防災袋やヘルメットよりも、隣人との毎日のあいさつが一番の防災になる。(中略)防災は「モシモ」のためではなく「イツモ」のなかにある」
鬼という存在も、いつか起こりうる「モシモ」を外部から思い出させてくれるものなのかもしれません。そして、防災対策は、まだみぬ「他者」とも言える未来のわたしたちへの贈与とも言えるでしょう。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • プラス・アーツという、一目では防災NPOとは分からない名前に興味を惹かれました。神戸の地を拠点に、これまでの防災訓練のイメージを変えるような"楽しい"プロジェクトを続々と生み出す活動は、一つ一つが誰かの命を救う素晴らしい活動だと思います。いつの時代も変わらず重要な"防災"をテーマに、これからもますます精力的に活動してほしいと思い、寄付先に選びました。(朝野椋太)

  • 向き合う課題やトピックスの深刻さを受け止めながらも「正しいことより、楽しいことを。」というプラス・アーツさんのアプローチや、実際のクリエイティビティに惹かれました。また、推薦文の「防災は未来の自分への贈与」という視点もヒザウチでした。(小澤啓一)

  • 各団体の順位などつけられないほどに興味ある3団体でした。その中で順位をつけなければならないという投票の暴力性を思いながら、投票しました。投票の理由を私の中では言語化できません。直感だけに従って投票することをお許しください。(泉宏明)

  • 「防災は、楽しい。」というキャッチコピーにやられました。非日常時に必要なことを、楽しみながら日常に染み込ませていく感じ、応援したくなります。(熊谷友幸)

  • 昨日、豪雨で新幹線が運休し、出張の予定が大きく乱れたこともあり、この推薦先がタイムリーに感じられました。自然災害がこれからさらに増えると考えると、不安が募ります。また、『鬼』という字が地名に入っている場所は自然災害が多いことがあるという点も、推薦文を通じて新たに気づかされた発見でした。(横山詩歩)

  • また悩ましい選択でした。プラス・アーツを選んだのは(少々おかしな理由なのですが)防災訓練を子供たちだけで行っている写真ばかりが並んでいたためです。日常生活の中で大人が守らなければならない子どもが、非常時に自分たちだけで生き抜く(ちょっと古くて。ですが)漂流教室的ビジョンが浮かんだのです。団体の趣旨と照らし合わせたわけではなく、すみません。もとに戻すことさえ想像できないような大災害(天災だけではなく)のあと、Re-viveするのは大人ではなく子どもなのだろう。たとえばそれが蠅の王みたいな帰結だったとしても。以上、直感でしかありませんが。今回はこの団体に(本間盛行)

  • いまや日本列島、いつどこが被災地になるかわからない時代。防災の備えは絶対に必要、と思いながらもついつい後回しにしてしまう自分もいます。各家庭や会社などの単位で備えているところは多いと思いますが、地域で人と人とのつながりを備えるというのは重要な視点だと思いました。いつ来るか、来ないか分からないことだからこそ、楽しい体験から知恵や教訓を学ぶという仕掛けもとても素晴らしいと思い、このような取り組みが各地で増えることを願ってプラス・アーツさんに一票。(浅井美絵)

  • 地名、地図など見ていると結構意味深なものも残っていますよね。防災活動の展開を応援する意味でプラス・アーツさんにしました。(金子遥洵)

  • いい意味で「不真面目」に社会課題に取り組むことも大事だと思い、プラスアーツさんを希望します!(上西雄太)

  • 地震だけではなく、異常気象により、今までにないような規模での気象災害が起きる中、防災は誰もがどこかで「取り組まねば」と思いながらもなんとなく対応しきれていないもののように感じます。こういった取り組みの中で防災意識が育つことが、先々多くの命を救うのではと考え、この団体に票を投じます。(志賀響子)

  • 「鬼」というテーマが弱者に繋がる、その捉え方がおもしろかった。(大谷菜月)

  • 推薦人が仰るとおり、人智の及ばぬ隣人を鬼や神として私たちは畏れてきたんだと思います。特に今は南海トラフで起こるされる大地震が身近な鬼なのではないでしょうか。震災が起こる前の寄付ももっとあって良いと思います。ということで、プラスアーツさんに一票投じたいと思います。(中村祥眼)

  • 鬼から地名の連想は面白いですね。プラス・アーツの取り組みも意義深く、応援したいと思いました。(森康臣)

  • 面白くないものを面白くする工夫に共感します(杉山大樹)

  • 割と消去法です。プラスアーツさんはノウハウを海外展開していて国内だけでない実績がすばらしいと思いました。

  • 近年、防災への備えの必要性を感じさせる出来事が多いですね。ともすると無関心、退屈といった対象になり得る防災を、興味あるイベントへと仕上げた活動に、団体の創意工夫と努力を感じ投票します。(守屋まゆみ)

  • その団体の活動を支援することによってネガティブな影響をもたらす度合いが低そうな順で選びました。「プラス・アーツ」の活動は主に防災に関するものであり、第一希望になりました。
    (栖原志歩)

  • 悩んだ結果、プラス・アーツを第一希望にしました。今回の寄合では、日常と非日常の線引きの難しさについて、個人的には考えさせられました。私たちを問答無用で日常から非日常へと連れ出してしまうのが災害であるのに対して、日常に寄り添った防災支援(「訓練」じゃない防災)をしようというコンセプトに惹かれました。(中川瞬希)

  • 推薦人を務めさせていただきました。『鬼』という難しいテーマの中で、さまざまな団体や活動を調べていたところ、偶然にも自分が何度も参加していたイベントを行っていたプラス・アーツさんを発見し、運命を感じました。小学生の頃の私は、NPOが運営を手伝っていることなど考えもせず、まさに、楽しみながら防災を学んでいました。しかし、今振り返ると、それも一つの贈与だったと感じています。当時は本当にありがとうございました。またいつか、参加したいと思います。(原拓海)

  • 私自身、熊本地震を被災した身であり、その経験からも日頃から何よりも防災意識を持っておくことは重要だと感じているため。災害が起こると身の回りの環境が一変したり、将来の見通しが全く立たなくなったり、ほとんどが大変なことになってしまうため、災害が起きたときの「大変なこと」を少しでも減らす活動が活発になればよいなと思いプラス・アーツさんに投票しました。(佐藤みちたけ)

  • 正直「防災は楽しい」は、わたしの中では、違和感がありました。楽しいもので良いのかと・・・矛盾はしてしまうのですが、楽しいものの中で実際、被災した際に役立つことが得られることは良いことなのではないかと。(せたゆうか)

  • 地元にカジュアルに災害シミュレーションができる防災センターがあり、子どもたちがよく遊びに行っていました。ライトに体験はできるものの災害の恐ろしさや防災の重要性が子供ながらにわかるものであったので、同じようなコンテンツが増える重要性を感じて投票させていただきました。(閏間絵里加)

  • ここ最近の災害への備えで気を張り詰めがちな世相の中、「たのしい防災体験」というのはおもしろいコンセプトだと思いました。(佐々木優)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

注文に時間がかかるカフェへ寄付を行ないました

新しい贈与論は、注文に時間がかかるカフェに91.5万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「音」をテーマに推薦を募集し、「クワイエット・パークス・インターナショナル」「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」「注文に時間がかかるカフェ」の3候補があがり、白川みちる、市村彩の推薦した注文に時間がかかるカフェが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://peraichi.com/landing_pages/view/kitsuoncafe

「音」を考えたとき、音楽からのライブハウス、ホワイトノイズ、騒音、雷音、鐘の音…私たちはさまざまなことを連想しました。最終的に行き着いた音は「吃音」でした。

「吃音」は、身体が言おうとした言葉を音にしてくれない発話障害のひとつです。幼少期から始まる場合もあれば、成人後の心理的状況によって引き起こされることもあります。「言い換え」によって症状としては見えなくなっている「隠れ吃音」の方も含めると、全国で約120万人が吃音を持っているとのことです。
三島由紀夫の『金閣寺』など様々な文学作品でも描かれる通り、吃音は昔から棄却すべき汚点として認識されてきました。


そんな中、「注文に時間がかかるカフェ」という社会によって奪われた吃音を話す機会を創出する取り組みがあります。ここでは、吃音というハンデを抱えた方々がカフェ店員にチャレンジできる仕組みがあります。例えば、思わず「頑張れ」と言ってしまいそうになる話し方に、「緊張して吃っているわけではないので、アドバイスしないでください」などのルールが設定されています。こうした仕組みによって吃音の当事者たちの安心が担保され、来場者との交流によって自信を得ることができ、来場者は吃音への理解を深めることができます。結果に完璧を求めずとも、経験によって得られる自信に注力しているとのことです。


実際にカフェの店舗が存在しているわけではありません。収益活動もなく、例えばコーヒーをこぼしてしまったり、どもってしまってもクレームが来ないようにと全て無料で提供されています。主宰者の奥村さんは、現在は会社を辞められて吃音理解を深める仕事一本だそうです。活動資金はサポーターコミュニティの会費によって賄われています。


活動当初は吃音当事者から「吃音がバレてしまう」という批判のメールがたくさん届いたそうです。吃音が隠すべきこととされる社会のスティグマの存在を象徴するエピソードです。今ではそのようなメールは届かなくなり、むしろカフェの存在から吃音の理解が深まったという方も増えています。


「注文に時間がかかるカフェ」でゆったりとした刻を過ごしながら、当事者の方々と触れ合い、吃音という音をもっと一般的なものにする取り組みを応援してみてはいかがでしょうか。

わたしたちは吃音という社会からかき消された音をもっと一般的なものにする取り組みを応援したいという思いのもと、「注文に時間がかかるカフェ」を推薦します。

参考:
国立障害者リハビリテーションセンター研究所: http://www.rehab.go.jp/ri/departj/kankaku/466/2/

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 伊藤亜紗さんの「どもる体」を読んで、吃音やそれを通した社会について考えていた時がありました。体から乗っ取られてる音が、カフェとしてリズムがノる社会としてこれからなっていくのなら、ぜひ応援したいです。(土田亮)

  • 障害を抱えた人との接触をトレーニングとして体験できるのはとても有意義な事だと思うのでこちらに投票させていただきました。吃音に限らず様々な障害をお持ちの人々といざ街中で出会ったとして、適切な対応ができるとも限りません。今回のケースで言えば「アドバイスしてはいけない」等のルールを私は知りませんでした。このように障害は当人だけではなく社会の周りの人々にも適切な知識とトレーニングが必要だと思うので、このような施設がどんどん増えてくれればよいなと思いました。(三上遼)

  • この中では吃音を一般的なものにする取り組みが、社会の課題として最も重要性が高いと感じられました。(清水康裕)

  • 注文に時間がかかるカフェの推薦人のひとりです。理由は、推薦文のとおりです。(白川みちる)

  • 注文に時間がかかるカフェがずっと気になっていたから。

  • 吃音は自分の生きる日常の中では出会う数は多くはありません。小さい頃に出会った人の中に吃音の人がいた記憶があります。そのときには「なぜこの人は普通に喋れないんだろう」と幼いながらの疑問を持つことがありました。そこから学生、社会人になり吃音という存在があることを初めて認知したのですが、その存在を認知しなければきっと偏見を持っていたと思います。それは日常の中にあふれる接客業をはじめとした職業から排除されてきたからなのではないか。「吃音」と日常的に触れる機会が触れる事自体が、人々の理解と、気づいたら当たり前になっている安心感が出される場が増えると少しずつ社会は「当たり前の日常」の範囲を広げることができるのではないかと思い、「注文に時間がかかるカフェ」を希望します。(繋奏太郎)

  • カフェは着想が素晴らしい。活動も知らなかったし、広がってほしい。(渡辺健堂)

  • 吃音の人が近くにいて、何か治せるんじゃないか、とか当時は考えておりました。ただ、調べると治る治らないとかではないと知りました。治るのではないかと思っていたこと自体、もしかしたら私自身が受け入れるということが出来ていなかったのかもしれません。その人やその状態を、こちらのロジックを押し付けて考えるのでなく、受け入れる機会をもっと増やしていくことが多様性であり、寄付の意義かなと思いました。(鈴木健人)

  • 以前ニュースで注文に時間がかかるカフェを見かけて、取り組みに興味を持っていました。(言葉選びが難しいのですが)外から見えない障害だからこそ、当事者は孤独だったり、モヤモヤを抱えがちなのではないかと思います。贈与によって壁に1つでも通気口が開くといいなと思います。

  • 吃音の存在を推薦文で初めて知りました。聞き手・話し手が寛大な世界が広まるといいなと感じました。(横山詩歩)

  • 注文をまちがえる料理店は存じ上げていましたが、時間がかかるカフェは今回初めて知りました。ただ支援するだけでなく、カフェの利用者にもルールが敷かれていて活動に参加できる点が素敵だと感じました。ぜひ全国行脚で近くに来た際に子供を連れて訪問してみたく、活動が続くように選ばせていただきます。(松井俊祐)

  • いちばん全力で「音」に意識を向けるのはどれだろう?と考えた順にしました。「注文」が入る以上、そこに主として関わらざるをえない自分がいるはずなので、他に比べ逃げ場がないはずと考えました。音は、言語も、音楽も、自然の音も、自分意外の他者と関わる大きなツールですが、耳以外からも「音」を感じているところは大きいはずと感じています。(金野潤子)

  • うわあ、選べない。えいや笑(森康臣)

  • 活動を始めた際に当事者の方から寄せられた意見を見るにつけ、吃音を持っている方と社会との関わりあるいは隔たり、壁を感じます。そんな中で地道に努力を続けられている注文に時間のかかるカフェ、を第一希望にしました。私自身は専門ではないものの徐々に関心が高まっている分野でもあります。(金子遥洵)

  • 自分自身がどちらかというと音に敏感であるため、今回はどの3つも素晴らしいものに映り、かなり迷いました。「注文に時間がかかるカフェ」を選んだのは、吃音に対する偏見が仮に昔と比べて減ったとしても、今度は「コミュニケーションスキル偏重」という現代のトレンドがきっと当事者の方にとって新たに大きな壁となって立ちはだかっているだろうと感じたためです。日本人が英語を話すときには「大事なのは言葉じゃない、伝えたい中身があれば多少つたなくてもゆっくりでも良い」と教わってネイティブの前で緊張して話したりしますが、これを母語同士の対話でどこまで当てはめて、相手によりそって耳を傾けられているでしょうか。

  • 吃音の知人がいるので「注文に時間がかかるカフェ」を応援したいと思いました。(溝口奈緒美)

  • 社会に存在する溝は、その多くが当事者の方と接した経験があることと、対応方法を知っていることで、乗り越えられるのではないかと感じます。どこか定まった場所にあるカフェではなく、北海道から鹿児島まで、全国を移動しながら活動されているのもいいなと思いました。(吉見新)

  • 「カフェの存在から吃音の理解が深まった」という空間を私も経験しに伺ってみたいです。(守屋まゆみ)

  • 「吃音」というテーマは、ずっと気になりつつもあまり積極的に調べず生きてきました。今回改めて社会的な弊害や個人としての悩みの深さに触れ、これは社会が向き合うべき課題だなと感じたからです。触れる機会を増やし、少しでも社会的な受容が進むことを願います。

  • もっとも寄付が必要と思える団体を選択しました。(田中宏幸)

  • 自分も思春期に吃音で悩んだときあったので共感しました!

  • 吃音という社会からかき消された音、というのが印象に残りました。このように、社会に当てはまらないいろんなものが消されていっているのだと思い、そういったものをもう一度呼び起こして混ぜてみたいと思いました(石田智子)

  • 「注文に時間がかかるカフェ」の手触り感や温かさに一番惹かれました。”そこに居合わせる人たちの機嫌の良さや和やかさ”が心地よく聴こえてくる気がします。(小澤啓一)

  • 吃音当事者の方が立ち上げた団体で、コンセプトが絶妙で素晴らしいな、と思いました。「障害」という概念自体を考え直させるような試みかもしれない、と思いました。多くの方に知ってもらいたい団体だと思いました。(坂本治也)

  • 注文に時間がかかるカフェは、SNS等で存在は知っていたものの、常設店舗でなければ、無料でドリンクを提供されていることを知り、どのような経緯でこのカフェの運営形態に至ったのか、この寄付をきっかけに詳しくお話を聞いてみたいなと思いました。また、当事者の方が運営するというのは、ご自身もご苦労があるなかで、とても大変なことだと思います。しかしながら、そのような団体が知られることで、当事者から始めるお店、運動などが身近になればいいなと願いを込めて。(東詩歩)

  • どの寄付先も魅力的で悩みましたが、最初に決めたとおりの順位にしました。活動を応援したいと思います。(中川瞬希)

  • 推薦人です。伊藤亜沙さんの「どもる体」という本のエピソードで、吃音の症状が出なくなった方が精神を病んだことをきっかけとして、吃音の話し方に「戻ります宣言」をした、という話があり衝撃を受けました。自分の中にある吃音への捉え方を見透かされたように感じました。私は中学生の頃まで話すのが遅く、よくいじられていたのでコンプレックスに思っていました。ただ自分にマルを出してあげることさえできれば、どんな話し方であっても良いのではないかと思います。注カフェは前職の代表が隠れ吃音で、その方を通して知っていた団体でもありました。参加者にもルールが敷かれていて安心できる環境で成功体験を積めることは、時に当事者の人生を変えるパワーを持つと感じます。(市村彩)

  • 個人的には三つ巴でしたが、①財務の規模と寄付額のバランス、②コンセプトが好み、の2点から第一希望としました。(佐々木優)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

特定非営利活動法人山友会へ寄付を行ないました

新しい贈与論は、特定非営利活動法人山友会に86万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「草」をテーマに推薦を募集し、「特定非営利活動法人山友会」「パクチー銀行」「特定非営利活動法人NPOサポートセンター」の3候補があがり、杉山大樹、田中宏幸の推薦した特定非営利活動法人山友会が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://www.sanyukai.or.jp/

今回推薦するのは、東京都台東区の通称「山谷地域」にて社会的に孤立しホームレス状態など生活に困窮した方々を支援する特定非営利活動法人山友会です。

今回のテーマは草。草→w→笑という連想から、社会に笑顔を届ける団体に寄付したいと考えました。山友会では「ひとりではないと感じ、笑顔を取り戻す」ことをミッションにしています。

一般的には“笑”はそこかしこに溢れています。TVのバラエティ番組、スマホでの動画、家族や友人との会話で人は簡単に笑うことができる。一方で、山谷でホームレスとなった方々は社会的に孤立され「自分は誰からも必要とされていない」という想いを抱かれ生きる意味などないと思われる方もいらっしゃるようです。

そのような方々に笑顔を取り戻してもらい居場所や生きがいを取り戻す活動を、40年にもわたって草の根のレベルで活動している山友会への寄付を提案します。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 自分は「たまたまプログラミングに出会えたことで今がある」という感覚が強いので、一歩間違えればホームレスであったかもしれないという気持ちを常に抱いています。ある人が生きていくのに充分な収入を得られるかどうかは運によるところも大きいと思っていますので、そこに恵まれなかったであろう人々を支援したいという気持ちで今回はこちらに投票させていただきました。(三上遼)

  • テーマである「草」の解釈について惹かれた順に希望順序を付けました。特に第一希望の山友会は初めから終わりまで身につまされる言葉が多く、1段落目の言葉が心に刺さり、寄付できるような立場にいる自分のことや自分自身の属性(性別、年代等)を改めて考えさせられました。寄付が集まりやすいものの特徴を並べられているのも印象的です。美しいもの、将来性のあるものに集まる寄付は、意識的・無意識的問わず、投資のような意味合いも持っているのかもしれないと考えてしまいました。(栖原志歩)

  • 島崎藤村の詩に、『椰子の実』という詩があります。この詩を読むと、わたしたちは誰もが波間を漂うヤシの実であったと感じますし、いまだにヤシの実かもしれないとも感じます。
    「たとえいまは根の張る暮らしは違えど、わたしたちはどこまでもヤシの実だ」
    山友会の活動は、そんな思いに根を張っているのではないでしょうか。わたしは寄付という意味ではなく、山友会を支援します。

    島崎藤村
    『椰子の実』

    「名も知らぬ遠き島より 
    流れ寄(よ)る椰子の実一つ  
    ふるさとの岸をはなれて 
    なれはそも波にいく月(つき) 

    もとの樹(き)は生(お)ひやしげれる 
    枝(えだ)はなほ影(かげ)をやなせる 
    われもまたなぎさをまくら 
    ひとり身のうきねの旅ぞ

    実をとりて胸(むね)にあつれば 
    新たなり流離(りゅうり)の憂(うれ)ひ 
    海の日のしづむを見れば 
    たぎり落つ異郷(いきょう)のなみだ 
    思ひやる八重(やえ)の潮々(しおじお) 
    いづれの日にか国に帰らん」

    【現代語訳】
    「名前も知らない遠い島から流れよってきた椰子の実が一つ。
    ふるさとの岸をはなれて、おまえはそもそも波に何ヶ月うかんでいたのか。
    実をつけていたもとの木は今も生いしげっているのだろうか。
    えだは今もなお、かげをつくっているのだろうか。
    わたしもまた、なぎさの波の音をまくらに一人さびしくふるさとから遠くはなれたところをさまよっている。

    この実を持ってむねにあてれば、あてもなくさまよう旅の不安がいっそうあざやかになる。
    海に日がしずむのを見ればはげしくあふれ落ちてくる、ふるさとを思うなみだ。
    椰子の実が流れてきたはるかな潮(しお)の流れを思うと、わが身の人生の遠い道のりも思いやられる。
    いつの日にかふるさとに帰ろう」(前田浩史)

  • 私は高齢者への福祉活動に対して葛藤があります、しかし、だからこそ山友会に一票を入れようと思いました。私は、地域のおじいちゃんおばあちゃんに世話を焼かれて忙しい家庭でも寂しいを思いをせずに生きてこられました。ご年配の方々のことが好きだし感謝しています。一方で高齢者への社会保障費が国の予算を圧迫し、私たち若年層への福祉も生活向上も劣後されている現状で、予算を奪っていく群としての高齢者に対して呪うような気持ちが無いとは言えません。自助が難しくなった彼らの生きる術は公助だけなのでしょうか。共助を取り組む山友会さんなどの取り組みを覗きながら、この問いには向き合っていきたいです。(中村祥眼)

  • 悩みました。わたしはいつも真面目に考えてしまうので、好奇心をくすぐられるようなところに投票するのもおもしろいなぁと思ったのですが、昨日猛暑のなかホームレスの方が物乞いをしていた光景がどうしても頭をよぎり、無視せざるを得ませんでした。ホームレス支援はさまざまありますが、地域に密着した高頻度な支援が、命の存続につながると思います。(姜花瑛)

  • 山谷に日本の様々な課題を解決するヒントが眠っているような気がするから。(HT)

  • テーマが「草」ということで、困窮する民草に支援を、と思いました。ホームレスになってしまったのは他の人よりも運が悪かっただけ。家のある私たちにとっても他人事ではありません。(溝口奈緒美)

  • 草とホームレス支援を結び付けたことが新鮮で第一希望にしました。(小柴優子)

  • 推薦文の「草のような寄付対象」すなわち、「友人づくりにも失敗し、稼ぐことにも失敗したおじさんたち」のワードに引き込まれました。「失敗したくない」若い世代にとって、失敗したおじさんはどう映っているのか。「もう終わった」存在ではなく、「まだ動いている」人間としておじさんに向き合い、将来を見つめる山友会の活動を支援したいです。(藤岡達也)

  • 山谷のことは『山谷─やられたらやりかえせ』で知りました。正確には、去年か一昨年の上映会のお知らせを見て知りました(なので映画は見たことがない)。だから、山谷は怖い町というイメージが強く、機会がなければ近寄らない場所という認識になっています。機会がないと知る由もない事象というものがあって、加えてそれが愛しえにくい対象であれば尚のこと寄付には至らない。今日、山友会を知ってしまったので、寄付先として投票したいです。草の根の運動は地域密着でしか成立しなくて、その地域密着の活動に僕らが寄付をアウトリーチで届けたいと思いました。(中垣智晴)

  • 長らく地道な活動を続けていることを知って、応援したくなりました。(秋山福生)

  • もっとも困ってそうで、かつ寄付されなそうな対象である山友会を第一希望にしたいと思います。(田中宏幸)

  • 切実に求めているところに、持てる者が分配する、能動的再分配が贈与の軸だと考えたので。(杉山大樹)

  • 再分配というとおこがましい感じがしますが、やはり困っている人に届けたいので

  • 今回本当に決められず、最初になんとなく決めた順位のまま投票します!(宮本聡)

  • 貧富や境遇の差などを乗り越えて、彼らが掲げるビジョン「ひとりひとりがその存在を認めあい、助け合うことのできるようなやさしさに満ちた、安心して暮らすことのできる社会」に近づくと、次の世代にも繋がると思います。(小澤啓一)

  • 推薦人の方の、一番困っているところに寄付したら良いじゃない、という言葉が、最終的に腑に落ちました。社会は、致命的とまでは言えない不運や困難から、なんらかの理由で立ち直らなかった(ように見える)人々に厳しいように見えます。考える機会をいただきありがとうございました。(加藤めぐみ)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

NPO法人ぱっぷすへ寄付を行ないました

新しい贈与論は、NPO法人ぱっぷすに170万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「記憶」をテーマに推薦を募集し、「NPO法人ぱっぷす」「渡邉英徳研究室」「アフリカ子どもの本プロジェクト」の3候補があがり、佐々木優、稲田遼太の推薦したNPO法人ぱっぷすが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://www.paps.jp

 性的搾取は、二つの方向から「記憶」を刻み込みます。
 第一に「個人的な記憶」です。強制わいせつ等はもちろん、AVへの望まない出演、性風俗への強制的な従事などは、トラウマとして当事者の記憶に刻み込まれ、長期にわたって苦しめる可能性があります。
 第二に「社会的な記憶」です。インターネット黎明期から、リベンジポルノはもちろんのこと、過去の出演AVやその出演歴、性風俗従事歴などが意図せず暴露され、デジタルタトゥーとしてインターネット空間において社会的に記憶され続ける事例は枚挙に遑がありません。
 このような問題意識の下、わたしたちは「性的搾取に終止符を打つ」をミッションとして掲げ、「デジタル性暴力やAV業界・性産業などで受けた困りごとの相談支援、本人の意に反して拡散した性的画像を削除する活動、アウトリーチ活動、アドボカシー活動、広報・啓発活動など」(https://www.paps.jp/より引用)に取り組む「NPO法人ぱっぷす」を推薦します。ぱっぷすは、従前の性的搾取はもとより、スマートフォンやインターネットといった情報関連技術の普及、発達に基づく性暴力被害の形態を「デジタル性暴力」と呼び、団体としての活動経験を基に、以下のように社会的問題を提起しています。


今やインターネット上の画像は、誰でも保存・再投稿が可能なため、これらの被害画像を完全に消し去ることが現実的に不可能とされ、終わりが見えない苦痛に絶望して希死念慮を訴える被害者も多くいます。ぱっぷすへの相談後、親族などの連絡で自死と判明した方も確認しており、中には自殺未遂を繰り返し、急に連絡が取れなくなった方もいます。デジタル性暴力が若年女性の自立にとって非常に大きな障害となっている事で、心理的・精神的・社会的なサポートが急務です。
(https://www.paps.jp/paps より引用)

AV業界・性産業における問題に限らず、交際相手からの性的な写真の要求に応じたことに起因してリベンジポルノ被害を受けるといった恋愛関係を背景とする「デジタル性暴力」事例も少なくありません。奇しくも2024年6月20日には、検察に押収されたリベンジポルノや児童ポルノ等の被害者が望まない性的姿態の電磁的記録の消去措置制度に関する法律が施行されたほか、AV出演の契約を無力化するルールを定めたいわゆるAV新法が成立するなど、昨今注目を集めている問題です。わたしたちは、「個人的な記憶」や「社会的な記憶」で苦しむ人たちのために粘り強く活動を続けてきた「ぱっぷす」に共感し、推薦します。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • トラウマをよびさます個人及び社会の「記録を消す」こと、という観点は自分にはなかったものでした。デジタルな暴力という新たな脅威に専門家をふくめたチームで立ち向かっているNPO法人ぱっぷすのような活動は、行政が現実に追いつけていない分野において重要な役割を担っていると思います。迷いましたが、このグループで寄付するのであれば緊急性やニーズがある一方で認知度が低くなりがちな性犯罪・性被害への取り組みのほうがふさわしいのではないかと思い、この順番になりました。(中嶋愛)

  • デジタル性暴力という単語をはじめてしり、またその活動目的に共感したのでぱっぷすに投票させていただきました。私自身IT業界に身を置くものとして、こういった被害があることに目を向けていかなければならないなと思いました。(三上遼)

  • 個人的にデジタルタトゥー問題などが身近に感じていたタイミングでした。一般の人も、偶然やタイミングが悪かっただけで一生後悔し続けるようなリスクが含まれていると思います。そういう課題に取り組んでいるこの団体を支持します。(熊谷友幸)

  • リベンジポルノや性的画像の拡散といった、なかなか人に話しづらい内容の相談を無料で引き受けられているぱっぷすの活動への応援として、寄付先に選びました。AV・ 性産業の問題も、決して限られた人たちだけの問題ではなく、自分の身の周りに起こっても不思議のない問題であり、この寄付が少しでもそういった問題に苦しむ人たちの助けになればと思います。(朝野椋太)

  • 1,500万円足りません!とはっきり宣言されると、選ばずにはいられませんでした。活動報告を読むと、有給スタッフの増員や宿泊場所の増築などが記載されていました。NPOが大きくなることは喜ばしいこととは一概に言えませんが、やはりそれでも大きくなってほしい。困っている人を支えてほしいです。その一助になれば幸いと思い、一票投じます。(中村祥眼)

  • 推薦人だったこともあり、寄付先の選定にあたっては、いつもよりタイトルに引きづられました。記憶というテーマは、僕にとってはプライベートな印象を持つ言葉で、それが故に人間がより生々しく感じられるものを選びたくなりました。こどもができたこともあり、デジタルな性的搾取の問題について、加害者になりうる立場という従前のものに加え、被害者の父となる可能性が出てきました。それもあって、今回はぱっぷすに票を入れました。推薦文の作成にあたっては、言葉の難しさを感じました。繊細なテーマなので、気をつけないと意図とは違う読まれ方をします。そういった繊細なテーマで活動されていること、ありがたいなと感じます。(稲田遼太)

  • 自殺対策支援をしている団体の話を聞いた時に、死にたいと周囲に訴えている人より性被害者や性的マイノリティの悩みをネット検索している人の方が自殺リスクが高いという話を聞きました。それは被害の「記憶」を誰にも相談することができずに1人で抱えてしまうからとのこと。無慈悲な性被害の記憶から当事者の方が少しでも救われることを願います。(松井俊祐)

  • 鶴見俊輔さんが、過去の歴史を省みるときには『期待の次元』と『回顧の次元』があり、「この二つの次元を混同してはいけない」と仰っています。『回顧の次元』とは、歴史の筋がぜんぶ見えている地点に立って「あのときはどうだった」と回顧する姿勢です。発生から考えて、そのあとの歴史が全て見えている。事実がそこにあって先が見えているわけだから、「あれは正しかった、間違っていた」と、いわば好きなことをなんでも言えてしまうわけです。
    これに対して『期待の次元』とは、その場所に降りていって、「そのときに我々はそのことに何を期待したのか」を考える姿勢です。これは先がまったく見えていない。人間は必ずそのときその場所では「こうしよう、ああしよう」と色々考える生き物なので、そのときに何かを期待していたはずだと。この二つの次元を混同して、「人間はさまざまな選択をして、こんにちのような世界を作ってきた」と思い込みがちなんだ、と。
    しかし『期待の次元』に立てば、その先がどうなってゆくのか、ぜんぜんわからないわけですから、そこにはさまざまな道が目の前に用意されているでしょう。これが鶴見さんが仰る内容です。人物について語る際にも、歴史について語る際にも、自分がそこに降りていって、その場所に立って、その風景を眺めて、そしてこれからどうなるんだろうと考えたとき、そのときの判断、そのときに自分ならどうしただろうか、そう考えることが、とても大切だ、という意味です。
    勉強して知識を詰め込む作業とはまったく異なり、そのときのいわば自分の生存を賭けて、「これからどうしようか」と歴史と対峙する姿勢といえると思います。そのためにはまず、歴史に対峙するときは『回顧の次元』と『期待の次元』を切り分けて考えねばならないと。
    わたしは記憶と記録の違いは、この『期待の次元』と『回顧の次元』の違いであろうと思います。『回顧の次元』から「あのときはああだった」と単純に振り返る姿勢に抗い、そのときのその場で濡れしぶく自分の判断を呼び覚ます力が、記憶には備わっていると思うからです。
    今回の三つの提案は、いずれもその『期待の次元』に立つ姿勢から成されていると感じました。
    そのなかでも私は、より『期待の次元』を、この世界で没却しない努力に資する順と考えました。
    第一希望に推薦する理由としては、性被害とは『回顧の次元』ではなく『期待の次元』から考える人が増えることで、初めて被害者や加害者と対峙出来る、生身の記憶だと考えるからです。(前田浩史)

  • 忘れられたい記憶と、とどめておきたい記憶、記憶と記録の乖離など、さまざまなことを考える推薦でした。たとえどんな記憶であっても、そのことを起点に未来をつくっていこうする人々の意思に一番心を動かされました。(吉見新)

  • 社会がもっと焦点を当てて向き合うべき課題だと感じたため。(高城晃一)

  • ぱっぷすのホームページの課題感を読み、改めて、自分のモノの見方が一面的であることに気づきました。なかなか目を向けられていない性的搾取に地道に取り組まれていること、応援したいです。(阿曽祐子)

  • 大変なやみましたが、ぱっぷすさんを第一候補としました。この事業費の規模で、被害を受けた方の直接支援からアドボカシーまで取り組んでいらっしゃるのは本当にすごいと思います。痴漢された記憶はいくら前のものでも全く消えていないな、と自らを振り返ったことからも、一票を投じたいと思いました。(立花香澄)

  • 性的搾取という言葉に嫌悪感を感じたため

  • 悩みましたが、今回は子を持つ親としての危機感に従って選びたいと思います。(中村雅之)

  • 「忘れられる」権利もある世の中だといいなと思います。(横山詩歩)

  • 「デジタル性暴力」という考え方を始めて知りました。自己責任と自助の極地で起きるイシューに介入している取組に感銘を受けました。人権が守られて欲しいです。(河合将樹)

  • 性的に意図せず収奪し、搾取されることが、本来であればひとつの喜び、大切なこと、もっと自由に楽しむこともありえるはずの性的なことすべてに暗く深い影を落としていると感じます。こういった負の側面が解消されていくことが、人にとって大切なことであり喜びであるという側面に光を当てることに繋がるのではと感じ、この団体に票を投じます。(志賀響子)

  • 各団体が支援する対象のうち、どの対象者を支援したいかの順番で選択しました。その点において、もっとも切実に困っているであろう方を支援するぱっぷすが第一希望となります。(田中宏幸)

  • 記憶は、やはり、朝帰りに布団に滑り込む時のように、公園で子供が遊ぶのを眺めている時のように、金曜日の深夜に誰もいないバスに乗り込む時のように、安らかなものであって欲しいから。(NM)

  • デジタルタトゥーは社会に登場したばかりの問題で、まだ十分な法的・技術的な対策が整っていない印象です。それに対して人海戦術的に取り組むしかない状況で、重要な立ち位置のNPOだと感じました。(秋山福生)

  • 当事者にとって深刻な問題であり、今後未成年の被害も増えていくのではないかと懸念しているため。(閏間絵里加)

  • 忌まわしい記憶を消す、ということは、誰にとっても困難な営みだと思います。性的搾取という非常に重い問題に立ち向かわれているぱっぷすさんの活動に敬意を表し、第1希望として投票させていただきました。

  • やっぱり記憶を記憶としてそのまま扱うことは私にはできない、そういう時の記憶ってデータでありアーカイブでありUSBスティックだ。私は、記憶というからにはどうしても自分の体験と紐付けて考えたいんだなと思いました。 というわけで、個人的に体験と紐づけて共感できる順に投票します。(綿貫美紀)

  • 推薦人です。今月のテーマ「記憶」から最もストレートに導かれる問題意識が推薦文の内容でした。(佐々木優)

  • 相談のみならず、物理的コストのかかる宿泊支援、同行支援等包括的な支援を行っており、更に海外ネットワーク構築も視野にいれた活動を支持します。(守屋まゆみ)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

NPO法人離島経済新聞社へ寄付を行ないました

新しい贈与論は、NPO法人離島経済新聞社に87万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「島」をテーマに推薦を募集し、「働く仲間のゆめ・みらい基金」「NPO法人離島経済新聞社」「有人離島で『島の記憶を記録に残す仕事』をする二人」の3候補があがり、中村祥眼、加藤めぐみの推薦したNPO法人離島経済新聞社が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://ritokei.com/

私たちは、NPO法人 離島経済新聞社を推薦します。
そう、既視感のある方もいらっしゃるでしょうか、2023年9月の寄合(お題「字」)で推薦されたものの、当選には至らなかった団体です。当時の寄合では、日本が14,000を超える島で構成されているという事実に驚きの声が上がりました。

海に囲まれて独立しつつ、水平線にけぶる島影によって、常に「他」の存在を感じる。波を越えて、人や文化が行き来する。島国日本の原郷的イメージに重ねながら推薦の方針を探り、私たちは、個々の島よりも島と島とのネットワークに注目することにしました。離島が、島国日本が抱える具体的な社会課題の先進地域であることも、調べものの中でわかってきました。

◼️団体/活動紹介:https://ritokei.org/about/summary.html

・2つのメディアの運営

小さな島にある価値や課題を届けるための有人離島専門メディア『ritokei』を運営しています。ritokeiでは「島国がみつめるべきヒントを島から届ける」ため離島に残る多様な文化を発信しています。
また、『島育COMYUNITY』を昨年秋にリリースし、離島での教育にスポットを当てた取材とコミュニティづくりにも着手しました。

・伝え、繋げ、育む。プラットフォーム事業
メディア運営の他にも、離島地域の課題解決や持続的発展を志す民間企業・団体・非営利団体等と連携した事業の企画やコーディネートを行なったり、地方自治体や関係省庁と連携し、島々の持続的な振興につながる事業のサポートしたりしています。

◼️さいごに
離島経済新聞社は「他」への関心を呼び起こし「他」とつながるきっかけを作る団体として、このひとたびの贈与を、波のように増幅してくださるように思います。二度目の推薦となりますが、新たな目線でご検討ください。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 紙の離島経済新聞の10年来の愛読者なので、一択で「離島経済新聞社」を第一希望にしました。ネットの情報発信も素晴らしいですが、ぜひ、一度、紙の離島経済新聞も手に取ってほしいです。季刊発行です。 海なし県生まれで海洋レジャーもまったくやらない自分にとっては、新聞を読むことで、まったく知らない島の生活を知ることができ、とても勉強になり、面白いです。日本のローカルの姿を垣間見ることができ、物語を読んでいるようです。 たぶん、離島にいくと配布場所があり、無料で入手できます(発行のために寄付を集めています)。あるいは、寄付のマンスリーサポーターになれば入手できると思います。(山田泰久)

  • 離島の活性化は、日本全体の活性化に繋がると感じています。(疋田裕二)

  • ちょうど以下の記事を読み、島での生活にかかるコストに対して国の補助をもらうために自分たちを豊かといいづらい、自己肯定感が低い構造というところに共感を感じるところがあった。生活環境に起因する生活コストの違いがある中で都市に投資されている莫大な投資を享受している都市生活者の一人として、離島にお住まいの皆様が生活コストを乗り越えてここが良い場所であると感じる、ということに対して寄付を考えたいと考えた。
    都市部への一極集中が起きていないイタリアと日本の差 持続可能な社会をつくるために見直したい、本当の豊かさ https://logmi.jp/business/articles/330555

  • 離島経済新聞社の「小さな島の価値や課題を届ける」というテーマは大切だけど見過ごされそうで、我々の規模の寄付は大きな助けになるのではと考えた次第です。あと、「島」性が濃いのも気に入りました。

  • 日本の人口動態が大きく変化し、日本に多くの人が移住するときにコミュニティに関する情報は非常に大きな役割を果たすと思い、投票致しました!(松木耕)

  • 私自身離島の出身で、前々から離島経済新聞社の活動には注目していました。離島の文化を本土の事情に取り込むのではなく、尊重しつつ盛り上げてくれることを期待しています。(秋山福生)

  • 以前にも離島経済新聞社が候補に挙がった際に第一希望にしたと記憶しています。島の魅力ってなんでしょうか。海を隔てて離れているからこそ、訪れる特別感を感じたり、そこでの体験や人との触れ合いが濃いような気もします。一方で島での暮らしには自然の豊かさやその島独自の文化という素晴らしい点もある一方で、都会とは違う不便さや、だからこその工夫や知恵もあるのではないでしょうか。離島の暮らしや経済を支えたり、課題を解決するのはその島の人たちだけではなく、島の外の人も一緒にやろうというコンセプトがとてもいいなと思います。大きく見れば日本は島国の一つですから、離島からの学びは多くあると思います。その発信と人繋ぎをしてくれる貴重な活動だと思いました。(浅井美絵)

  • 「島だけでは解決できない課題は皆で超える」ここに共感し、感銘を受けた。島にある良さや、問題点、困っていること。これらは島に住んでいるからこそわかるものなのかなと。ただ限られたリソースの中でやられることは限られてくるはず。また問題や課題は1つではないはず。我々のように都会にいれば都会の問題点もあるが、良さもある。それらを複合的に考え、離島の課題解決をしていこうという姿勢に共感を覚えた。まさに離島の「架け橋的存在」だと感じた。(赤熊純)

  • 過去の推薦候補のリベンジ提案はいいなと。もちろんテーマ的にも合致していると思いました。(森康臣)

  • 新しい贈与論の寄付が、人から人を介して、人に届いていくことが一番想像できる寄付先だと感じました。最後に受け取る誰かに届く頃には、もっとあたたかさが増していることを願ってます。(吉見新)

  • 第一希望は贈与論の中では再チャレンジ(に見える)リトケイ様にします。(金子遥洵)

  • 離島育ちの自分としては悩みましたが、『離島経済新聞社』を第一希望とさせていただきました。県を跨ぐ離島を紹介する活動は貴重かつ重要だと感じました。(濱田太陽)

  • 趣味が離島旅行

  • 「リベンジ」というテーマに心打たれている部分が割と多くあります(何度もチャンスがある世の中が良いなぁ)。前回の推薦の時から気になっていたので、「離島経済新聞社」を第一希望に選択しました。(熊谷友幸)

  • 融資などの寄付や助成金のみに頼らないファイナンスで取り組んでいる点。

  • 悩みましたがリトケイにします。「寄付でやる意義」としてはリトケイの方に個人的な気持ちが寄った感じになります。(三上遼)

  • 着眼点がおもしろいと思ったため。納得度100%じゃないのですが、リトケイさんの着眼点と切り口が自分の問題意識にスッとあてはまったので。世界がかわるシマ思考という最近出された本を読んでみて理解深めてみます。(日吉良太)

  • 日本では「本州」がどこか「本体」のような顔をして浮かんでいますが、島国としての日本を見据えたとき、むしろ大小多様な島々こそが、その「本来」ではないかと思います。二回目の推薦を試みた推薦人の熱意にも敬意を表し、離島経済新聞社に一票を投じます。(桂大介)

  • 能登半島を大地震が襲った際には集落撤退/移転論が話題となりました。そんな限界集落でもある有人離島で営まれる文化や生活に、ritokeiは10年以上前から焦点をあてています。規模は小さくても人が減っていても息づいている島々があります。その生活を知らずに撤退も維持も活性化も語れないのではないでしょうか。「知れること」これはとてつもない価値であるはずだと信じて、彼らに一票を投じたいと思います。(中村祥眼)

  • おお!離島経済新聞社が!!(初回推薦人です)。こんな嬉しいリバイバルがあるんですね。今回の推薦文を読んで、前回推薦時に気付かなかった「島のネットワーク」、離島から島国への「リフレクション」というチャームがスポットされていることが善かった。人のなす活動は何度でも何度でも語るべきですね。贈与先は何度も甦る、ピース✌️(本間盛行)

  • 家族旅行で訪れた瀬戸内で目にした多島美が忘れられないです。団体認証を取ったり、借り入れをしたりと誠実で前向きな団体運営の姿勢を感じ、贈与論として寄付することで事業の可能性が拡がることを願います。(守屋まゆみ)

  • 今回は、推薦先にそのまま投票させていただきます。最新のフリーペーパーのテーマは「2050年に向かい島と私たちはどう生きるか」でした。四半世紀後にも、本メディアが続いていってほしいと願います。(加藤めぐみ)

  • 「島国日本が抱える具体的な社会課題の先進地域」というフレーズが胸に響きました。今回の『島』というテーマに対して、”都市vs島”の構図でなく、もう少し広い視点かつ長い時間軸で語っているロマンに気付きました。(小澤啓一)

  • 離島に1ヶ月滞在した経験から今回のテーマを出させていただきました。島を良いとも悪いとも思っていない島民でも、移住者が始めたお店に行ったり仕事の負担が減ったりしているのを見て、移住者は長く住んできた島民にとっても良いことがあるのだと思いました。議論を通して外部から島を美化して見ることの暴力性に目を向けながらも、離島経済新聞社を1位とします。(市村彩)

  • 美化していると言われるかもしれませんが、やっぱり日本の島が好きなので地域の文化や営みが続いてほしいと思うのと、人口減少に関心が強いため(閏間絵里加)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

更生保護法人日本更生保護協会へ寄付を行ないました

新しい贈与論は、更生保護法人日本更生保護協会に78万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「悪」をテーマに推薦を募集し、「NPO法人レスキュー・ハブ」「心理学者 澤田匡人」「更生保護法人日本更生保護協会」の3候補があがり、渡辺健堂、小澤啓一の推薦した更生保護法人日本更生保護協会が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://www.kouseihogo-net.jp/hogokyoukai/index.html

L:師匠、自身の力を正しく善きもののために使いたいと考えています。
Y:ホッホッホッ、良き心がけじゃ。
L:はい、世の中の“悪なるモノ”に対峙して正義を貫きたいと。
Y:ハテ、“悪”とは何じゃ?
L:やはりそれは人を傷つけたり罪を犯すことかと・・・。
Y:かの親鸞はこう言った。「悪人とは、自らの力で迷いを離れることができない人」。すなわち、煩悩から逃れられぬ衆生は皆悪人だとな。そしてそんな悪人こそ、救われるべき存在だと言っておる。
L:・・・そうか、悪人正機ですね。では救済のために私の力を使うにはどうしたら良いでしょう?
Y:まずはググるのじゃ、そして感じるのじゃ。

【後日】

L:師匠、日本には刑務所などに服役している人が約4.1万人、そしてそのような人の立ち直りを支える民間ボランティアの保護司の方が4.7万人もいることが分かりました。
Y:フム、全国保護司連盟にたどり着いたか。して、どうする?
L:はい、私はこの団体も一員である更生保護ネットワークに何らか貢献したく思います。
Y:「人はみな、生かされて生きていく」― 彼らが掲げている言葉じゃ。保護司、保護施設、就労支援を広くサポートしている団体群を見つけたか、さすが我が弟子、スジが良い。
L:はい、このグループでも中心的な存在である『日本更生保護協会』に力を寄せたいと思うのですが・・・。
Y:が?
L:この協会は既に長い伝統と強い基盤があるようなのです。果たして私の力を使うべきところかどうか・・・。
Y:弟子よ、ヒロイズムや得たい影響力に囚われておらぬか。ダークサイドは誘惑に満ちておる。無心で感じた団体をしっかりと推すのじゃ。
L:ありがとうございます、分かりました。「“立ち直りを支える人”を支える」をスローガンとして、110年にわたり活動している『日本更生保護協会』に寄付を届けたいと思います。彼らは、様々な関係団体への助成や研修開催、そして立ち直り支援への理解や応援を得られる社会づくりの啓蒙、応援の輪を広げていくことを行っています。マスター・ヨーダ、私は縁の下のまたその下からフォースを捧げます。
Y:ルークよ、善悪難定(ぜんあく さだめがたし)、そして我々は誰もが道を踏み外すことがある弱き存在じゃ。立ち直ろうと決意した者たちを支えられる社会でありたいものだの。
まもなく5月。5/21は親鸞の生誕日、そして5/4はスター・ウォーズの日じゃ。
フォースとともにあらんことを。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 今回も大変迷う投票でした。今回はマスター・ヨーダとルークの会話を世に出したいと思い、日本更生保護協会を選びました。『ケーキの切れない非行少年たち』を読んでから、かなり関心の高い分野でもあります。フォースとともにあらんことを。(鈴木亜香里)

  • 『悪』というテーマで私が推薦人だったら、立ち直り支援の団体にしたいという希望がもともとあったので、更正保護協会にしました。映画『プリズンサークル』に影響を受け、「自分たち善人」とは完全に切断処理された「悪」によって問題は起きるのだという幻想について考えることがありました。私の中にも悪はあり、それも普段の私と薄紙一枚を隔てたような私の中の場所にある気がしています。他人事じゃないという思いもあり、一票を。(藤井ゆき)

  • 今回はストレート? に日本更生保護協会に投票させていただきました。個人的には善悪というような言葉があまり好きではないのですが、そういったところも若干共感できる推薦文だったかと思います。(三上遼)

  • 「更生・保護」や「保護司」について、なんとなく知っている人は多いと思うのですが、それでもまだ光の当たりにくい世界だと思います。長らくこの活動に尽力されてきた日本更生保護協会の助けになればと思い、この寄付先を選びました。(朝野椋太)

  • 今回は推薦文の面白さが決め手になりました!更生支援については、明石市の前市長である泉房穂さんのインタビューで関心を持ちました。我が家にも発達障害の子どもがおり不注意や衝動性のせいで故意でなくとも罪を犯すことがリアルに想像できてしまうので、被害者だけでなく加害者の更生支援も大切な取り組みだなと常々感じています。(溝口奈緒美)

  • 推薦文の「無心で感じた団体をしっかりと推すのじゃ。」が決めてでした。SWはEpisode 6の最後のセリフは心を入れ替えた瞬間だったと言えるのかもしれません。(金子遥洵)

  • 刑務所に一度入り、罪を償い「更生」したはずの人が、けれど過去の罪の影から逃れられず、生活が向上せず、再度罪に手を染める、という循環を断ち切り、真の意味での「更生」を手助けする長らくの営みに共感し票を投じます。同時に、推薦文の手法と魅力にやられました…(笑。(志賀響子)

  • 推薦文の面白さ(文体)で選んでしまいますが、活動内容は推薦文だけでは全然ピンと来てなかったという不思議な寄付。ま、新しい贈与論メンバーの推薦先なら大丈夫だろう。笑(森康臣)

  • 「終わりのない立ち直り支援」ウェブサイトの、この文言にノックアウトでした。頭が下がります。(藤岡達也)

  • 推薦文が面白かったw(綿貫美紀)

  • いつも邪な心が立ち上がってきてはいかんいかんと思い直すことがあります。私も何度も悪いことを子供の頃にしましたが、更生する機会がなければ それを改めて思い出させ、そのことを守ろうとする組織を第一希望にしようと思いました。(濱田太陽)

  • 推薦文に惹かれ、投票します!!(上西雄太)

  • 人はミスをする生き物だと教わった。大小あれミスをしてそれを修正し少しずつ「人」が形成されていると感じる。それを修正するかしないかがまたその人を決めていく。なんならそれを実行したときは善と思っていたのだと。その後「他の世界」を知ることで自分がしたいことではなかったと後で気づいたりもする。向き合うもよし逃げるもよし。人には選択する権利がある。その選択できるものが多いほど、人の「気づく機会」が多くなるのではないかと感じた。(赤熊純)

  • 躓いた後の”立ち直り”には様々なサポートが必要であることを知り、包括的に支援を届ける観点で日本更生保護協会を推したいと思います。(小澤 啓一)

  • あえて今回は違う角度からの日本更生保護協会さんを選択しました。(日吉良太)

  • 個人的な想いは傍に置き、テーマと事業内容の関連について最も腹落ちした日本更生保護協会を希望しました。(佐々木 優)

  • 「立ち直りを支える人を支える人」を支える、という図式に可能性の広がりを感じました。「支援者の支援者」は通常は支援の対象として認識されていないところがあると思います。しかし支援者と受益者だけで閉じてしまうと問題(悪)の原因まで届かないのではないかと考えました。見かけ上の組織の大きさや相対的な予算の大きさが見えづらくするのが非営利団体の間接費の大きさです。寄付者は寄付が受益者に直接届くことを望みますが、支援者や支援者の支援者なしには寄付が持続的に受益者に届いていくことは難しく、そうした意味でも「支援者の支援者を支援する」ということに意義があると思った次第です。(中嶋愛) 

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

NPO法人SIDS家族の会へ寄付を行ないました

新しい贈与論は、NPO法人SIDS家族の会に79万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「子孫」をテーマに推薦を募集し、「NPO法人ピルコン」「NPO法人SIDS家族の会」「ペトログリフ研究家 武内一忠氏」の3候補があがり、藤岡達也、三上遼の推薦したNPO法人SIDS家族の会が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

http://www.sids.gr.jp/

3年前、妻が妊娠して始めて知ったのが、流産、死産や突然死の確率の高さでした。

子供は望んだからといってすぐできるわけでもなく、そしてようやく妊娠したとしても流産の確率は全妊婦の15%ほどもあります。安定期に入るまでは毎度の検診が気が気でなく、「今流産してしまったら夫婦共に正気ではいられないかもしれない」と強く感じました。「母子共に健康」という言葉の重みが身にしみます。

今回推薦する「SIDS家族の会」はSIDS(乳幼児突然死症候群)や死産、流産によって子供をなくした両親を精神的に支えるボランティアグループです。医療が著しく発達した現代日本においてさえも、流産や突然死は依然として他人事ではなく、これを支える「SIDS家族の会」のようなものは、人々にとって非常に大切な存在であると強く思い、候補とさせていただきました。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 少し前に無事に子供がうまれた。母子共に健康。本当に奇跡だと感じられる。今も成長を楽しみながらどこかでさまざまな心配がある。これだけ尊い奇跡を失ったらどれだけのものなのか計り知れない。子供の奇跡を感じているのはその過程にいる親であると感じる。不安な日々の支えが大きな存在だと感じた。(赤熊純)

  • 日本の出産時死亡率、乳幼児死亡率は低いが、現代では稀少児も多く、ひとりの子の死がもたらす影響は大きい。絶望の底にある方々へのメンタルケアこそが重要であると考える。次の世代に繋がる活動に一票を投じたい。(泉宏明)

  • 突然死や死産・流産という、どんな親にも起こり得るできごとに対して、微力ながら支援ができればと思い、この寄付先を選びました。突然死の原因が医学的に解明されきっていない中で、啓発活動などを通じて突然死の防止に取り組んでいることにも感銘を受けました。(朝野椋太)

  • 流産や死産について日本においてもこれほどの確率で起こることであり、継続的にサポートが行われることの必要性をとても感じました。(中島真)

  • こどもを亡くす、こどもと暮らす親である自分にとってそれは何よりも辛いことです。そういった方が生きるために活動されていること、とてもありがたく思います。(稲田遼太)

  • HPトップの「遺族支援をはじめとする活動をここまで続けてこられたのは、亡くした子どもたちとみなさまの支えのおかげです。」に胸を掴まれました。Befrienderという存在も初めて知りました。「ビフレンダーはSIDS家族の会の中で、子どもを亡くした遺族会員のうち、一定期間経過し、研修を受けて、お子さんを亡くしたばかりの会員さんの話を聞くボランティアをしている人のことです。」辛い経験をされた方が、その崖を登り越えて、似た経験をされた方を支援している。pay it forwardのような、果てしない過去と未来によって、現在が中間点でしかないのだと、救われる感覚を得ました。ぜひこの活動を応援したいです。(中垣智晴)

  • 苦しい思いをされている方のために長期間取り組みを続けられているSIDSさんを1位にしました。推薦分は簡潔ながら、活動の意義や特徴を的確に表していると思いましたし、拝見したウェブサイトも丁寧なトーンで作られており、心に寄り添っている活動をされているんだろうなと感じました。(金子遥洵)

  • 一位の決め手は、知らないことへの興味でした。乳幼児突然死症候群という病気があることも知らず、それによって悲しむご家族がたくさんいたことに驚きました。よりこういった活動が認知され、乳幼児突然死症候群の予防等の技術ができればと期待しています。(濱田太陽)

  • 今は「生きろ」というより「何も死ぬことはない」という気分なので(伝わりづらいですね)。(本間盛行)

  • 母子共にに健康ということは、当たり前のことではなく、命がけと聞いています。少しでも支えられたら、と思います。(白川みちる)

  • SIDSの研究、予防の為の環境や、SIDSによって深い悲しみにある方々に寄り添う十分な環境がより整う事を願い投票します。(守屋まゆみ)

  • 「死産、流産によって子供をなくした両親を精神的に支える活動」は、当事者や当事者になり得る全ての人にとって、セーフティーネットになり得ると思ったから。寄付というお金が流れるべきと実感している。(河合将樹)

  • 5歳の息子がいます。振り返ってみると、妻の妊娠中、産後数年間はやはり、彼の存在そのものの不安定さにそわそわしたものでした。加えて、私たち夫婦が子供を産み育てることに前向きになるまで時間が掛かったのも、女性の身体が抱えるリスクを受け入れるために必要なものでした。今やすっかりたくましく育った子供を見て、日々頭を悩ませる課題や不安は、もはやまったく次元の異なるものにはなりましたが、無事にやり過ごしてきた産後の数年間がなければ今の生活はないのだなとしみじみ思います。ひとりでも多くの母子の健康が守られてほしいし、悲しい運命に直面してしまった人たちを支える活動を、私も支援しなければと感じました。(森康臣)

  • SIDSを第一希望といたします。いま、やっと生まれてきたのに、そのまま亡くなるなんて、こんなつらいことはありません。当事者の気持ちを、私たちはぜったい判りようはないけれど、人に言えない、つらい気持ちを、ちょっとでも共有してるよ、と伝えたいです。(藤岡達也)

  • 今回は自分のまわりになるべく近しい課題意識という観点で選んでみました。(横山詩歩)

  • つい先日、知人が流産し激しく落ち込んでいたこともあり、SIDSを第一希望に選択させていただきました。(田中宏幸)

  • 自分の友人でも多くの人が流産で悩んだり、うつ病になったりを目の当たりにしてきた。SIDS家族の会のような活動がぜひ広まってほしいので1票。(高城晃一)

  • 助産院から病院へのシステムの移行により、子どもの死亡率が下がると共に、逆に母親の周産期うつが増えているという論文を読んだことがあります。いわゆるインパクトや効果測定の文脈では見落とされがちな「死」と「ケア」。改めてじっくり考えたいテーマだと感じました。(東詩歩)

  • やはりSIDSさんに寄付をしたいです。深い悲しみを抱えた方の支えとなる活動を30年にわたって地道に続けて来られた努力に心より敬意を表します。広報活動を通じてより多くの当事者の方にこの団体の存在を知って頂くために、またSIDSを減らすための啓発活動のために、私たちの寄付金を使って頂けると嬉しく思います!(坂本治也)

  • 今回は寄付先候補の相対から、明快に第一希望が決まりました。SIDSさんの活動が、そのいつかの 誰かの 助けになり続けられるようにと願いつつ。(masa)

  • コロナ時代を抜けてから日本人はオンラインでコミュニケーションを取れるということを知ってしまったが故に、オンラインで語り合う場が増えたと思います。そんな中でもオフラインで人の言葉を生で感じながら、自身の傷を語り合う場というのは非常に貴重なもので、なくしてはならないと思ったこと、長く活動を続けていることから本当に当事者たちのために活動しているんだなということを思い、SIDSさんに投票をしました。(佐藤みちたけ)

  • わたしたちに何ができるのかわかりませんが、言葉にならない一票を投じます。(桂大介)

  • 命の喪失はコミュニティ全体の問題。社会がそれを包み込むというメッセージとしての寄付行為・30年存続しているという継続的なニーズがある(世代が変わっても誰かが必要としている場)・交換ではなく贈与の関係性で社会が支えていく対象(中嶋愛)

  • 悲しみを分かち合うことは自分にはできませんが、そのような”場”を維持・運営され、多くの方の未来のサポートをしているSIDS家族の会に敬意をあらわしたいと思いました。(小澤 啓一)

  • 「閉じたイメージ」という言葉や「願い」というみなさまの言葉にSIDSは、やはり揺るがなかったです。(瀬田祐佳)

  • 個人でコントロールできないような偶然の出来事に対して、そっと手を添える活動にこそ贈与らしいと思い選択しました。(古川 哲)

  • これほど医療が発達した現代で「全妊婦の15%」という決して低くない確率に衝撃を受けました。オフラインでこのような場を提供しているSIDSさんの活動が、より多くの当事者の方たちに届いてほしいと思い、一票を投じます。(閏間絵里加)

  • 子どもの病気やグリーフケアといった、メジャーな医療からはこぼれ落ちてしまう領域だと思います。ご活動を応援したいと思います。(中川瞬希)

  • 私自身はSIDS家族当事者ではないものの、Webサイト上で紹介されているノンフィクション作品を小学生時代に共感的に読んだことを思い出しました。贈与論の議論では、互助団体的に閉じている/開いていることが選出の論点の一つとして上がりましたが、こうした団体の在り方に期待する意味を込めて投票しました。(佐々木優)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

認定NPO法人日本雲南聯誼協会へ寄付を行ないました

新しい贈与論は、認定NPO法人日本雲南聯誼協会に79.5万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「民族」をテーマに推薦を募集し、「沖縄科学技術大学院大学(OIST) ヒト進化ゲノミクスユニット」「岡崎広樹氏」「認定NPO法人日本雲南聯誼協会」の3候補があがり、秋山福生、阿曽祐子の推薦した日本雲南聯誼協会が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

中国雲南省の母系民族「モソ族」を支援するために日本雲南聯誼協会(https://jyfa.org/about-us/)への寄付を提案します。

◆雲南省

「民族」から、多様な民族、消えゆく民族へと連想を広げ、文化の多様性維持のためにも、ステキだと思う民族に貢献しようという方針を立てました。グローバル資本主義や覇権者による同化政策の影響で、少数民族の言語は2週間に1つのペースで消滅しているそうです。

辿り着いたのが中国雲南省に住む「モソ族」。推薦者はそれぞれ雲南省渡航経験者。雲南人に助けてもらったことがあります。緯度は熱帯なのに都市部でも標高2000mあり、過ごしやすい気候です。美味しいプーアル茶とキノコ料理に過橋米線という大胆な麺料理。雲南の人たちの明るい表情も魅力です。

◆モソ族

モソ族は最後の母系社会と言われています。世界的な課題の女性の社会的価値向上の観点でも注目を集めています。
・「おばあちゃん」が家長を務め、女性が働き男性が育児をする、
・結婚制度がなく大家族で結束し支え合って生きる。
・結婚の代わりに女性のもとに男性が通う。(走婚と呼ばれる)

数分でよいので、映像をご覧ください。美しい民族衣装を纏い力強く生きる人々の姿があります。
https://www.youtube.com/watch?v=eh7sADTOq9A

一方で、モソ族の社会にも、スマホや都市文化が流入しています。若者は漢民族との結婚、安定した生活を望み、土地を出ていくことを夢見ます。思いは様々ながらも、生きぬくモソ族の人々の姿に惹かれました。

◆寄付先選定

日本雲南聯誼協会は、雲南省の少数民族の貧困対策に取り組んでおり、モソ族も含まれています。日本からモソ族に繋がる数少ない団体です。

 ★オジサン主導の日本に生きる私には、女性主導で社会が回ってることが衝撃!この文化が成立していることに希望を持つ方も多いはず。美しい民族衣装などの文化も素敵で魅了されます。(推薦人A)

 ★そもそも人類は母系社会。命を生みだす母胎への信仰のもと自由な男女の結びつきがあった。やがて男女の争いが発生し、安定の一夫一婦制・父権社会へ移行したとのこと。私たちのマザーなるものへの恋慕を呼び覚ますモソ族の存在を知ることができてよかったです。(推薦人B)

<詳しくはこちらの記事もどうぞ>
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/photo/17/082100199/
https://courrier.jp/news/archives/92904/

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 第一希望は、少数民族のために積極的な活動を行い民族多様性を減らさないようにしている日本雲南聯誼協会さんにしました。(金子遥洵)

  • 「民族」がテーマということで、どんな団体が推薦されるのだろうと、とても楽しみに候補団体の案内を待っていました。なるほど、三者三様で「民族」というテーマにアプローチしているのがとても勉強になりました。国内の「今」を感じさせる民族、海外の少数民族、歴史から考える民族など。その中で、以前からある活動の雲南聯誼協会を第1希望にしました。

    同団体は15年前以上に活動を知っていましたが、今でも継続して発展して活動をしているということがうれしくなり、応援したいと思いました。個人的な縁で選びました。そして、推薦文の「推薦者はそれぞれ雲南省渡航経験者。」ということもすごいご縁ですね。(山田泰久)

  • 恥ずかしながら、「モソ族」という民族の名前をはじめて知りました。日本でも家族のありかたが多様化しているとはいえ、男女逆転の働きかたがスタンダードにある社会にとても興味があります。そのくらしには、どんな喜びや悲しみ、どんな幸せがあるのだろうか。まだ見ぬ土地と文化に思いを馳せて、投票します。(姜花瑛)

  • モソ族に限った話ではなく、教育機会の平等に取り組んでいるという観点で日本雲南聯誼協会に一票。教育の機会が与えられることでモソ族のような文化は今後どんどんとなくなっていく可能性も感じ、第三者としては寂しさも感じるが、一人一人が自分で自分の人生を決められる世界になると良いなと思う。(高城 晃一)

  • 「自分では見つけられない寄付先」という観点で順位をつけさせていただきました。寄付でつながったその先にどんな気づきがあるのか、楽しみです。(宮本聡)

  • 今回もすごく面白い推薦先だった。「推薦者はそれぞれ雲南省渡航経験者」というのが説得力があるなと思い一位にしました。私もいつか行ってみたいなぁ。(綿貫美紀)

  • 贈与を通じてモソ族と繋がりができるということ自体に何かちょっとドキドキしました。相互理解を持つきっかけはこんなものでいいのかも。(中村雅之)

  • 民族という概念の多様さをまんま反映したような悩ましいラインアップでした。推薦人の叡智に感謝・困惑です!どこになっても新しい贈与論らしいなとおもいつつ。「美味しいプーアル茶とキノコ料理に過橋米線という大胆な麺料理」このパンチラインで決めました。プーアル茶もキノコも麺も大好き!(本間盛行)

  • これまでモソ族という存在は知りませんでしたが、調べていく中で、日本や西洋の社会とは大きく異なる独自の社会構造、そしてある種の現代的な価値観を中心とした文化があることに驚きました。人類全体のグローバル化に伴って、マジョリティではない文化を受け継ぐことの難易度が上がっていますが、一度文化が衰退してしまうと、復活させることは大変難しくなります。モソ族の伝統の存続と一族への敬意を示して、寄付をしたいと思いました。(疋田裕二)

  • 最初は母系民族の「モソ族」に興味を持ち、その後、ホームページから活動内容や報告がしっかりしていることに関心を持ちました。さらに「Our Mission」に記載されている「教育こそが、貧困や偏見から抜け出せる最大の武器」が決定打で、「日本雲南聯誼協会」を選びました。(熊谷友幸)

  • フシギがいっぱいの推薦でした。母系社会ってどんな社会なのか。走婚とはなんなのか。将来はどうなるのか。なぜ推薦者の二人は雲南省渡航経験者なのか。この広い世界の下で、見知らぬ民族への贈り物ができる機会に感謝して、日本雲南聯誼協会に投票します。(桂大介)

  • 国境を越えて、少数民族と連帯しようという意思が素晴らしいと思ったので、雲南協会にしました。(坂本治也)

  • 民族という概念の危険性について考えさせられました。「民族の団結」を呼びかける政府が少数者を迫害した例はあげるまでもなく皆様ご存じかと思います。とはいえ、私たちは民族という概念から逃れがたいとも感じます。今回は、皆様の意見を聞いた結果、概念を追及するというより実際に存在する「民族とされているもの」への支援を考えました。候補の中でも、その希少性からモソ族の方々への支援に一票を投じます。「あなたたちは母系社会で希少だから援助します」というのも、まるで相手を標本のように見ている暴力性を感じないのではないです。ただ、希少な形態をとる社会(あえて民族とは言わない)に援助することは、多様なヒトの在り方に資するものと考えます。(泉宏明)

  • 今までの寄合で一番悩んだような気がします。この贈与が民族と民族をつなぐ縁となりますように。(中川瞬希)

  • 雲南は、モソ族初めて知ったし、面白い。そして、ご縁を感じました。寄附を通じて、モソ族が広く知られるきっかけになったら、うれしいです。(嶋田暁文)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

一般社団法人宗教2世支援センター陽だまりへ寄付を行ないました

新しい贈与論は一般社団法人宗教2世支援センター陽だまりに83.5万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「恨」をテーマに推薦を募集し、「NPO法人アクセプトインターナショナル」「特定非営利活動法人アカデミック・ハラスメントをなくすネットワーク」「一般社団法人宗教2世支援センター陽だまり」の3候補があがり、森康臣、坂本治也の推薦した陽だまりが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

かつて、私の恋人はおそらく宗教2世だった。

当時の私は新興宗教に関する知識がまるでなかったし、恋人Aさんが抱える複雑な家庭環境について深く話し合うだけの強さを、まだ10代の二人は持ち合わせていなかった。

「ハタチになったら、お見合いとかさせられるんだろうな」

“恋愛禁止”というAさん一家のルールに面食らいつつも、“両親非公認”のどこか後ろめたい交際を受け入れていた私だが、やるせなく、それも唐突に吐き出されたAさんの一言に、一体どんな反応を返せばいいか分からなかった。ちょうど今くらいの季節。肌が切れそうな寒い夜だった。

あれから何年も経って、私はその夜のことなんかすっかり忘れていた。ところが安倍元首相銃撃という凄惨な事件が起き、旧統一教会の報道を耳にするなかで、急に色々と思い出すようになる。

宗教2世に限らず、家族関係には恨みごとがついてまわる。私自身、恨みの類はそれなりに身近にあったから、怒りとか呪詛的な感覚は知っているつもりだった。その点では、Aさんから恨みの情念を感じることは少なかった。ただ代わりに、明るく笑う彼女の表情はいつもどこか哀しげで、諦めにも似た気配が漂っていた。

ある研究報告によると、「うらみ」とは、「許せなさ」「不公正感」「無力感」が同時に体験された時に起こる感情らしい。

今にして思えば、Aさんにもやはりあったのだろう。自身の人生を縛る、様々な“決まりごと”に対する怒りや無力感。しかも分かりやすい敵がいるわけでもない。矛先の定まらない、“静かな恨み”とでもいうべきものが。

「自分には彼女を救えないのかもしれない」――そんな無力感に私もまた打ちのめされた。

「宗教 2世支援センター 陽だまり」は、代表理事の秋本氏自身が宗教2世で、社会問題化するはるか以前の90年代後半から「宗教2世問題」に取り組む団体だ。宗教2世にとって最も困難な時期のひとつが、教団をやめた後、あるいはまさにやめようとしているタイミングである。「陽だまり」はそんな彼らが相談できる数少ない窓口になっている。

今年7月、クラウドファンディングで300万円強の支援金を集めることに成功し話題になったが、これまでの運営はほぼ手弁当。資金面での課題は小さくないようだ。継続的な活動を支援できればと思う。

結局、私とAさんは別れてしまった。だから彼女のその後は分からない。罪滅ぼしなどとおこがましいことを言う気もさらさらない。ただ、彼女と過ごした時代の「重さ」は心の澱のように残っている。自分にできるのは、Aさんの人生にきっと誰かが寄り添い続けていてくれること、それを願うのみだ。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 宗教2世問題、自分はその問題性についてあまり考えたことがなかったことからも長らく孤立化していたのだと心苦しくなります。国内に数百万という宗教2世がいると思うと、「宗教2世支援センター陽だまり」さんのような相談をまず受ける場所があることは、とても大切だと思いました。(中島真)

  • 解決が難しいと思った所から順位をつけて投票します。自覚なき被害者やその周りの人達を救済する(これ自体規範の押し付けかもしれませんが)のは本当に難しく、悩ましいなと思いつつ。そして世界には今もたくさんの紛争があり血が流れていることに想いを馳せます。アカデミックな場所でも紛争は尽きないでしょう。しかし世の中に解決できない問題はないと信じて、解決の一助になればと思います。(泉宏明)

  • 推薦文に惹かれ、陽だまりを第一希望としました。生まれる家は選べない。2世として生まれてきて困っている方の助けになると良いと感じます。(鈴木亜香里)

  • 誰にも信仰の自由があり、生まれながらにして信仰が束縛されている状況は、その人の生き方や価値を否定することと同義だと思います。宗教二世の問題は、自分の両親や家族を否定することとも言え、その宗教から脱会するということは相当の覚悟と決断が必要になると想像します。そんな複雑な状況にいる方々の居場所づくりをされている陽だまりさんを支援したいと思いました。旧統一教会については一時期に比べ報道は減少していますが、まだ苦しんでおられる方がたくさんいらっしゃるとのことで、継続的な資金調達ができることが理想的だとは思うのですが、、人の生を輝かせることができる宗教が人々を悪い方向に向かわせてしまっていることは悲しく、今回の支援が少しでもそういった状況を断ち切ることに繋がればうれしいです。(姜花瑛)

  • 私もかつて「宗教2世」でしたが、大学生のときに自分の力で「洗脳」を解きました。いえ、自分の力だけではないですね。当時私の周りにいた友人や知人、大学の先生やアルバイト先の仲間など、様々な人とつながり話をしていく中でその決断に到ったのだと思います。人はひとりで生きているわけではなく、人とのつながりの中で生かされているのだという事実をあらためて噛みしめています。「外の世界」の人と語り合うことが特定の価値観や世界観から一歩踏み出してみるきっかけとなることを期待して、陽だまりさんの活動を支援したいと思います。(徳久圭)

  • 近しい、もしくは近しいと感じる距離感とその中で生まれる問題というのは「恨」という概念に非常にはまると感じました。その意味で宗教二世の問題は家族という近くて遠い存在を照らし返し、時代性という意味でも改めて考えられるべきテーマだと考えますので、第1希望として投票させて頂きます。(阪本圭)

  • あらためて、各団体のWebサイトを拝見して、それぞれの活動について、とても勉強になりました。今回はお題の重たさゆえでしょうか、各団体の活動も本当に大事な取り組みだと思いました。その中で、一番、自分が知らなかった世界である宗教 2世の問題と、また支援のための団体がすでにあることに知って、「宗教 2世支援センター 陽だまり」にしました。(山田泰久)

  • 子ども時代に日本国憲法が保障しているはずの「信教の自由」を謳歌できなかった多くの人々の痛みが少しでも和らぐことを祈念し、「一般社団法人 宗教 2世支援センター 陽だまり」に投票いたしました。(松木耕)

  • 個人の懺悔という形での推薦文がなぜか心に響きましたそこを導入に活動の素晴らしさがすっと腹落ち出来ました(稲田遼太)

  • 推薦文に導かれ、普段考えなかった社会問題について考えるきっかけをいただきました。自分はそういった恨みを今は持たないからこそ、何か思うところがありました。(原拓海)

  • 今回は、私だったら選べない(見つけられない)団体順にしました。(宮本聡)

  • 3つとも素晴らしい推薦先で大変悩みました…。個人的な自分の課題意識から、そして家族関係につきやすい「恨み」というテーマがより如実にあらわれる宗教二世の課題への「無力感」から、『陽だまり』さんに投票します。(横山詩歩)

  • 居場所も逃げ場もなく、恨みごとを言うことすら許されない。それほどまでに追いつめられた人々を支援する活動を応援したいと思います。(中川瞬希)

  • これまでの投票でいちばん悩みました。どれも手放してはいけない問題だなと感じます。そのなかで、なんとか絞り出しました。辛いです。
    二世問題は広く知られたとはいえ、家族を「恨みきれない問題」というのは個人のなかに残る複雑な気持ちだと思います。解散命令なども話題になっていますが、複雑な気持ちを受け止めるには、金銭的支援だけではなく、人と心を交わすことが不可欠ではないかと思います。最後の決め手は、緊急TELの存在に背中を押されました。(東詩歩)

  • 自身の問題を克服し、そこから同じ思いをする人たちを救い出そうと行動するにはどれほどの覚悟とパワーを必要とするのだろうと。ホームページを拝見すると「適正な対応方法があるのではないか」と書かれており、今ほど宗教二世が世間から注目される以前から、知見をため、データベース化し、それを適用してブラッシュアップされてきたのだろうと、そこに「何とかするのだ」という強い重い意志を感じます。一人でも多くの方が、自分の人生を取り戻せますように。(金野潤子)

  • 「宗教2世」という言葉を知らなかった子どもの頃の記憶に、その存在は刻まれています。盆踊りの練習に参加せずに、校庭の片隅で体育座りをして授業の様子をじっと見ていたあの子も、平日の昼間に母親に連れられて家々を訪ねて歩いていたあの子も、何も知らなかった当時の私の記憶と心に、小さなトゲを残し、それは今もふとした瞬間によみがえってきます。家族という分かち難い営みのなかに生まれ、行き場のない「静かな恨み」が、必要とされたとき助けにたどりつき、解き放たれることを願っています。(吉見新)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

NPO法人フリースクールゆきレオ&保護猫施設ゆきレオ保育園へ寄付を行ないました

新しい贈与論はNPO法人フリースクールゆきレオ&保護猫施設ゆきレオ保育園に81.5万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「猫」をテーマに推薦を募集し、「株式会社無駄」「一般財団法人水俣病センター相思社」「NPO法人フリースクールゆきレオ&保護猫施設ゆきレオ保育園」の3候補があがり、綿貫美紀、林実香の推薦したゆきレオが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

フリースクール×保護猫活動 に取り組む「NPO法人フリースクールゆきレオ」を推薦します。

【ゆきレオとは?】
不登校や心のケアが必要な子ども達が、保護猫達と一緒に自由に自分のペースで過ごしたり、保護猫活動のお手伝いをしたりすることで、猫と人が自信と心の元気を取り戻す居場所。
日本ではまだ広がっていない猫のアニマルセラピーを、保護猫活動を通じて広げていくことをビジョンに掲げています。

【推薦理由】

(林)
猫と聞いてすぐに「保護猫」が思い浮かびましたが、「保護」には猫と対等ではない印象から、違和感が残りました。そんな時、猫にフリースクールという組み合わせ。ゆきレオの猫と子どもたちの関係は「保護する・される」、「支援する・される」ではない、「お互いに助けあっている」とも言えるものです。

ゆきレオでは子どもたちが猫と触れ合う事で本人も心が癒され、猫も人に慣れる事が出来ます。さらに子どもたちは、猫のための活動に参加することで、自分の可能性を広げ、自己肯定感を高めます。写真撮影、SNS投稿、フリーマーケットでの販売など、彼らが行う活動は多岐にわたります。

大人たちが自由に過ごせる場所を整備して、子どもがその中で自由に過ごす形態の多いフリースクールですが(私が過去に訪れた所もそうでした)、ゆきレオでは来ている子どもたち自身が自分や猫の居場所を維持するためにも活動しているのが素敵だなと思いました。

ゆきレオは、代表の福本亜弥さんとその娘である小学6年生の凛さん、この親子二人で始めた小さな団体です。福本さん親子の事務所兼自宅の保護猫部屋を居場所(フリースクール)にしているため、当然たくさんの子どもや猫を受け入れるキャパシティはありません。

寄付により、ゆきレオの取り組みが波及し、他のフリースクールや保護猫団体でも猫と子どもたちの対等な関係が生まれることを願います。

(綿貫)
今回はテーマをストレートに「猫」のまま解釈した上で、
〈対等な猫との関わり〉にフォーカスしようと決めました。

というのも、初めての候補決め会にて、実香さんから
「叔母が拾ってきた捨て猫を飼っていて、よく遊んでいる。
しかし、猫アレルギーで長時間一緒にいられない。本当はもっと交流したいのに...」
というお話をまず聞いたからです。

その話から、「伴侶」「家族の一員」などの役割ありきではなくても、強い結びつきのある関係って作れるよなぁ。と思いを馳せがなら候補先を選びました。

==

NPO法人フリースクールゆきレオへの投票をどうぞよろしくお願いします!!

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 取り組みとして初めて見るもので、寄付によって活動が継続したり広がるのを見てみたいと感じたからです。(中村タカ)

  • 居場所のなさを糊代にしてつないだ活動。手触りあるホームページにもほっこりしました。(阿曽祐子)

  • 「お互いに助けあっている」関係性、実現するのは限られた時間だけかもしれないけれど、それを目指すことをあきらめてはいけないと感じて、ゆきレオさんを第一希望にしました。私自身猫と遊びたい、という気持ちを思い出しました。アニマルセラピーは和むイメージがありますが一方で効果検証も気になるところではあります。いつか、ゆきレオで猫たちと過ごした方々の声が聞こえるようになってくるといいなと思います。(金子遥洵)

  • 猫とお互い支え合う、対等な関係にグッときました。(鈴木隆一)

  • ゆきレオはダイレクトに猫の可能性、人間との関わりを感じられて、素直に良いなと思いました。アニマルセラピーは犬が多いのかな、という印象ですが、猫にもその独特の距離感の中に癒しを感じる人も多いのだと思います。(渡辺健堂)

  • 日頃から保護猫活動に関心を持っています。ゆきレオさんの活動報告を見て「頑張ってるな〜」と素直に感じました。過酷な環境で暮らす野良猫たちは怪我や病気も多く医療費が高額になりがちですが、かかった費用は寄付がなければ持ち出しです。猫が可愛いという気持ちだけでは続けられないと、つくづく思います。
    また、保護猫活動にフリースクールを組み合わせるという発想も素敵です。動物と触れ合うと本当に癒やされますし、やるべきこと(猫のお世話)があるということが毎日の生活のハリになったりもしますよね。我が家も不登校・発達障害の子育て真っ最中ですので、ゆきレオさんこれからも応援したいです!(溝口奈緒美)

  • ゆきレオさんの収支を拝見し、猫の医療費が寄付金収入を上回っているのをみてゆきレオさんに決めました。やはり猫の写真を見てしまうと寄付先を迷っていても誘惑されてしまいますね(中村祥眼)

  • 率直に素敵な事業だなと思いました。猫の保護活動とアニマルセラピーは、頭のなかでそれぞれ全く別のものでしたが、それが「助け合う関係性」で結びつくことに驚きました。そんなアイデアを実現する方々がいること、簡単ではないことを想像すると、応援したい気持ちが湧いてきます。(中村雅之)

  • サイトに書かれている体験談も読み、子どもと猫の関係性に心を惹かれたため、ゆきレオに投票します。心のケアが必要な子と、様々な事情を持つ保護猫が、何かの役割をお互いに求めるわけでなく、自然な関わりを持つことで、お互いの助けになっていくのが素敵だなと感じました。個人で運営されているように見え、収支報告を見ても資金繰りが厳しそうなこともあり、今回の寄付が、こういった居場所を続け、増やしていく一助となればと思います。(広井健一郎)

  • 猫好きなので、ストレートに(布田尚大)

  • 対等な猫との関係というキーワードとアニマルセラピーがここで繋がるのか!と目から鱗でした。(阪本圭)

  • いろいろ悩みましたが、ケアする-されるが行ったり来たりする関係に心惹かれました。また、かつてわたしも子どもの時に、たくさんの方に寄付をいただき活動を支えていただいた経験があり、理事長さんに敬意を込めて、ゆきレオさんに投票させていただきました。(東詩歩)

  • 「ゆきレオ」は、保護猫との関わりを通じて、猫と人が自信と心の元気を取り戻す居場所をつくるっていう発想、「対等」っていう発想が面白いし、意義深いなと思い、大いに共感して、第1希望にしました。(嶋田暁文)

  • 「立ち上げたのは不登校の小学5年生の女の子」「日本ではまだ広がっていない猫のアニマルセラピーを保護猫活動を通じて広げていきたい」という点から、「レモネードスタンド活動」のように広まっていったら素敵だな、と思いました。(熊谷友幸)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

スナック都ろ美へ寄付を行ないました

新しい贈与論は「スナック都ろ美(一般社団法人mogmog engine)」に81万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「味」をテーマに推薦を募集し、「淀川キリスト教病院 緩和医療内科・ホスピス」「スナック都ろ美」「認定特定非営利活動法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」の3候補があがり、茂木大輔、熊谷友幸の推薦したスナック都ろ美が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

スナックと聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?暗いレトロな店内、カウンターに座る常連、あるいはかつての美人ママ…人はスナックに何を求め、訪れるのでしょうか?

今回は、一風変わったスナックの物語をお届けします。

この物語の舞台は"スナック都ろ美"。しかし、これは通常のスナックとは異なります。特別な悩みを抱えた人たちが集う場所です。

その悩みとは、「食事が苦痛!!」

友達との食事会、家族や子どもと楽しむ特別な日の外食、誰にでも待ち遠しい食事の時間があると思います。ところが、世の中には食事の時間が近づくことに恐怖を感じている人もいるのです。嚥下障害を持つ子どもたちは「食べる」という行為を困難に感じているのです。

都ろ美の共同代表のさくらママ、玲子ママはこう語ります。「“おいしい”を皆で共有したい。誰もが食べられるメニューを増やしたい。」これがここで展開される活動の中心です。我々が無意識に楽しむ家庭料理や外食の喜び。それを子どもたちにも感じてもらいたい。それが、スナック都ろ美の存在意義です。

皆さんは子どもの頃、家族とのお出かけを覚えていますか?動物園でのお弁当、デパートのお子様ランチ、屋台の焼きそば…美味しくなくても思い出深い味がありますよね。しかし、嚥下障害を持つ子どもの親は、どこで何が食べられるか、持ち込みは可能か、といった計画を立てなければならず、その準備は簡単なことではありません。

その問題を解決するために、「もぐもぐBOX」が登場しました。東京大学、東京医科歯科大学、新渡戸文化学園との共同開発により、「かんさい」で好評発売中のこの商品は、子どもたちが外出時にも安心して食事を楽しめるように設計されています。さらに、Soup Stock Tokyoとのコラボなど、他の企業との連携により、美味しくて気軽に取れる味の広がりと共に子どもたちの体験の場が拡大しています。

スナック都ろ美では、「支援しなければ」という重圧や、「栄養バランスを考えなくては」という義務感はありません。もっと気楽に家庭で楽しめる美味しいレシピを共有したい、外で皆と同じテーブルで味わいたい。そんな悩みを持つ人々が、生活の中で気軽に立ち寄り、共に笑い、安らぎを求める場所なのです。

それは正にスナックにオヤジたちが求めているものと同じではないでしょうか?

そんな「味」のある"スナック都ろ美"に皆さんも立ち寄ってみませんか?

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 嚥下障害の子どもに向けた取り組みというのを初めて知ったのもありますが、とかく真面目くさくなりがちなこうした活動に「スナック」という、昭和の懐かしさとちょっとふざけた感じが参加する人たちや支援する人たちを勇気づけるのではないかと感じて関心しました。そのだに一印象のまま投票しました。(渡辺健堂)

  • 気楽さとあったかさ、求めている人はかなり多いのではないでしょうか(稲田遼太)

  • 2年前に亡くなった父が、最後に嚥下障害となり、食べられるものの種類が極端に減って困ったという話を母から聞いていました。私にとって食べること=生きること。元気なころの父もそうでしたし、実際食べられなくなってからめっきり体力や生きる気力も落ちたのではないかと思います。子ども達にとって、食べることが苦痛というのは本人も保護者もどんなに辛いかと。なんて思いながらスナック都ろ美のWebサイトを覗いたら、そんな沈んだ気持ちを吹っ飛ばしてくれるようなポップなデザインと、懐かしい昭和レトロ感に心が軽くなります。同じ悩みを持つ人たちが立ち寄り、愚痴をこぼしたりしながら、ママから励まされたり、お隣のお客さんからいい情報を教えてもらってちょっと元気になって帰っていく。そんな風景が想像されました。このような場があることを、多くの親御さんたちに知ってもらえますように。(浅井美絵)

  • 嚥下障害を持つ子がこんなにいるというのをこれまで知りませんでした。嚥下障害を持つ子にとって食事はきっと苦痛で。でもだからこそ、みんなで同じものを食べて、おいしいを共有できるって想いがとても素敵だと感じ、投票させていただきました。(山浦清透)

  • 赤ちゃんとお出かけをすると、毎回頭を悩ませるのは食事です。離乳食提供のお店も目にするようになりましたが、安心のためにお弁当を持参したり、お昼までに帰宅するなど、気を使うことが多いです。離乳食の調理でも、日々工夫をしながら準備をしていました。そんな中でも片栗粉を使ったトロミづけには助けられました。あれこれ気遣いをしているうちに、大変という気持ちに追い立てられてしまいがちな食事ですが、気楽においしいを皆で共有したいという思いに深く賛同します。(大政勇作)

  • 「いいことを楽しみながらやっていい」という遊び心をとても感じるのが素晴らしいと感じました。(阪本圭)

  • かなり悩みましたが「都ろ美」としたいとおもいます。嚥下障害だと確かに食べれるものが限られるので、食の楽しみがなくなってしまうなと感じました。(福原寛重)

  • webサイトを見て、スナックの世界観の楽しさに撃ち抜かれました。支援者のことはパトロンと呼ぶようですね。素敵な寄付先を推薦いただき、ありがとうございました!(鈴木亜香里)

  • 食事は美味しくて楽しいが当たり前な世の中で、そうではないマイノリティな人たちもいる。なかなか焦点が当たりづらい分野だと思うので応援できると良いなと思った。(高城 晃一)

  • どの団体も素晴らしい活動をされており、あらためて食事というものの根源的な価値に触れました。食は生物的な健康、文化的な社交、個人的な記憶と不可分に結びついており、食が人生に与える影響は計り知れないのだということをあらためて知りました。一つを選ぶことは難しかったですが、これだけ魅力的な世界観を持つ都ろ美がまだあまりサポーターの多くないことを受け、こうした活動が広く知られて欲しいという願いもこめて、一票を投じます。(桂大介)

  • 都ろ美さんの社会問題へのカジュアルな接近の仕方に好感がもてたし、ファンドレイジングの呼びかけとしても魅力に感じた。支援者とコミュニケーションしようという意思を感じる。(坂本治也)

  • 知ってもらうための工夫や努力は、その活動を広げてゆく意味や力の第一歩だと。そして、遊び心にエロティシズムは、人を引き付けるとも。さらにアグレッシブに取り組んで、場末から始まる贈与が、広く根付くように成功してほしい♡(masa)

  • スナック都ろ美を支援します。新しい贈与論での支援先を選ぶ基準として、今まで感じたことのない感覚を得られたかというエンターテインメント性も大切にしており、寄付先の”ママ”たちに逆に元気を貰えたことが、支援者であり被支援者になったような感覚が面白かったことも、一位に選んだ理由の一つです。(松本慕美)

  • 洒落っ気にやられてしまいました。一方で、当事者の方はもちろん、ご家族や周りの方を含め、切実なご苦労や困難も同時に抱えられているのだろうと想像しました。加えて、都ろ美だけに限らず、洒落と切実さを兼ね備えた団体に光が当たることを願って一票を入れます。(東詩歩)

  • 都ろ美を一位に推したいと思います。困難な境遇でも”ユーモア(徹底したコンセプトおふざけ)”を連帯のための潤滑油としている部分に惹かれました。あまり眉間にシワを寄せずに振舞うしなやかさを感じます。”行きつけ”とまではいかなくても、たまにフラっと立ち寄るスナックにします。(小澤 啓一)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

社会福祉法人日本視覚障害者団体連合へ寄付を行ないました

新しい贈与論は「社会福祉法人日本視覚障害者団体連合」に80万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「字」をテーマに推薦を募集し、「社会福祉法人日本視覚障害者団体連合」「NPO法人離島経済新聞社/有人離島専門メディア『ritokei』」「天文学振興募金」の3候補があがり、中村雅之、小澤啓一の推薦した日本視覚障害者団体連合が最多票を得ました。

推薦文はこちらの再生ボタンから、お聞きいただけます。

社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合 会長 竹下義樹様、

はじめまして、一般社団法人新しい贈与論と申します。私たちは寄付や贈与について学び、実践していくコミュニティです。「新しい贈与論」のロンは、論理や議論のロンですが、年齢や職業もバラバラな会員たちが、寄付や贈与を通じて新しい社会の在り方を考えています。

私たちは毎月3つの寄付先候補を検討し、投票によって会費をまとめた寄付をお届けする団体を決めています。そして2023年9月のテーマが「字」でした。テキストを意味する文字の「字」です。このテーマをきっかけに検討を進める中で、日視連のホームぺージに出会いました。

日本の識字率はほぼ100%と言われているものの、国内には視覚に障がいがある方が約30万人いること。そんな中で日視連は設立から75年が経ち、全国各地計60の視覚障害者団体を束ねる組織であること。また、行政への働きかけや啓発活動、点字図書の制作、点字器など用品の開発支援まで、多岐にわたる活動を行っていることを知りました。

そして、そのような情報でさえ当たり前のようにインターネット上の文字情報で知った私たち推薦チームは、墨字の読み書きが困難であるという境遇にしばし思いをめぐらせました。

私たちの寄付はこれまで46回を数えます。そして寄付金のお届けとともに、団体推薦文や投票した会員のコメントをテキストデータとして寄付先にもお送りしてきました。

今回、コミュニティ内での推薦文も兼ねながら、寄付先へのご挨拶文として、さらに(このように)読み上げる音声ファイルでもお届けするのは、私たちとしても初めての試みです。

この原稿を文字として記し、読み上げて録音し、そして日視連の皆さんが受け取っているタイミングはそれぞれ異なります。でも、起こりうる未来を想像しながら時間や困難さを越えて思いを紡ぐことは、少し愉快なことでもあります。そして奇しくも、私たちが議論を交わした9/28は、ユネスコが定めた「情報へのユニバーサル・アクセスのための国際デー」でした。

「見える人と見えない人が、豊かに、共に生きるー。」

推薦チームが特に惹かれた、日視連ホームぺージにあった言葉です。緩やかでも多くの人たちが繋がることで、情報や物語、そしてそれぞれの思いをさらにスムースにやり取りできる ― そのような「まだ見ぬ世界を共に感じられる」ように、またその一助になればと考えて寄付をお届けいたします。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 歴史ある所には却って寄附が集まりにくいということへの抵抗として視覚障害の方への寄附に一票を入れます。人間の受ける情報の8割くらいは視覚情報だと聞きます。それが奪われているということの重大さを思う時、視覚を奪われた方へ手を差し伸べることはいつでも有意義だと思うのです。(泉宏明)

  • 日常の課題と直結するため、日本視覚障害者団体連合さまを選ばせていただきました。普段、年末調整や入社・退社の手続きなどを行なう企業向けの労務システムの開発をしていますが、デジタル化の推進≠音声読み上げツールで利用可能であることを痛感します。形と音が1:nな漢字が普通、また区切り方もさまざまな日本語の国に暮らす視覚障害者にとって、形しか持たない字から意味を読み取ったり、文書の全体像を把握することはとても困難です。また給与明細や源泉徴収票、健康診断の結果などのように、おいそれと他人に見せたくない情報も、誰かのサポートが必要な環境に置かれれば見せざるを得ない現実があります。晴眼者にとってはあまりにも身近な「字」が視覚障害者から遠ざからない一助になれればと思います。(稲垣景子)

  • 最初は何が何だかわからなくて混乱しましたが、推薦文が寄付先へのご挨拶文(音声ファイル)になっている演出にノックアウトされました!こういう遊び心というか、洒落た感じが新しい贈与論らしさだなぁと思いましたので、投票しました。(鈴木亜香里)

  • 会員が寄付先を推薦し、投票で1つに決定するという「新しい贈与論」の枠組では、「これまで知らなかった」「面白い」寄付先が選ばれることも多いですが、今回の「日本視覚障害者団体連合」さんの取り組みや活動を拝見すると、やはり全国規模の障がい当事者団体が果たす役割の大きさを感じます。これからの安定的な活動に少しでも力添えができればと思い、本団体に投票します。(朝野椋太)

  • 日本視覚障害者団体連合を推薦します。テーマとの関連としても興味深くまた、メッセージにあった、見える人と見えない人が、豊かに、共に生きる、は個人的な考え方とも合致しためです。多言語の壁はテクノロジーの発展である程度解消されつつありますが、視覚障害者との壁はまだ大きいなとおもいます。割合は忘れましたが、6割程度の方が線路に転落などの経験があるような話も聞きました。黄色い線は目の不自由な方の道だからと私は避ける様にしていますが、街を歩くとそこまで気にしてる印象はありません。あのプレートも記号であり一種の字だともおもえます。近くて遠い課題であるとおもうのと、音声読み上げへの配慮は我々のアティチュードとして良いものだとおもいました。(福原寛重)

  • 今回はちょっと消極的な理由というか、他の候補があまりピンとこなかったのでこちらに投票させていただきました。(三上遼)

  • 75年という自分の人生も優に超える期間ずっと、視覚に障がいがある人たちを支える組織があるというその歴史に畏敬の念に堪えません。(中島真)

  • 離島と迷ったのですが音声ファイルのお届けは面白そうだと思ったのでこちらにしました。あと推薦先のHPに白黒反転ボタンがあるのも興味深かったです。(茂木大輔)

  • 同じく、「見える人と見えない人が、豊かに、共に生きるー。」に共感を得たからです。ユニバーサルデザインにも興味があるため。(白川みちる)

  • 自分にとっての当たり前の大きなものの一つが、やはり五感に関わることだと思います。字というテーマからはやはりこの視覚は大きい。インターネット社会でアクセシビリティは前から問われていたけど、目先の様々なことに優先されがちなところも、改めて感じさせられました。他の2つもそんな活動もあるんだ!という気づきに溢れていましたが、最も考えさせられたという意味でこれを選ばせて頂きます。(阪本圭)

  • 国内には視覚に障がいがある方が約30万人ということに驚きました。音声で推薦文を作成する心意気も素敵です。視覚に障がいがある方も社会の構成員であり、仲間だという思いを寄付で伝えられたらなと思い、投票しました。(稲田遼太)

  • 「見える人と見えない人が、豊かに、共に生きるー。」この言葉を見えない人は見ることができないという、見える人には当たり前のことの境目がなくなり、共に豊かに生きられるよう、選択させていただきました。(海野慧)

  • 今回の推薦団体を見て、文字というものに、離れた時間、距離、前提にあるもの同士をつなぐ力があることに気がつきました。あらゆるものにアクセシビリティが求められる昨今の流れにやや億劫さを感じることもある自分自身への自戒をこめて、第一希望は日本視覚障害者団体連合さんにしました。(吉見新)

  • 小説『ハンチバック』などをきっかけに、障碍を持つ方とともに生きるということを、最近個人的に関心を持っているため。音声ファイルでもお届けするアイデアも素晴らしいと思いました。(横山詩歩)

  • 子どものころから、「字」が大好きでした。見ても、読んでも、成り立ちを調べても、新しい世界を私に見せてくれるものでした。幼き日に、表意文字と表音文字があると知ったときも、世界の表現方法がいろいろあるのだと、感動して興奮しました。自分の気持ちを表現するときに、人間は、言葉を使わざるを得ません。それをどう表すか。そして記録に残すか。方法は違えど、みんなが尽力してきたのだと思います。自宅の近所に、聾学校があります。手話で会話しながら、行き来する子どもたちと日々すれ違います。表現方法は一つではない。そこに分け隔てがなくなる方法がどこかにあると思っています。テクノロジーが、なにかが、そういった障壁を取り去ってくれる未来を夢見ています。(金野潤子)

  • 日本で視覚障害をお持ちの方は31万人ほど(人口のおよそ0.2%)いらっしゃるそうです。今まで生きてきて私は、彼らと関わる機会が全くなかったということに、推薦文を読んでいて気付きました。知っているような気がしていたのはピアニストの辻井伸行さんやパラリンピックのことだけでした。同じ社会の中に確実に存在しているのに、晴眼者(この言葉も初めて知りました)とは別の世界に暮らしているように思えるような、ちょっと遠い人たち。完全にインクルーシブな社会は難しくとも、もう少しお互いに交じり合うような社会になったらいいなと思います。(溝口奈緒美)

  • 日本は海外と比べて障害のある方に対するサポートが不足していると感じている。離島メディアもニッチながら価値のあるプロダクトだと感じたが、やはり深刻度の高い視覚障害のサポートにお金を回したい。(高城晃一)

  • 推薦人の小澤さんの話を聞いて、ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ったときのことを思い出しました。もう十年近く前だったと思いますが、あのときの衝撃は克明に思い出すことができます。「見える人と見えない人が、豊かに、共に生きるー。」という言葉を励起すべく、一票を投じたいと思います。(桂大介)

  • 「目が見えることで見えなくなってしまうもの」が、目の見えない人と共に生きることで見えてくる。そこまでは「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」などを通じて分かっていたことでした。しかし、「視覚に頼らないことで、心が触れ合い、仲良くなれてしまう」、逆に言えば、「心の触れ合いを視覚が邪魔している」っていうのは、今回、初めて気づかされました。「目に頼らないことで、心の目が開かれる」。そんな気付きを与えてくれた「視覚障害」を1位としたいと思います。推薦文も本当に素晴らしかった!(嶋田暁文)

  • 墨字が読めるという自分の中で当たり前になっていたことを改めて気づかしてくれた推薦文から1に決めました。見える人と見えない人が共に感じられる世界にワクワクします。投票日の議論の中で話題に上がった「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」にも今度足を運んでみようと思います。(原拓海)

  • 今回、日視連の推薦者です。繰り返しとなりますが「見える人と見えない人が共に生きる」というフレーズは、さまざまな贈与がいきわたる未来像とシンクロしている気がしています。(小澤啓一)

  • 今回の推薦をきっかけにあらためて「目が見えないこと」を想像しました。話の中でダイアログ・イン・ザ・ダークなどの新しい情報も知ることで改めて今後向き合ってみたい議題、になったことに感謝です。(熊谷友幸)

  • 自チームの推薦先である「ritokei」に未練を残しつつ、寄合でうかがったお話の刺激から、第一希望を「社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合」に変更しました。視覚障害者の方の不自由さを緩和する、というところを超えて「まだ見ぬ世界を共に感じられる」ように、という展望に惹かれます。(加藤めぐみ)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

原爆の図保存基金へ寄付を行ないました

新しい贈与論は、原爆の図保存基金(公益財団法人原爆の図丸木美術館)に80万円の寄付を行ないました。

原爆の図保存基金 | 公益財団法人原爆の図丸木美術館

『原爆の図』は、近年ますます歴史的、社会的意味が大きくなっており、将来的には人類共通の財産と認められる可能性もあります。しかし丸木美術館では、建物の老朽化にともない、虫食いや紫外線などによって作品に傷みが出ており、このままでは永続的な展示が難しい状況です。そのため、2017年の開館50周年を期に「原爆の図保存基金」を立ち上げました。かけがえのない作品を次世代に引き継ぐために、お力添えをお願いいたします。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「菌」をテーマに推薦を募集し、「国境なき医師団日本」「原爆の図保存基金」「南方熊楠記念館」の3候補があがり、渡辺健堂、宮本聡の推薦した原爆の図保存基金が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

「菌」を調べたところ、「菌」そのものは元来「きのこ」を指す、とあった。私たちが普段目にするきのこは、暗くてジメジメした場所で繁茂するイメージが強い。また、昨今のコロナウィルスなどで、ウィルスや細菌とも紛らわしい。「除菌」「抗菌」という言葉が使われて、ますます「菌」という言葉をめぐるイメージは混沌としていて捉え所がない。

菌は人類にとっては時に感染症を引き起こす厄介な敵であり、善とも悪とも言い難い。そんなことをこの8月に考えていた時に頭に浮かんだのは、戦争、原爆のことだった。この数年の世界的なウィルスの流行と久々の戦争。これを期に改めて戦争と原爆について考えながら寄付先を選定した。

丸木美術館
https://marukigallery.jp/

「原爆の図」とは、水墨画家の丸木位里(1901~95年)と妻で油彩画家の丸木俊(1912~2000年)が、1950年から82年までの間に共同制作した全15部からなる連作の屏風画だ。72年までに断続的に合計14の作品群が制作された。その後10年の時間を空けて82年に発表された「長崎」で完結した。

丸木美術館は、1967年に作品を誰でもいつでも見られるようにとの思いを込めて、夫妻が建てた美術館だ。周辺は、比企丘陵の緑が広がり、近くに流れる都幾川のせせらぎが聞こえるとても自然豊かな環境だ。

その丸木美術館が近年一部施設の老朽化で大規模な補修が必要となり、2017年に「原爆の図保存基金」が立ち上がった。今年末までに3億円を目標として資金を集めようということになり、6月末現在で286,267,356円まで集まってきている。

 もう一つ、我々がこだわりたいことがあった。

菌は日の当たらない場所で活動する。日の当たりにくい活動にこそ、新しい贈与論からのメッセージを届けるのにふさわしいのではないか。広島の陰に隠れて、注目されにくい長崎だ。

 丸木夫妻は72年から81年の間は、原爆の図から派生した様々な作品を描いていく。そして、82年、原爆の図の最終作品「長崎」を完成させて、この15連作に終止符を打った。「長崎」だけは、長崎原爆資料館に所蔵されている。長崎が最後なのだ。

 戦争と原爆という悲劇を決して忘れていけないし、様々な方法で人々にその悲惨さを伝えていくことは大切だ。その意味からも、この「原爆の図保存基金」に寄付をしたい。

我々はもう二度ときのこ雲を見たくない。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 小学生のときに、学校行事で丸木美術館の見学に行ったことを今でも覚えています。日本人として忘れてはいけない記憶だと思いますので、原爆の図保存基金に一票を投じます。(鈴木亜香里)

  • 原爆に関する資料は未来永劫残すべきだと考えているため(中村タカ)

  • 丸木美術館の事は初めて知りました。目標まで期間、金額共にあと少し、2017年から地道に活動されている関係者の皆様への敬意と賛同、励ましの意を表したく第1志望としました。(守屋まゆみ)

  • 推薦者さまと同じく「我々はもう二度ときのこ雲を見たくない」という思いから、原爆の図保存基金さまを応援したく、第一希望と致しました。(松木耕)

  • 過去の悲劇が繰り返されぬよう、原爆の図が残されることを願って(海野慧)

  • 目標額・期日が明確でこの寄付でも確かに助けになるだろうとおもいました。中学生の時に修学旅行で丸木美術館へ行った思い出&衝撃体験がふっとよみがえり、こちらを第一希望としました。(綿貫美紀)

  • 推薦人です。菌という手すりから、多様性社会に対話が膨らみ、最終的に平和への願いに行き着いたプロセスがとても楽しかったです。奇しくも本日、私は広島で平和を考えるイベントに参加していますが、8月に世界平和について考えるよい機会をいただきました。丸木美術館、ご興味ある方がいたらぜひ一緒に行きましょう。人類がきのこ雲を見ることはもうないことを願って。(宮本聡)

  • 反戦・反核を訴える存在は、いままさに起きている戦争・紛争の現場で血と汗を流している取り組みに比べると、どうしても喫緊ではないように感じられます。けれど存在することで時間軸も含めたより広い範囲にその想いを届けるのはこういう取り組みの役割で、それには「存在し続けること」に意味があると思った為、原爆の図保存基金に一票を投じたいと思います。原爆の日、というと、どうしても8/6が想起されます。なぜだか8/9も同じ重みでは思い出さないのです。そのなんとはなしの後ろめたさに「広島の陰に隠れて、注目されにくい長崎だ」の一言が刺さりました。(志賀響子)

  • 私は日本人の両親の元生まれ、日本で育った日本人である。国境で人間の境界線を引くことに強い共感はないが、とはいっても先人の歴史として原爆・戦争があった事は事実である。後世に語り伝えていく為にも、原爆の保存基金を推薦する。(河合将樹)

  • 二度と見たくない核の被害、その思いが作品という形で長く残していくには改修をふくめ思いもよらぬ努力が必要と改めて思います。思いやりを持ったひとの胞子が広がるイメージを持ち、投票します。(金子遥洵)

  • 日本では戦争や原爆、命について改めて考える8月です。ですが、最近SNSを賑わせた映画「バービー」と「オッペンハイマー」に関連するミーム騒動からは、海外や若い世代にあの原爆の雲の下で人々に何が起こっていたのかが伝わっていないという印象を受けます。丸木美術館に所蔵されている原爆の図は、その原爆の雲の下で起こったことを等身大に残している貴重な絵画だと思います。被爆体験を伝えてくれる方々はもう本当に少なくなってしまいましたが、作品は伝え続けることができます。次世代に歴史を伝えるということも大切な贈与だと思い、こちらに投票させていただきます。(浅井美絵)

  • ②のコメントにあった「新しい贈与論」がサポートするべきは日陰の存在、という趣旨はシンプルにそうだよねぇと思いました。さまざまな環境や条件のせいで繁殖しづらい?”善玉菌”を増やす努力やサポートをすることは、個人も社会も大切な気がします。(小澤啓一)

  • テーマとの接続は無視して8月なので選んだというのが正直なところです。いきた語り部がいなくなっている中、こう言ったアートなどで次の世代に生々しい悲惨さを保存し伝えることは重要だと思います。(中村祥眼)

  • 私の父は、東京大空襲を生き抜いた人ですが、いま85歳です。終戦当時は小学校低学年でした。一方東日本大震災の時、私の子どもは当時の父と同じくらい年齢でした。いまもう成人年齢になったわが子と話をしていると、当時の記憶を、85歳になる父がどれほど正しく記憶しているのだろう、そう考えるたびに、語り継ぐことの難しさと重要さを感じます。8月は、戦争を語らなくてはいけない月だと考えています。語り継ぐために、学ばなくてはいけないのだと思っています。8月です、その後押しをしてくれるであろうこちらに投票いたします。(金野潤子)

  • ピカは人が落とさにゃ落ちてこん。丸木スマさん(丸木位里さんのお母さま)の残した言葉です。原爆を落としたのも人間、被爆したのも人間。日本は被爆国ですが南京や真珠湾では加害者でもありました。戦争とは、被害者にも加害者にもなるということです。私の父方の祖父はシベリアから帰還しましたが、頑なに何も語りませんでした。母方の祖母は東京大空襲の話をしてくれました。祖父母たちはすでに皆亡くなり、私の子どもたちは戦争体験者の語る言葉を聞けません。丸木夫妻がたくさんの人の話を聞いて描いた原爆の図。戦争を生き抜いた人、そして亡くなった人の声を届け続けてきた原爆の図を、次の世代にぜひ残したいと思うのです。(溝口奈緒美)

  • 国境なき医師団は会計情報まで明確に公開されており、存在価値も非常に高いので迷ったが、今回は原爆の図保存基金に1票。今後、戦争の体験者が急激にいなくなる中、決して忘れてはいけないことを語り継ぐものとして、残って欲しいと思います。(高城晃一)

  • 当時のことを直接経験した語り手が少なくなっていく中、こういった作品がこれからも形として残り、多くの人の目に触れることができる状態であることに意味を感じました。(古川哲)

  • 8月というタイミングと、幼少期に広島で過ごしたパーソナルな理由から「原爆の図保存基金」に投票します。大規模な補修が必要とのことですが、工事に入られる前に丸木美術館に訪問してみたいと思います。(横山詩歩)

  • 戦争と夏の記憶は、田舎の祖父から受け継ぎました。そして私は誰に引き継ぐのかを思った時、一人では寄付をしないこの基金に、勇気ときっかけをこの場でもらった気がしました。今日の選択を、この暑い夏の思い出にします。そして丸木美術館に夏のうちに出向きたいと思います。(masa /タケウチマサノリ)

  • 「菌」の探究は目に見えないものの実感をどう組織するかという実践でありました。コロナ禍を経、菌からウイルスに実感の対象が代わりつある「人類の進歩と調和」感。ところが、こうやって教育されてきた「微細」への感覚がいまだ追いつかないものがあります。80年前に原子力爆弾が解放した「核種」の圧倒的な非道です。その瞬間と永続を、マクロとマイクロを受け止め損ねたまま生きる一人として「原爆の図保存基金」に今回、投じます(本間盛行)

  • どの推薦文も非常に示唆に富んだ面白いものでした。原爆の図保存基金は私が存じ上げていなかったこともあり、「菌は日の当たらない場所で活動する。日の当たりにくい活動にこそ、新しい贈与論からのメッセージを届けるのにふさわしいのではないか。」という文が心に刺さりました。近いうちに足を運んでみようと思います!ありがとうございました。(原拓海)

  • 夏・8月・戦争・原爆。「菌→きのこ雲」の発想はとんちかもしれないが、とんちのようなユーモアもまた良いなぁと。原体験として戦争を伝えられる人がいなくなっていく今、一目で伝わる「絵画」の素晴らしさを後世残せる一助になれば幸せな事だなぁ、と思いました。(熊谷友幸)

  • 原爆の図保存基金を第一志望にいたします。寄合の最後で意見をいただいた、「目に見えないものへの責任をどのように果たすのか」という視点にグッときました。その当時を知る人が高齢になり、体験した人がいない世界に突入する中で、その凄惨さから感情までのすべてを、体験できなかった者へ繋ぐことは、資本主義では賄えない、寄付の形で私たちがやるべきことだという気持ちになりました。また、菌→きのこ、菌→日の当たらない→長崎、8月→原爆、という推薦人のイマジネーションも素敵だなと感じ、全体を通して「今、この贈与論のスタイルで、寄付をすること」の必然性を感じました。(松本慕美)

  • 推薦文がとても響きました。あと1人が反対したら戦争にならなかったのに、とならないよう、残したいものを守る一助になれればと思いました。また、贈与と季節を紐づけて考えたことがほぼなかったので、寄付と季節性、夏と死のにおいという話題が興味深かったです。(立花香澄)

  • 原爆の図保存基金は、「菌は日の当たらない場所で活動する。日の当たりにくい活動にこそ、新しい贈与論からのメッセージを届けるのにふさわしいのではないか」。という一文に強いメッセージを感じました。また原爆、戦争の話題は注目されやすい分野ではあるものの、こうした地道な活動は継続にあたり長きにわたる人の協力が欠かせないと思いました。(東詩歩)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

認定NPO法人育て上げネットへ寄付を行ないました

新しい贈与論は、認定NPO法人育て上げネットに77万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「罪」をテーマに推薦を募集し、「Community Nurse Company 株式会社」「認定NPO法人育て上げネット」「法テラス(日本司法支援センター)」の3候補があがり、三上遼、原拓海の推薦した認定NPO法人育て上げネットが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

今回の探求テーマ「罪」。その内側で出会ったのが「罪悪感」というキーワードとこの体験記*1でした。

「ひきこもるようになったのは大学を辞めたころでした。一番辛かったのは罪悪感をずっと抱えていたこと。「何もしていない自分」への不安や申し訳なさを感じるたび、家族と顔を合わせるのも嫌になりました。朝は出勤する人や学校に行く人たちの存在が罪悪感を強くするんです。どんどん、朝が来るのが怖くなって夜更かしが続くうち、昼夜逆転の生活を送るようになりました。しばらくはそんな状態でとにかく自分を責めて、責めて、どうにかしなければと思うのですが、どうしたらいいかわからない。」

私自身はひきこもりの経験はありませんが、この「罪悪感」にはどこか共感する部分があります。例えば、朝になってもなかなか起きられず、隣室から聞こえる家族の生活音に胸が痛むとき。最初は小さかった「罪」の意識が負のループに取り込まれることで自己増幅され、いつのまにか自分の手には負えない存在になってしまうのではないのでしょうか。このひきこもり問題は、遠い他人事ではなく、自分たちに襲い掛かってもおかしくないと、この体験談を読む中で勝手ながらに考えてしまうのでした。

この体験記の掲載元でもある認定NPO法人育て上げネットは、就労訓練プログラムをはじめとした若者とその家族への援助を行う団体です。そして、この「罪」の意識の連鎖から抜け出す一助を出来るのが同団体なのではないかと考えます。

また、Webサイトや代表インタビュー記事*2にも多く登場するのが「社会投資」というキーワードです。自分自身に直接利益をもたらすものではなく、時を超えて社会全体に利益をもたらし、その良好な社会が最終的に自分に帰ってくるという考え方。これは、投資でありながら贈与でもあるのではないかと私は感じます。

7月の囲炉裏では「東浩紀の贈与論」として「誤配」の概念に触れました。投資に大きな余白を忍ばせ、交換の思想と贈与の思想を一致させることが出来るのが、まさに同団体への寄付なのではないでしょうか。

*1 https://www.sodateage.net/6596/
*2 https://note.com/sodateagenet/n/n869ea911f394

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 罪を感じ投票を後回しにしてしまう自分を楽しみながら、今回は早めに投票しました。投資でありながら贈与、贈与でありながら投資。推薦文を読んで、そういうことがしたいという気持ちになりました(稲田遼太)

  • 2012年のデータで34歳、ということは今は10年後のデータで鑑みると44歳...きっかけはさまざまでしょうし、今もなお苦しんでいる方もいらっしゃることと思います。少しでも前に進められている方がいることに希望を持ちたいですね。(白川みちる)

  • 罪悪感にはいつも悩まされています。罪悪感を抱けば抱くほど、行動ができなくなっていき、つらい思いをします。それを支援されている育て上げネットさんに一票(鈴木亜香里)

  • 若者への就労支援を軸に据えつつ、社会貢献ニーズのある企業と協働して幅広い教育・支援プログラムを実現させている団体であり、応援の気持ちで寄附先に選びました。(朝野椋太)

  • 一度引きこもると、ややもすると引きこもった本人が「落語者」「自分なんて」と感じてしまいがちだと思っています。自分自身へのそういった罪悪感を減らす一助になればと思い、投票いたします。(山浦清透)

  • 何もしていないことの罪悪感が、さらにひきこもりを強めていったという体験者の言葉にはっとさせられます。私たちは日々の生活の中で、常に小さな罪悪感と共に生きている。その付き合い方や乗り越え方を教えてもらえる機会や環境が無ければ、飲み込まれてしまうこともあるのですよね。育て上げネットさんの活動は日本の若者支援をこれまでもリードしてきましたが、再スタートが難しい社会だからこそまだまだこの領域への支援が必要だということもあり、一票入れさせていただきます。(浅井美絵)

  • 自分も引きこもりではないですがその気質があるのでよくわかります。自分は就職氷河期世代でしたが家族を含め親切な人たちに囲まれていたからこそ引きこもりや無職になっていなかったと思うときがあります。時々、他の就職氷河期のニュースを見てなんとも言えない罪悪感を感じることがあります。(茂木大輔)

  • 推薦文のキーワードである「罪悪感」が決め手になりました。贈与と負債(≒罪)は表裏一体とよくいわれますが、必ずしも負わなくてよかったはずの罪、その意識を和らげる贈与につながればいいなと思いました。(中川瞬希)

  • 今回も知らないことばかりで嬉しい発見のある推薦文でした。特に育て上げネットの推薦文にとても共感したので1位にしました。(綿貫美紀)

  • 「ひきこもれない」若者、トー横(新宿)や、グリ下(大阪)に行けない人たち、いったい、いったい、どこまで追い込まれるんだろう。社会の端へ、隅へ、逃げていく先に「希望」を見つけることは、今とても困難な時代なんだろうと感じます。敬意を表して「育て上げネット」に投票します。(藤岡達也)

  • マイノリティの支援についてこのところ考えていました。友人から勧められて読んだ本の内容が、特殊性癖を持った人の孤独と生きづらさ、そして犯罪についてだったのです。
    社会のシステムや常識から逸脱した人、という括りで言えば引きこもりも特殊性癖も同じ。彼らは社会とのつながりがほとんどない状態です。適切な支援を得られなければ何らかの罪を犯す可能性が高くなってしまいます。
    引きこもる人たちが社会の中に居場所を見つけられるように、寄付を通じて支援していきたいと思いました。(溝口奈緒美)

  • 「自分が何もしていない」という罪悪感に囚われ、身動きが取れなくなってしまう、という状態には覚えを感じること、そして、その自縄自縛の状態にジョブトレーニングで風穴をあけ、社会とつながりを取り持つ、という活動に意義を感じた為。(志賀響子)

  • 私が長い間応援している団体の一つが育て上げネットです。引きこもりの若者支援だけでなく、少年院の入所者・出所者支援をしていることもぜひみんなに知ってほしいです。選ばれますように!(宮本聡)

  • 今回も非常に迷った。育て上げネットの代表挨拶にあった「社会投資」について、今後自分の人生において時間をかけて考えていきたいと思った。特に日本において最大の課題とも思える若者支援に少しでもお金が回るといいなぁ。(高城晃一)

  • やはり支援が急務なところに、寄付をしたくなりますね。法テラスさんは、どうして被害者がいないにも関わらず、寄付という行動で罪を償う必要があるのだろうと思ってしまいました。(松本慕美)

  • 育て上げネットを第一希望とします。「働きたいのに働けない」という人たちがいること、そしてそのブレーキに「罪悪感」があるという課題意識に共感しました。そのループから抜け出すには支援が必要だと思います。全ての人が働かなければならないとは思っていませんが、私自身が若者の一人であるため、若者の社会的に自立していくことの困難を想像して活動に意義を感じました。(市村彩)

  • 推薦文、特に体験記に対しての推薦人の「最初は小さかった「罪」の意識が負のループに取り込まれることで自己増幅され、いつのまにか自分の手には負えない存在になってしまうのではないのでしょうか。」というコメントに惹かれました。(横山詩歩)

  • 投票の話し合いの中で、ブラブラしていることに「罪悪感」なんて抱かなくて良いというコメントにとても共感しました。そんな社会を作って欲しいという願いも込めて、若者支援をする同団体に寄付をしたいと思います。(原拓海)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。現在は新規会員も募集中ですので、ご興味ある方はトップページよりご確認ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

一般社団法人unistepsへ寄付を行ないました

共同贈与コミュニティ 新しい贈与論は、一般社団法人unistepsに72.5万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「恋」をテーマに推薦を募集し、「一般社団法人unisteps」「NPO法人森は海の恋人」「原貫太氏」の3候補があがり、布田尚大、福原寛重の推薦した一般社団法人unistepsが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

今回のテーマ「恋」に関して、いくつかの方向の議論の末に、最終的にファッション領域に絞られておこないました。

ファッションは人を彩るものであり、相手の為に美しくありたい、人に良く見られたいなど「恋」の触媒としても昔から男女を問わず意識されて来たものだと思います。同時にファッションそのものへの「恋」も存在すると思います。特定の服、ブランド、デザイナーなどに好きな服にある種の「恋」をすることもあります。そのような「恋した服」を着た時に人の気持ちは高揚され、自信がみなぎったり、前向きな気持ちになる経験があるのでは無いでしょうか?

もちろん恋愛的な文脈からも青年期の恋、多様性を踏まえたLGBTQなどへの恋、老いてなお恋する終生の恋など多様な恋の形態は考えられましたが、我々はもっと消費や社会に根ざした領域でのファッションについて考察しました。

サステナブルファッションに関する教育やプロジェクトを行う一般社団法人unistepsを推薦します。同団体の活動は業界団体のマネージからコンシューマー向けのラーニングプログラムまで多岐に渡りますが、その中で勇気と志を持った未来のファッションデザイナーを発掘し、称え、そして育むファッションフロンティアプログラムを行なっています。

その団体のディレクターがプレゼンの場で話した「人類が服を着始めてから5000年。次の5000年、人類は何を着ているのでしょうか。それを探求していきたいんです」という発言が、忘れられません。ビジネスは基本的に今生きている人間の欲望を対象にします。そんな中で5000年後を射程にするクリエイタープログラムは、強い困難性を孕む営みです。

クリエイティブという文脈でいうと、日本はクリエイティブに理解が低く、文化への着意に乏しい国だと常々思っています。世界的な日本人デザイナーは今はいますが、将来いなくなるかもしれません。若い世代がファッションの夢や希望を持てなくなると業界はどんどん先細っていくでしょう。

若者の挑戦を寄付によって称えつつ、5000年後も地球環境が壊れきっていないことを祈りつつ、5000年先も人類は喜劇的な、悲劇的な恋愛を繰り返しているのか夢想するのは、愉しい行為なのではないかと思います。

unisteps「FASHION FRONTIER PROGRAM」
https://unisteps.or.jp/FFP

FASHION FRONTIER PROGRAM
https://ffp.jp/

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 推薦文を拝見し、個人的な「恋」の記憶においてファッションの存在感が大きいことに気づかされました。ファッションを千年単位で考えることは、人間の自己表現も同じ射程で考えることであり、そのような取組を是非支援したいと思いました。(上西雄太)

  • ファッションという自己表現の世界で、一つの価値観を絶対視するのではなく、選択肢を増やしていくという方向性に共感して選びました。(朝野椋太)

  • 未来のファッションデザイナーを見出して活躍をサポートするFASHION FRONTIER PROGRAMはとても素敵な取り組みだと思いました。私は、私の好きな服を着て過ごすことを、大事にしています。いっそう魅力的な衣服たちがうまれてくることを楽しみにしています。(大政勇作)

  • 恋をキーワードに、対象への恋が、視野を広げて環境や地球への恋、に広がっていったら良いなと夢想し、投票いたします。(金子遥洵)

  • 自身を「服好き」としておきながら、リサイクル以外でサステナブルと紐づけて考えてきたことがありませんでした。ファッションを楽しむだけではなく維持可能な状態に導くことに共感しました。(白川みちる)

  • 「その団体のディレクターがプレゼンの場で話した「人類が服を着始めてから5000年。次の5000年、人類は何を着ているのでしょうか。それを探求していきたいんです」という発言が、忘れられません。ビジネスは基本的に今生きている人間の欲望を対象にします。そんな中で5000年後を射程にするクリエイタープログラムは、強い困難性を孕む営みです。」私もこの言葉にはぐっときました。誤解を恐れずに言えば「5000年後を射程にするクリエイタープログラム」というのは「強い困難性を孕む営み」どころか「妄想ギリギリ」だと感じました。(言い方!)そんな領域を架構しておいて、広く賭けを呼びかけることのあまりに人間臭さ!「若者の挑戦を寄付によって称えつつ、5000年後も地球環境が壊れきっていないことを祈りつつ、5000年先も人類は喜劇的な、悲劇的な恋愛を繰り返しているのか夢想するのは、愉しい行為なのではないかと思います。」私も全くそう思います。死語を使えば禿同です。ノッた!(本間盛行)

  • ファッションは、恋と同時に礼(礼節)にも近い場所にあると思います。恋をしつつ、他者や未来への礼を忘れない取り組みを素直に応援したいと思いました。(加藤めぐみ)

  • 服には人の行動を変える力があります。フォーマルな服を着るとシャキっとするし、Tシャツジーンズならフランクな所作になるし、グレースウェットだとダラダラしがちですよね。また誰かのために服を選ぶこともありますね、特に恋をしているときは。あの人の好みに合う服、でも私の元々のイメージとかけ離れないように、ああでもないこうでもないとクローゼットを引っ掻き回した経験、きっと多くの方がお持ちではないでしょうか。恋する気持ちに力を貸してくれるもの、それがファッション。そういうわけで「恋」というテーマに一番しっくりきたunistepsに一票を投じます。サステナブルというのは、ファストファッションとはなかなか相容れないものです。ユニクロにオーガニックコットンやリサイクルポリエステルの服は並んでいません。安くて可愛い服の裏側には、大量に農薬を使った綿・劣悪な労働環境・環境負荷の高い染料と排水…その他諸々の問題を抱えているということを知らない人はたくさんいます。サステナブルファッションがもっと根付くために、unistepsに寄付することで少しでも貢献できたらと思います。(溝口奈緒美)

  • 消費・欲望のシンボルのようなファッション。そのファッションに、多角的に切り込んでいくのが、かっこいい。身に着けているものの前後にどんな世界があるのか、どんな人たちがいるのか、もっとしりたくなりました。(阿曽祐子)

  • 個人的にファッションへの思入れが強く、サステナブルな観点というよりも、新たなデザイナーの発掘を小さいながらも支援できたらと思い、Unistepsさんを第一希望にさせていただきます。(小川哲兵)

  • 洋服好きです。高いお金を払って購入する、つまり等価交換しているわけですが、それでもやっぱり「洋服からもらったもの」の方が大きい気がします。今回はその返礼の意味も込めて一票を。推薦文にも、とても共感しました。この共感が連鎖し、次の5000年に続いていくことを祈って。(桂大介)

  • とにかく日本の若者を応援したい気持ちからunistepsを一位にしました。ファッションに関わらず、日本の様々な文化が発展することを祈ります。(岩井謙治)

  • unistepsさんの話をしているときの「サステナブルってお金がかかる」という言葉を後からふっと思い出しました。良いことをしているのに余計にお金がかかってしまうなんて、、この団体も数多の「やりたいけどお金が尽きた」団体たちを乗り越えて頑張っているのかもしれないなぁ、、と思うと寄付したくなる気持ちが芽生えました。(綿貫美紀)

  • モノづくりをする1人として、クリエイター文化を育む投資というところに、最終的に一番価値を感じました。(中村雅之)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。現在は新規会員も募集中ですので、ご興味ある方はトップページよりご確認ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

KIFUBARへ寄付を行ないました

共同贈与コミュニティ「新しい贈与論」は、KIFUBARに75万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「酔い」をテーマに推薦を募集し、「KIFUBAR」「Allotment」「淡路島 あめつち農園」の3候補があがり、市村彩、桂大介の推薦したKIFUBARが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。なお推薦文で触れている共催については、現在KIFUBARと協議しております。少し異なる形になりそうですが、決定し次第あらためてお知らせいたします。

寄付というのは、勇気や大義を必要とする行為だと思われています。何かしらの前向きな決意や、大胆で熱い想いや、もしくは気高い志が必要だろうと思われている。寄付をする人は、よほど徳が高いか、財産にひどく余裕のある人だと思われている。しかし、ここにいるみなさんは既にご存知のように、寄付をするのにそんなものは必要ありません。

人間というのは自分のためだけに生きて、自分のためだけに死んでいけるほど強くない。そう言ったのは三島由紀夫でしたが、まったくその通りだと思います。誰かのためになりたいというのは、人間の根源的で普遍的な欲動ではないでしょうか。であったなら、人を寄付や贈与に駆り立てるものは、そう壮大であるはずがない。いわば私有という石堤に、ちいさな穴を開けるだけでいい。そこから水は流れ出します。

しかし、世の中は絶えず強固な石堤を築き上げることを要求しています。日本経済がどうとか、国債がどうとか、年金がどうとか、恐怖ばかりを煽ります。もっともっと高く強く石を積み上げねばと、心配が募ります。人のために生きる余裕なんて、今の自分にあるのだろうか。そういう不安を吹き飛ばすには、どうすればいいでしょう。

簡単です。酒を飲めばいいのです。酔っ払えばいいのです。

好きなお酒を傾けリラックスしていると、体の奥からふつふつと幸せが湧き上がってきます。うまくいかない仕事のこととか、将来への漠然とした不安とか、誰彼との根深いトラブルとか、そういうことはすべて消え去って、純粋で全体的な陽気だけが脳髄に広がっていきます。すべてがどうでもよくなる。これでいいんだ、という気分になる。

人間にはそういう時間が必要ではないでしょうか。不確かな未来という軛から自由になって、いまここに確かに生きていることの享楽を味わう時間が。心地のよい酔いは、世俗の喧騒から人間を救出します。そういうとき、人は本来の魂を思い出し、人のためになることをしよう、損したっていいじゃないかと思えるのだと思います。

KIFUBARは、参加費やドリンクの購入金額の一部が寄付になるBARイベントです。これまでの開催は50回超。コロナで休止していましたが、2022年7月から再開が始まりました。当選した場合には、KIFUBARと新しい贈与論で共催回を開き、今月の寄合分を当日の寄付額に上乗せして寄付するイベントにしてみたいと思います(難しければ運営費として寄付します)。酔いからはじまる新しい寄付の形を、ともに見にいきましょう。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 寄付をする人はよほど高貴な人だろうと思われているという疑念と,三島由紀夫氏の言葉を引用しながら自分のためだけに生きようとしながらも誰かのために生きたいという欲望があるという主張,それをゆるく包み込んでくれるような,酒で酔いながら実は誰かのための寄付になる形の活動のご紹介.私自身も,誰かとお酒を飲みに行くという行為を通じて,「奢る」「奢られる」のような身近な贈与とも考えられるお金を媒介した何かのやり取りや駆け引きをする自分自身を深く理解したいと思い,このコミュニティに参加しました.お酒を飲みながら,当日の段取りやお会計までを含めたコミュニケーションは大変興味深く,KIFUBARさんと新しい贈与論コミュニティが関わりを持つことで,私自身の問いも少し深まるのではないかという未来も想起できました.(宮木光)

  • 僕はお酒を飲めないのでバーは普段行かないのですが、こういったイベントなら参加してみたいと思いました。一般的に関係が遠いと思われるような寄付とお酒を組み合わせるのは面白いですね。(三上遼)

  • 生きる目的、働く目的は歳を重ねるほどに「誰かのため」でありたくなります。推薦文に惹かれました。(白川みちる)

  • 寄付へのハードルを下げるというKIFUBARのコンセプトは、この「新しい贈与論」と非常に近いものがあります。寄付先の候補の中にKIFUBARを見つけたとき、そのコンセプトへのシンプルな共感もありましたが、このような"同業者"を寄付先の候補にできる「新しい贈与論」の柔軟さも感じました。「寄付のための寄付」というのは普通あまりないことかもしれませんが、投票というフォーマットだからこそ可能な寄付として、また寄付文化の広がりを願って今回はKIFUBARを選びました。(朝野椋太)

  • 寄付という行為は多くの日本人にとって身近なものではないです。ですが贈与という行為は日本文化に根付いています。寄付と贈与の違いを考える時に、「身近かどうか」というのは1つのキーワードだと感じています。KIFUBARは寄付をBARイベントと絡めることで寄付を身近にできる取り組みの一つだと思い、希望させていただきます。(山浦清透)

  • 新しい贈与論でも、参加メンバーの贈与観に小さなうねりを起こし、それがバタフライエフェクトのように社会に広がっていくことが起こせるのではないかな、社会へのインパクトにつながるかなと思っています。また、贈与につきまとう「高尚なもの」を「酒の席」という特殊な時空間により解きほぐすこともできそうで、「真面目でありながら不真面目」という心地よいミックスが巻き起こせそうだと思っています。応援したいです。(野口福太郎)

  • KIFUBARはシンプルに新しい取り組みで面白そうと思った。新しい贈与論との共催回があればぜひ参加してみたい!(高城晃一)

  • KIFUBARは、「当選した場合には、KIFUBARと新しい贈与論で共催回を開き、今月の寄合分を当日の寄付額に上乗せして寄付するイベントにしてみたい」というのが響きました。(嶋田暁文)

  • 推薦文がすばらしくてグッときました。新しい贈与論と似た部分のある活動だと思い、共感の意味も込めて寄付したくなりました。(伊藤亜紗)

  • 肩の力を抜いて、気軽に寄付をできるのがとても魅力的です。おいしいお酒を飲める、というちょうどいい理由もあります。寄付をするのに強い動機や目的なんてなくていい、むしろ目的から離れて自由に贈る豊かさを楽しめる素敵なBARだと思いました。(大政勇作)

  • 一読、KIFUBARに決めました。そう。お酒を飲めばいいんです。この世の中で最も難しいことの一つになってしまった「切断」がただちにそこに現れるから。共催会、ぜひ実現したいです。万難配して参加する意向です!(本間盛行)

  • 余白の少ない現代において、酒は余白を作り出す装置だと思います。余白と寄附は相性がいいのかなと紹介文を読んで感じました。(稲田遼太)

  • 楽しみが寄付に変わるという発想が面白いと思い、KIFUBARを第一希望にしました。新しい贈与論とのイベントも見てみたいと思います。(志賀響子)

  • 推薦文の軽やかさに惹かれたのと、以前から興味を持っていたため、KIFUBARに投票します。毎月の寄合では、どうしても集まった金額を寄付する意味合いを考えてしまいがちですが、このカジュアルさを併せ持つのが、新しい贈与論の面白さだなと改めて思いました。(広井健一郎)

  • 酒に飲まれるのが好きだから、「酔っていること」にちゃんとこだわっている推薦理由がいいなと思いました。(綿貫美紀)

  • 寄付なんてそんなものでいいんじゃないかと思えるような推薦文に共感しました。(中村雅之)

  • 自分のように寄付に興味のなかった人がReHacQで寄付に興味を持ったようにお酒の力で寄付に興味を持つ人が出てくる可能性に賭けてみたい!(茂木大輔)

  • 難しい決断でした。資本主義な東京で寄付をしながら酒を飲まないでどこで酒を飲むのだと思いました。案外お酒って地方への資本の分配が進まないんですよね。例えばビールですと国内消費の99%が大手の商品であり、地ビールやクラフトビールの消費は1%であると示す調査もあったりします。お酒を飲むという行為を通じて、地方と都市の資本格差が埋まるのであれば、これほどいい循環はないと感じました。気持ちよく酔えるのではと思い、一票投じます。(中村 祥眼)

  • 参加するのが初めてなのもあり、議論を交えていく中で、3つに序列をつける様々な指標が頭をよぎりましたが、今回は自分があったら応援したいものとして、他人と酔える場としてKIFUBARを応援したいと感じました。(小川哲兵)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。現在は新規会員も募集中ですので、ご興味ある方はトップページよりご確認ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

特定非営利活動法人ぐるんとびーへ寄付を行ないました

共同贈与コミュニティ「新しい贈与論」は、特定非営利活動法人ぐるんとびーに71万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「山」をテーマに推薦を募集し、「特定非営利活動法人ぐるんとびー」「公益財団法人全日本スキー連盟」「公益社団法人モリウミアス」の3候補があがり、金子遥洵さん、稲田遼太さんの推薦した特定非営利活動法人ぐるんとびーが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

概要

ぐるんとびーは、株式会社とNPOという2つの法人格を持っている。
株式会社としては、神奈川県藤沢市にて、小規模多機能型居宅介護施設を中心とした事業を行っている。

その一方、NPOでは、介護施設の運営だけではまかないきれない、地域の人たちとかかわっていく予防的な取り組みなど、その他事業を不定期で運営している。
今回はNPO法人としてのぐるんとびーへの寄付を推薦したい。

推薦理由

利用者とともに「生活の中で小さな幸せを得るひとつの要因として、豊富な選択肢の中から本人が自分にとっての最適なものを自由に選」びながら、「ほどほどな幸せ」を目指すというのがぐるんとびーの根底にある考え方だ。

普段人は山から水や果物、空気等多くの恵みを享受している。山は当たり前にそこにあるものとなっており、山の中ですべてがうまく回っており、それが未来永劫続くかのような感覚を覚える。ぐるんとびーの活動は、寄付で財源を確保する前から、受益者である地域の利用者のために手を伸ばすような活動を始めていることからも、周りに色んなものを還元していく山のような存在に感じられた。団体は、一見すると山と同様、何の問題もなく存続し続けられるようでありながら、その実、資金面等、色々な課題を持っていることが多い。

地域で活動する団体は、山とそこに住まう動物の関係のようにサービスの受益者と”持ちつ持たれつ”の関係の中で、感謝されたり、興味を持ってもらったり、時にはお金をもらったりしている。その地域で暮らす人間の集まりではない団体からの贈与・寄附は、そういった双方向的な関係にないところからの働きかけであり、特別な意味を持っているように思う。

ぐるんとびーでは、ルール通りの運営から踏み込んで、96歳の利用者に深夜3時半にラーメンを提供(https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/grundtvig-ramen)したり、若手職員が朝7時半からのラジオ体操を利用者のためでもなく、自主的に続けたりする(https://note.com/yushi_5fin/n/nfb9593872496)といった通常起こらない出来事が起こっている。

また、若年認知症の方・ご家族など、行政からの手が届きにくい領域を見つけ、地道にサポート等もしている。
これらは日々の積み重ねによりかかわる人の「ほどほどに幸せな暮らし」にいたるための過程になっている。継続されることにより、異なる角度で日常をとらえなおすという態度が地域内やメディアを通じて広がってほしいと感じている。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 株式会社+NPO、の形は最近増えつつあると思うのですが、ぐるんとびーさんの活動を読み、「NPOの活動が株式会社の持続可能性を支える役割を持つ」ことの実践を垣間見た気がしました。今回のテーマの「山」も、自然の摂理、複雑性を活かしながらも人が適度に介入することで(間伐など)市場価値も生みながら持続可能性が担保される、という関係にも通ずるところがあるなと思いました。業界によってはこのような仕組みが合っている&求められることもあると思うので、更に広がっていくことを願っています。(上西雄太)

  • この中で人道的な要素が強く、より寄付を必要としている団体なのではないかと思ったため。(清水絵理)

  • ぐるんとびーは、株式会社とNPO法人で機能補完的に活動されているアイデアが面白いと感じます。公式サイト等をみると、団地のなかに小規模多機能型施設をつくることでナナメの人間関係づくりを構想したり、美容業界✕ケアでコラボしていたりと、遊び的発想にもとづく実践がすばらしく心惹かれました。(森康臣)

  • 介護を通じて、地域を、大きな一つの家族にするという街づくりコンセプトに可能性を感じました。(金均)

  • 96歳の利用者に深夜3時半にラーメンを提供の投稿と、そのTweeterでの議論の様子などを見ていて、ぐんとびーさまが良いとおもいました。理由はシンプルで、自分が高齢になった時には、こういうスタンスの人々に支えて貰えたら、きっと嬉しいと思ったためです。
    ちょうど先日個人的に「治療のために長期入院した場合」というケースの議論をしていました。誰にも未来はわかりませんが「根治」して100%回復する前提であれば、制限された食事も、家族と会えない期間も、全て100%で受け入れるでしょう。一方で、治療のために入院し、治療にコミットしたが全く改善が見込めず生命の最後の時期だけ(治らないのでしかたなく)日常的な生活に戻れたり、もしくは入院中に体調急変してそのまま亡くなるかもしれません。確かに治療しないと余命も短くなったかもしれませんが、何が良いのでしょうか。まず「何が正しい」のかは無いのかと思います。「何が本人にとって好ましかったのか」は本人希望なので有ると思います。(福原寛重)

  • 高齢化が深刻化する中で、「安全性」と「本人がどう生きたいのか」のバランスは非常に難しいところであり、今後議論を進めることは非常に大切なことだと思う。記事にも書かれていたように社会から一定の批判も浴びるため、強いポリシーがないと続けられない活動だと思う。ぜひ応援してみたいと思った。今後の日本の経済を考えるとスキー連盟も応援したいが今回はぐるんとびーに1票。(高城晃一)

  • BuzzFeedの「深夜に96歳の男性が「ラーメン食べたい」と言ったら、どうしますか?」を読んで泣けました・・。ほんとこれ。長生きするために生きたいんじゃない、やりたいことをやるために生きたいんですよね。安全が最上位ではなく、利用者の「ほどほどの幸せ」を最上位に置いて、そのためには少しリスクがあってもそれを受け入れていくという経営者やスタッフの方々の姿勢を尊敬します。(浅井美絵)

  • 高齢者住宅の再生事業に関わった経験があることもあり、ぐるんとびーさんの特殊性とすばらしさは以前から存じ上げています。言うは易し行うは難しな取り組みに挑む彼ら姿勢は尊敬に値するものであり、第一希望とします。寄付という余剰が彼らに与える余白が生み出すであろう効果には期待しかありません。(宮本聡)

  • 96歳の利用者が深夜にラーメンを食べる動画見ました。単純ないい悪いではなく、願いを叶えるためには引き受けるリスクもある。そのバランス感覚を、ケア領域だけじゃなくて地域の関係づくりの事業でも広げていってくれたら素敵だなと思いぐるんとびーに投票します。学生生活を送った地域で、こんな素敵な活動があったことも知れてよかった。(飯島拓郎)

  • 地域で必要とされていることを提供している感があり、ささやかな幸せを支える活動なんだなというのが伝わってくる。応援したい。(中村雅之)

  • ぐるんとびーの取り組みは、どうしても通常のルールからすると逸脱しているものかと思いますが、その方がよりその人らしく生きることのサポートに繋がるのだとすると、あらためての幸福追求につながるのではないかと思いました。(海野慧)

  • 助け合いの形を介護施設だけではなく地域規模で設計されていることに感銘を受けました。事業としても興味津々です。「ほどほどな幸せ」、共感します。(横山詩歩)

  • 推薦文を読んで、私も日常の小さな「ずれ」から自由か生まれるきっかけが増えたらより生きやすい世界になるのではと思い、ぐるんとびーを選択しました。(古川哲)

  • 思いと行動、自分と目の前の誰か、やろうと思えばつなげられそうなものをつなげられないでいることに気付かせてもらいました。大事なのはほんの少し思考を止めてまず体を動かし始めてみることなのかもしれないと思います。「明日からできることをやろう」、「住んでいる地域で繋がりをつくりたい」、その一歩が変わらず踏み出され続けることの一助になれたら嬉しいです。(稲垣景子)

  • ただただ直感的なものですが、それぞれのエピソードに人間味が溢れていて自分もこれくらい自然に物事に向き合いたいという気持ちでぐるんとびーに投票いたします。(藤原麻耶)

  • 皆さんのお話を聞いて最後、ちょっと揺れました。というか、第一と第二を変えました。(橋口佐紀子)

  • 単純に面白そうだと思ったのと、PLAN75という映画を見てから、いかに高齢者の生活が制限されているのかを知ったので、こんな癖の強い場所が残っていくといいなという気持ちからです。(東詩歩)

  • 自分が歳を重ね老人になっても、体力が衰えて気力に陰りが見えても、病に蝕まれるようになっても、「ほどほどの幸せ」とともにありたいと思いました。高齢者の日日増えていくこの国で、「どれだけ歳をとっても幸せを追求する権利はある」ということを大切にしたいと思い、ぐるんとびーに一票を投じます。(桂大介)

  • 推薦先を決めるmtgに参加させていただいたことで、思い入れが増したというのが大きいです。活動の世界観も応援したくなるものでした。(市村彩)

  • ぐるんとびーさんの個別に最適化した事例から最善を帰納的に考える姿勢に強く惹かれました。(これは私の生業が影響していると思われます。)Buzz Feed記事内の「介護かどうかはあとで考えるようにしていますから」とコメントがありますが、本来は多様であるはずの終末期の幸せがある中で、現場では規格化された介護がひろく実践されているのではないかと思います。そういったいわばポリコレ?にも近い道徳的で大人しい1億人の最大公約数的な寄り添い方をしない姿勢に強く共感しています。1人の幸せを考え実践し、そういった普通に考えればコストがかかってしまうやり方が増えるといいなと思い、一票を投じさせていただきます。(中村祥眼)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。現在は新規会員も募集中ですので、ご興味ある方はトップページよりご確認ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
メディアキット ダウンロード

 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETYへ寄付を行ないました

共同贈与コミュニティ「新しい贈与論」は、特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETYに71万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「旅」をテーマに推薦を募集し、「特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY」「NPO法人School Voice Project」「森達也 劇映画監督作品 映画『福田村事件』」の3候補があがり、藤岡達也さん、松木耕さんの推薦した特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETYが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

 「人生と旅」は、お互いよく使われるメタファーですね。さて、100年生きることが現実的になった現代でも、その人の旅路において拠点となる「場所」は必ず存在します。私は日本に生まれましたが、将来国外に住むことがあるかもしれません。同様に、何らかの理由から日本で生活する外国人は、在留許可者のみで約300万人、それに11万人といわれる非正規の滞在者が加わります。その8割以上がアジア系です。

 特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETY(APFS:http://apfs.jp/)は、おもに在住外国人の人権擁護のための調査・研究・提言・相談活動などを通じて、日本人との垣根を取り払い、文化を理解しあい、多民族・多文化社会の実現に寄与しようという団体です。

 支援の対象は現在、東南・南アジア出身者が中心で、最近アフリカ出身者も増えているとのこと。イラン、インド、韓国、スリランカ、タイ、中国、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ミャンマー、ネパール、アフリカその他各国です。

 APFSは、コロナ禍での食料援助、ワクチン接種のサポートをはじめ、在留外国人のふだんの生活への援助を行っています。さらにAPFSのウェブサイトには、「在留特別許可と非正規滞在外国人」というページ(http://apfs.jp/visa)があり、そこには、彼らが援助する対象のうちの「非正規滞在外国人」とくに1980年代以降アジア各国から日本に出稼ぎにやってきた「外国人労働者」の子どもたちについて記されています。日本で生まれたときから在留資格がなく、健康保険にも入れず、進学の夢も叶わない若者たち。自分の選択ではないのに、親の国の言葉は話せず、収容の可能性や送還の恐怖を日々感じながら生活しています。こうした若者への支援は公的にも私的にも皆無、奨学金や生活保護も使えません。APFSでは、このような非正規滞在外国人に対して、正規に在留許可が出るようサポートしています。しかしながら、在留特別許可が出るには高い壁があります。

 旅する人生において人との縁は大切なもの。同じ国、同じまちに暮らす人々への気遣いは一緒と考えます。多文化共生の時代へのひとつの答えとして、APFSへの寄付を提案いたします。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 「旅する人生において人との縁は大切なもの。同じ国、同じまちに暮らす人々への気遣いは一緒と考えます」を今まで感じていたものの貢献する機会がなかったため。(中村たか)

  • ファーストインプレッションとして、APFSは見るからにボラインティアで成り立っている印象をうけました。こういう団体を応援したいなと個人的にはおもいました。
    社会背景的にみても、日本は移民や外国人の移住者を本質的には嫌ってる国だとは常々思っています。入管の事件もそうでうし、そもそも外国人居住者を行政などのレベルではなく、国民ひとりひとりがあまり好意的に思っていない印象だなと個人的には思っています。
    人と接する時にバイアスを持たない様にする姿勢、人を知ろうとする姿勢、人を理解しようとする姿勢、人には善性があると信じる姿勢(悪意を無視するわけではありません)、など、人と接する時にこちら側が持つスタンスは「その人の美しさ」につながると個人的には思っています。そういう美しさを日本人として、多くの日本人にナチュラルボーンで持って欲しいと思う一方で、やはり外国人に対する心理的なバリアが高いなと思う現実を感じる次第です。教育的視点で多くは解決できると思いたい一方で、日本人しかいない学校に行き、知的障害クラスの無い学校に行き、外国人と話す機会や、仕事をする機会が少なく、海外渡航する機会も多くないと、多様性を感受できないというのは、日本人の多くにとって必然的なことかもしれません。(悲観的ではないですが、悲しいなとは思います)そのような事も踏まえ、APFSには頑張って欲しいなと思ったしだいです。(福原寛重)

  • システムの中ではなかなか支援が行き届かないところに手を差し伸べられるのが、個人による寄付のメリットだと思います。在留資格を持たない外国人も、公的な支援は受けられず、周囲の理解も得にくい中で不自由な暮らしを余儀なくされています。彼らを支えつつ、適法な在留資格を得られるように行政側にも訴えかけているAPFSの活動に共感し、この団体への寄付を選びました。(朝野椋太)

  • 自分では寄附先として思いつかなさそうな反面、推薦文が魅力的だったから(稲田遼太)

  • 現在の日本は、多くの社会課題、人権問題を抱えています。以前、中高生の人権教育の現場で講師を勤めている方から、「今のトレンドはLGBTQ。在日外国人問題はあまり興味を持たれていない」というような内容のお話を聞いて、違和感を持ったのを記憶しています。人権の問題は、常に人権を脅かされている人のそばにあり、現在進行形の問題です。にもかかわらず、その問題にトレンドがあるとは、、。わたし自身は在日韓国人で、日本の永住許可を持っていますが、日本でくらすことが難しい外国人の話を見聞きすると、とても人ごととは思えず、いつももやもやしていました。この問題に関して、わたしは特に何もできておらず、うしろめたさを感じることも多いです。APFSのことは恥ずかしながら知りませんでしたが、そのような思いを前向きなアクションにすべく、一票投じたいと思います。(姜花瑛)

  • 在住外国人の人権擁護と旅とは、どちらも異文化と触れ合うことで理解を深めていく点では同じものだと感じました。他者への理解を深め、多様性を受け入れ、共生する。それが旅であり、また在住外国人の人権擁護であり、その支援ができればと思い特定非営利活動法人ASIAN PEOPLE’S FRIENDSHIP SOCIETYに投票いたします。(山浦清透)

  • 小泉義之という哲学者が「移動の自由こそ自由のすべてだ」(大意)と書いていたことがあります。旅や観光を考えるとき、いつもこの言葉が想起されます。多くの日本人が意識することなく移動の自由を享受する一方、少なからぬ非日本人が「移動の不自由」を強いられ続けています。ということで、APFSに投票します。「非正規滞在外国人」の問題にも高度経済成長の末期(バブル経済)が影をおとしていることをHPで知りました。人を単なる労働力(道具)として扱わない。少しずつですが社会はそのように変わってきているとは思います。この「人」が、すみやかに一つの例外もない『全ての人』となりますよう。(本間盛行)

  • 今後日本はますます労働人口が減る中で移民の仕組みも、在留外国人に対する制度も整っていないため、少しでも在留外国人に役立つ支援になればと思い選びました。在留資格がない状態で生まれてきた子供に罪はないだけでなく、それぞれの事情により在留が必要になった人もたくさんいるのでサポートは必要不可欠なことだと感じます。(高城晃一)

  • APFSを1位にしたのは、最も資金に困っていそうで、かつ、切実な問題に取り組んでいると思ったから。切実な想いを感じました。(嶋田暁文)

  • 日本にたどり着かれた理由は人それぞれでしょうが、何らかの縁があって日本に住むことになった方々が、生活を脅かされたり、子どもの未来が制限されたりすることは悲しいことです。海外からの旅行者に対しては「おもてなし」をアピールする日本ですが、住んでいる海外にルーツを持つ隣人に対しては、ずいぶんと冷たい国、という印象があります。短期間訪れた人ももちろんのこと、一緒に暮らしていく人にも温かく、来てよかったと思える国になりたいですね。APFSさんのご活動を応援します。(浅井美絵)

  • 外国人労働者の子どもの不遇の話には、子を持つ親として単純に何とかしてあげたいと感じるし、日本が強い国になるためにもまずこういう足元の、共生の問題に向き合うことは必要なことだろう思いました。私の日常では直接関わりがないからこそ、寄付では選択してみたいです。(中村雅之)

  • APFSのサイトを見て、昨年見た映画「マイスモールランド」のことを思い出しました。家族が施設に収容された後に残される子どもたちが、生活を制限され、進学や仕事も自由に選べない姿を見て、彼らの置かれた環境の厳しさに心が痛みました。また、APFSの事務所は、自分がこどもの頃によく通っていたエリアにあり、縁を感じるとともに、そこでの活動の難しさも感じました。会計報告を見ても厳しい状況のように見えたので、同じ場所で暮らす人達への支えになればと思い、APFSに投票したいと思います。(広井健一郎)

  • > 旅する人生において人との縁は大切なもの。同じ国、同じまちに暮らす人々への気遣いは一緒と考えます。多文化共生の時代へのひとつの答え
    という部分に共感したから。旅の楽しさは、多様な文化があるからこそ実現していると思うか(石崎智也)

  • APFSを選びました。理由は、今回のテーマが旅行ではなく「旅」だからです。旅の不思議は、計画性の無意味さと、自分の意志以上の力がはたらくことだとおもいます。そしてそれは、良い作用も悪い作用もある。そんなことを思いました。(高野冬馬)

  • この団体が作成したYoutube動画があるのですが、胸を打つものでした。贈与先がこちらに決まったら、ぜひご覧いただけたらと思います。https://www.youtube.com/watch?v=wTBvJxkOCH8(河原塚有希彦)

  • 私は旅が好きで、これまで多くの国で多くの人に助けてもらいました。人種の隔たりがなく、共に生きる社会は、我々人類が目指すべき社会であると思う一方で、日本はまだまだ外国人が住みづらいと感じる国だと感じています。少しでも日本が、出生地や人種に関わらなく、住みやすい国になりますように。応援しています。(疋田裕二)

  • 私は学位論文で「日本の労働人口の低減と対外リソース獲得施策としての技能実習制度」と題して論文を執筆いたしました。その際、実際に日本に来ている外国籍の方々と接している中で、いかに日本の受け入れ態勢が杜撰で海外籍の方が権利的に虐げられているか知りました。私にとって身近な問題です。これから日本に来てくれる海外籍の方が、十分な権利保障をされる中で日本に滞在できるように、心から願っています。(中村祥眼)

  • 皆さんのお話を聞いて、今回は「応援のしがいがあるところ」という観点で、1を1番にしました。
    更新が少ない、活動が見えづらい、など、同じ非営利団体で働く身として自分にも刺さるコメントが多く、なんとか応援したいという気持ちになりました。また、9か国の言葉で用意してある相談窓口の案内がPDFで、そのけなげな感じ(大変勝手な感想ですが…)も心に響きました。(立花香澄)

  • 国際社会の中でどんどん存在感が薄くなっていく日本。その理由の一つが外国人に対する不寛容さだと思います。そんな日本が国際社会からの信頼を回復していくためには、APFSのような在住外国人支援の活動は欠かせないものではないでしょうか。私はこの推薦文を見るまでこの団体を知りませんでした。推薦されなかったらきっと出会わなかったでしょう。つながったご縁に感謝し、第一希望とします。(宮本聡)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。現在は新規会員も募集中ですので、ご興味ある方はトップページよりご確認ください。



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法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。

江北図書館へ寄付を行ないました

共同贈与コミュニティ「新しい贈与論」は、江北図書館に67万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。2023年2月は「探す」をテーマに推薦を募集し、「ウィキメディア財団」「江北図書館」「認定NPO法人難病の子ども支援全国ネットワーク」の3候補があがり、立花香澄さん、阿曽祐子さんの推薦した江北図書館が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

「探している」という状態は、「見つかっていない」とも言い換えられる。

見つかっていない状態を受け入れることは、大抵の場合、苦しい。
私たちは、「なぜここに?」と生きる意味を探し、「どこかにあるはず」と居場所を探し、よりよいものや状態を探し続けて生きている。「見つからなかった」と割り切れない探しものは、特に、つらい。

しかし、すべてが見つかったとき、私たちは幸せだろうか。

「探している」からこそ、「見つかっていない」からこそ、私たちはまた一歩を踏み出すことができる。何も探さなくてよくなったとき、私たちは絶望を感じるのではないか。
そう考え、私たちは「探している」ことを、もっとポジティブにとらえたいと思うようになった。「見つかっていない」状態にあることを幸せに受け入れることができれば、私たちはもっと健やかに生きていけるのではないだろうか。そこで今回は、「探す」を、素敵なもの、ポジティブなものとしてとらえるための推薦先を考えた。

◆推薦先:江北図書館 ~地域が守り続けてきた滋賀県最古の私立図書館~
http://kohokutoshokan.com/

たくさんの本の間で、どの本を手に取るかと行き来する時間は格別な時間だった。私がまだ知らない世界が潜んでいる。数多ある中から、たった数冊を選び抜く只中にいる私は、普段の何もかも忘れ、ただ一点に向かうことができた。見つかっても見つからなくても、その時間は私を幸せにしてくれる。

推薦人Aが暮らす滋賀県に県内最古の私立図書館「江北(こほく)図書館」がある。
明治以降、日本に図書館設立の機運が高まるなか、伊香郡余呉村(現長浜市余呉町)出身の弁護士・杉野文彌が「未来を支える子どもたちと地域に暮らす全て人たちの文化向上のために」という想いで設立された。明治39年のことだった。当初は、伊香郡役所の支援も得てスタートし、地域の青少年の知的啓発に大いに力を注いだ。昭和の大恐慌、第二次世界大戦による資金難や後継者難で多くの図書館が閉鎖されるなか、何とか持ちこたえ、若者たちに図書と触れる機会を提供を続け、「貧者の一灯」として地域に存続してきた。

今や、図書館を巡る環境は大きく変化した。インターネットで手軽に書籍が手に入ってしまう時代である。設立から120年近くを経た江北図書館に建物の老朽化という課題が迫る。現在の図書館法により公的資金を受けることができない私立図書館は後ろだてがない。

「地域に身を置く図書館の役割とは何であろう?」

地域の人たちが再び立ちあがり始めた。理事やサポートメンバーを中心に、未来に残すための手入れが行なわれている。
ここには、多くの人たちが、未だ手にしていない「知」を求めてやってきた面影がある。喪失に直面しても、なお「この図書館を残したい」と願う人々は、かつて本の間の渉猟を楽しんだ子どもでもあったはずだ。先達が与えてくれたその体験を途絶えさせるわけにはいかないのだろう。
はかないながら「探す」の意味を問いなおす図書館と、その意義が「見つかっていない」からこそ残さんと動く地域の人々に敬意を表し、ここに推薦したい。

『江北図書館の建物について紹介します。』
https://www.youtube.com/watch?v=eElxL4bNk_g

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 本当に個人的ですが最近図書館のヘビーユーザーで、図書館に恩恵を受けていていつも使っている図書館への寄付を検討していたところでした。探すというテーマに図書館というのも、とてもしっくりきます。(横山詩歩)

  • IT業界に身を置いてはいるが、図書館に支えられて育ったので、図書館を肯定し続けたい。そして、図書館が、今後のあり方を探している状態も肯定し続けたい。人生をやっているとだいたい未解決しかないし、常に探しているので、人生観と被るからかもしれない。図書館も要るか要らないかじゃない。そう応援することで、自分を肯定したいだけかもしれない。(中村雅之)

  • 公共施設や公共スペースの役割の再定義が行われている昨今ですが、その中でも図書館は特に、情報や書籍がオンラインで簡単に入手できるようになったことでより議論があるかもしれません。でも便利に情報が手に入るようになったからと言って、本を読まなくて良くなったわけではないし、本がネット注文で簡単に手に入るようになったからと言って、良書に出会えるわけでもない。そんな利便性を超える何かがそこから生まれるからこそ、江北図書館を残そうという動きがあるのだと思います。

    私たちは日々の生活の中で、公共の場を次世代に残そう、そのために支援しよう、ということはあまり考える機会が無いように思います。それはきっと、そこにあって当たり前のものだと思っているから。ですが、このままでは存続ができない、という危機に直面した時にはじめて、その施設やスペースから得ていた恩恵について、考え直すのではないでしょうか。

    120年もの長い歴史を紡いできたこの図書館は、きっと図書館の機能を超えた役割を地域で担ってきたのだと思います。また、基本方針にも、これからも「地域の未来に貢献する」という役割をこれからも担っていく場所であるということを明記しています。こういう場を守り、繋いでいくことがどのように地域の未来を支えていくのかにとても関心が沸きます。

    図書館という場が、地域づくりの拠点となる実践に期待と応援を込めて、一票を投じます。(浅井美絵)

  • 寄付を行うことでのインパクトが大きいと感じました。また、このような良い場所を1つでも残して行ければと感じました。(福原寛重)

  • 江北図書館のような、いろんな地域に根ざした私設図書館があればいいなあと思い選びました(中島真)

  • 私立図書館という言葉は初めて聞きました。「私設」だと、個人のこだわりのコレクションの展示、あえて「立」を使うことで公共財の意味が感じられますね。さて、クラファンのサイトの、今後の方針についての記述、当を得ていますが、地元に閉じてしまうと、人口減少でいずれなくなってしまうのではと思います。湖北地域→滋賀県や福井県、京都と、外に開く「何か」を、育てていくことも考えてみてはと。決して地域外の業者に丸投げするのではなく、です。(藤岡達也)

  • 図書館には多くの知の宝が保管されていて、本を探すことを通じて新たな発見や出会いの機会が提供されています。それは、インターネットで探すことでは出会いにくい発見や機会です。地域から図書館が失われると、そのような機会がなくなってしまいます。地域の子供たちから機会がなくなるのを防ぐと同時に、図書館で探すという行為が持つ価値に光を当てる一助にもなればと思い、江北図書館を推薦させていただきます。(山浦清透)

  • 東京で育ってきた私にとっては、当たり前に図書館が近くにあるものだったため、今回の推薦文を読むまで、図書館が存在しない地域があるとは思いもしませんでした。また、私立図書館という存在も初めて知りましたが、その歴史的な成り立ちや、地域における価値はとても貴重なものであるように思います。

    自分が子どもの頃に図書館に毎週通った体験が、今の自分の一部を形作っているため、江北図書館が、地域の子どもたちにとっても、そういう場として存在してほしいという願いを込めて票を投じたいと思います。(広井健一郎)

  • 成長した何かに「なる」ことだけでなく、問いを持って「ある」ことの意義を照らしてくださる江北図書館に投票します。最後の一文に強く心が揺さぶられました。効率や成果を当たり前のように求めるばかりでは、意味や役割を問い続ける存在は窮地に追いやられてしまう。今回の場合はそれが「私立図書館」という姿でしたが、翻って一人ひとりと社会の関係にもつながるものだと感じました。(稲垣景子)

  • かつてこの場で兵庫県の私設博物館を推薦したことがあります。今、生死に直結するような活動すら「まず自助で」と言えてしまう時代の空気があり、一方で公的文化施設に民間のノウハウをという流れがある中、文化・教育分野での活動を民が行うことの意義の見えづらさを感じます(たった今も感じています)。江北図書館のHPを見て、明治中期の日本に図書館設立の機運が高まった時期があったことを知りました。その「機運」を我が身に引き寄せて実感することの難しさ。それは日本が十分に豊かになったということの証左なのかしら。未来とか進歩とかを素直に喜べない自分(万博を目の前にしてすら)が「私たちはもっともっと新しくなるんだ」という希望の輝きを忘れないために、江北図書館に投票します。(本間盛行)

  • 私立図書館という概念を今回初めて知りました。図書館法第26条では「国及び地方公共団体は、私立図書館の事業に干渉を加え、又は図書館を設置する法人に対し、補助金を交付してはならない。」とされています。これは「干渉されない自由」の代償として、多くの寄付が私立図書館の存続に必要だと考え、第一希望に選びました。(今田公基)

  • 本が大変好きなので江北図書館に投じています。私も図書館にはかなりお世話になって育ちました。ど田舎で塾などの教育機関が整っていなかったので、図書館で参考書を借りてコピーして取り組んでいました。それ以外にも、田舎では出会えないような価値観が記された本に出会ったりと、田舎だからこそ図書館は私にとって重要でした。私の地域の図書館は人口減で閉館してしまいましたが、江北図書館には存続していただきたいです。(中村祥眼)

  • 自分とは縁もゆかりもない場所の古い図書館。一読した際に、寄付の候補からは外れていましたが、youtubeを見て胸を撃たれました。素敵な図書館をイキイキと紹介する理事の皆さんの明るさ。この図書館が大好きだと言う気持ちが伝わってきました。(鈴木亜香里)

  • HPにあった「 私立図書館でなければできない図書館活動は何か、を見つけ実行すること」ということが、その施設の存在意義というものが開かれているというところにこそ、その図書館が図書館たらしうる自由になるのだと思いました。時代や人によってその図書館の存在意義が開かれていること、そういった開かれた意義というものにこそ寄付であったり、新しい贈与論の活動にあっているのではないかと思い、江北図書館を選びました。(古川哲)

  • 江北図書館、地方で育った身として、本に人生を変えてもらったといっても過言ではなかったので、時間軸を遠くに置き、贈与を未来に投げるような感覚になり、時間軸の長い贈与をしてみたいという気持ちから第一希望としました。さらに、自分でも本を読む文化を育てるために運営している喫茶店で本にまつわる取り組みを自分でやってみて、文化を育て、継続することの大変さを身にしみて感じているので、やはり歴史に完敗しました。推薦文の「探している」という状態は、「見つかっていない」とも言い換えられる。という一文にやられました。書き出しが素敵でした。(東詩歩)

  • このコミュニティとして寄付するのであれば、コミュニティの流れに乗っかりたい気分の自分がいます。自分の主観で評価して良いと思ったところではなく、推薦文の言葉が今のタイミングの自分にフィットしていると思ったから、図書館にしました。(綿貫美紀)

  • 図書館を1位とした理由は、寄附という行為を通じて、お金だけではない貢献(おせっかい)ができると考えたからです。当該図書館への共感を抱く一方、このままでは持続的ではないのではないかという感想を持ちました。そこで、「お金の贈与」という意味での寄附というよりは、関わり・おせっかいの契機としての寄附というツールの可能性を考えて1位にした次第です。(嶋田暁文)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。現在は新規会員も募集中ですので、ご興味ある方はトップページよりご確認ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。