NPO法人離島経済新聞社へ寄付を行ないました

新しい贈与論は、NPO法人離島経済新聞社に87万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「島」をテーマに推薦を募集し、「働く仲間のゆめ・みらい基金」「NPO法人離島経済新聞社」「有人離島で『島の記憶を記録に残す仕事』をする二人」の3候補があがり、中村祥眼、加藤めぐみの推薦したNPO法人離島経済新聞社が最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://ritokei.com/

私たちは、NPO法人 離島経済新聞社を推薦します。
そう、既視感のある方もいらっしゃるでしょうか、2023年9月の寄合(お題「字」)で推薦されたものの、当選には至らなかった団体です。当時の寄合では、日本が14,000を超える島で構成されているという事実に驚きの声が上がりました。

海に囲まれて独立しつつ、水平線にけぶる島影によって、常に「他」の存在を感じる。波を越えて、人や文化が行き来する。島国日本の原郷的イメージに重ねながら推薦の方針を探り、私たちは、個々の島よりも島と島とのネットワークに注目することにしました。離島が、島国日本が抱える具体的な社会課題の先進地域であることも、調べものの中でわかってきました。

◼️団体/活動紹介:https://ritokei.org/about/summary.html

・2つのメディアの運営

小さな島にある価値や課題を届けるための有人離島専門メディア『ritokei』を運営しています。ritokeiでは「島国がみつめるべきヒントを島から届ける」ため離島に残る多様な文化を発信しています。
また、『島育COMYUNITY』を昨年秋にリリースし、離島での教育にスポットを当てた取材とコミュニティづくりにも着手しました。

・伝え、繋げ、育む。プラットフォーム事業
メディア運営の他にも、離島地域の課題解決や持続的発展を志す民間企業・団体・非営利団体等と連携した事業の企画やコーディネートを行なったり、地方自治体や関係省庁と連携し、島々の持続的な振興につながる事業のサポートしたりしています。

◼️さいごに
離島経済新聞社は「他」への関心を呼び起こし「他」とつながるきっかけを作る団体として、このひとたびの贈与を、波のように増幅してくださるように思います。二度目の推薦となりますが、新たな目線でご検討ください。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 紙の離島経済新聞の10年来の愛読者なので、一択で「離島経済新聞社」を第一希望にしました。ネットの情報発信も素晴らしいですが、ぜひ、一度、紙の離島経済新聞も手に取ってほしいです。季刊発行です。 海なし県生まれで海洋レジャーもまったくやらない自分にとっては、新聞を読むことで、まったく知らない島の生活を知ることができ、とても勉強になり、面白いです。日本のローカルの姿を垣間見ることができ、物語を読んでいるようです。 たぶん、離島にいくと配布場所があり、無料で入手できます(発行のために寄付を集めています)。あるいは、寄付のマンスリーサポーターになれば入手できると思います。(山田泰久)

  • 離島の活性化は、日本全体の活性化に繋がると感じています。(疋田裕二)

  • ちょうど以下の記事を読み、島での生活にかかるコストに対して国の補助をもらうために自分たちを豊かといいづらい、自己肯定感が低い構造というところに共感を感じるところがあった。生活環境に起因する生活コストの違いがある中で都市に投資されている莫大な投資を享受している都市生活者の一人として、離島にお住まいの皆様が生活コストを乗り越えてここが良い場所であると感じる、ということに対して寄付を考えたいと考えた。
    都市部への一極集中が起きていないイタリアと日本の差 持続可能な社会をつくるために見直したい、本当の豊かさ https://logmi.jp/business/articles/330555

  • 離島経済新聞社の「小さな島の価値や課題を届ける」というテーマは大切だけど見過ごされそうで、我々の規模の寄付は大きな助けになるのではと考えた次第です。あと、「島」性が濃いのも気に入りました。

  • 日本の人口動態が大きく変化し、日本に多くの人が移住するときにコミュニティに関する情報は非常に大きな役割を果たすと思い、投票致しました!(松木耕)

  • 私自身離島の出身で、前々から離島経済新聞社の活動には注目していました。離島の文化を本土の事情に取り込むのではなく、尊重しつつ盛り上げてくれることを期待しています。(秋山福生)

  • 以前にも離島経済新聞社が候補に挙がった際に第一希望にしたと記憶しています。島の魅力ってなんでしょうか。海を隔てて離れているからこそ、訪れる特別感を感じたり、そこでの体験や人との触れ合いが濃いような気もします。一方で島での暮らしには自然の豊かさやその島独自の文化という素晴らしい点もある一方で、都会とは違う不便さや、だからこその工夫や知恵もあるのではないでしょうか。離島の暮らしや経済を支えたり、課題を解決するのはその島の人たちだけではなく、島の外の人も一緒にやろうというコンセプトがとてもいいなと思います。大きく見れば日本は島国の一つですから、離島からの学びは多くあると思います。その発信と人繋ぎをしてくれる貴重な活動だと思いました。(浅井美絵)

  • 「島だけでは解決できない課題は皆で超える」ここに共感し、感銘を受けた。島にある良さや、問題点、困っていること。これらは島に住んでいるからこそわかるものなのかなと。ただ限られたリソースの中でやられることは限られてくるはず。また問題や課題は1つではないはず。我々のように都会にいれば都会の問題点もあるが、良さもある。それらを複合的に考え、離島の課題解決をしていこうという姿勢に共感を覚えた。まさに離島の「架け橋的存在」だと感じた。(赤熊純)

  • 過去の推薦候補のリベンジ提案はいいなと。もちろんテーマ的にも合致していると思いました。(森康臣)

  • 新しい贈与論の寄付が、人から人を介して、人に届いていくことが一番想像できる寄付先だと感じました。最後に受け取る誰かに届く頃には、もっとあたたかさが増していることを願ってます。(吉見新)

  • 第一希望は贈与論の中では再チャレンジ(に見える)リトケイ様にします。(金子遥洵)

  • 離島育ちの自分としては悩みましたが、『離島経済新聞社』を第一希望とさせていただきました。県を跨ぐ離島を紹介する活動は貴重かつ重要だと感じました。(濱田太陽)

  • 趣味が離島旅行

  • 「リベンジ」というテーマに心打たれている部分が割と多くあります(何度もチャンスがある世の中が良いなぁ)。前回の推薦の時から気になっていたので、「離島経済新聞社」を第一希望に選択しました。(熊谷友幸)

  • 融資などの寄付や助成金のみに頼らないファイナンスで取り組んでいる点。

  • 悩みましたがリトケイにします。「寄付でやる意義」としてはリトケイの方に個人的な気持ちが寄った感じになります。(三上遼)

  • 着眼点がおもしろいと思ったため。納得度100%じゃないのですが、リトケイさんの着眼点と切り口が自分の問題意識にスッとあてはまったので。世界がかわるシマ思考という最近出された本を読んでみて理解深めてみます。(日吉良太)

  • 日本では「本州」がどこか「本体」のような顔をして浮かんでいますが、島国としての日本を見据えたとき、むしろ大小多様な島々こそが、その「本来」ではないかと思います。二回目の推薦を試みた推薦人の熱意にも敬意を表し、離島経済新聞社に一票を投じます。(桂大介)

  • 能登半島を大地震が襲った際には集落撤退/移転論が話題となりました。そんな限界集落でもある有人離島で営まれる文化や生活に、ritokeiは10年以上前から焦点をあてています。規模は小さくても人が減っていても息づいている島々があります。その生活を知らずに撤退も維持も活性化も語れないのではないでしょうか。「知れること」これはとてつもない価値であるはずだと信じて、彼らに一票を投じたいと思います。(中村祥眼)

  • おお!離島経済新聞社が!!(初回推薦人です)。こんな嬉しいリバイバルがあるんですね。今回の推薦文を読んで、前回推薦時に気付かなかった「島のネットワーク」、離島から島国への「リフレクション」というチャームがスポットされていることが善かった。人のなす活動は何度でも何度でも語るべきですね。贈与先は何度も甦る、ピース✌️(本間盛行)

  • 家族旅行で訪れた瀬戸内で目にした多島美が忘れられないです。団体認証を取ったり、借り入れをしたりと誠実で前向きな団体運営の姿勢を感じ、贈与論として寄付することで事業の可能性が拡がることを願います。(守屋まゆみ)

  • 今回は、推薦先にそのまま投票させていただきます。最新のフリーペーパーのテーマは「2050年に向かい島と私たちはどう生きるか」でした。四半世紀後にも、本メディアが続いていってほしいと願います。(加藤めぐみ)

  • 「島国日本が抱える具体的な社会課題の先進地域」というフレーズが胸に響きました。今回の『島』というテーマに対して、”都市vs島”の構図でなく、もう少し広い視点かつ長い時間軸で語っているロマンに気付きました。(小澤啓一)

  • 離島に1ヶ月滞在した経験から今回のテーマを出させていただきました。島を良いとも悪いとも思っていない島民でも、移住者が始めたお店に行ったり仕事の負担が減ったりしているのを見て、移住者は長く住んできた島民にとっても良いことがあるのだと思いました。議論を通して外部から島を美化して見ることの暴力性に目を向けながらも、離島経済新聞社を1位とします。(市村彩)

  • 美化していると言われるかもしれませんが、やっぱり日本の島が好きなので地域の文化や営みが続いてほしいと思うのと、人口減少に関心が強いため(閏間絵里加)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。