NPO法人チャリティーサンタへ寄付を行ないました

共同贈与コミュニティ「新しい贈与論」は、NPO法人チャリティーサンタに対し77万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により決定される寄付である共同贈与を行なっています。2021年10月は「嘘」をテーマに推薦を募集。一般財団法人非営利組織評価センター、NPO法人チャリティーサンタ、子ども演劇プロジェクトN.G.Aの3候補があがり、上西雄太、本間盛行の推薦したNPO法人チャリティーサンタが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

英語に、"White lie"という表現があります。「悪意のないうそ」と訳されることが多いですが、行きたくない飲み会に誘われたときに(本当は無いが)予定があると言って断る、という場面のようなことを指します。
このようなちょっとした「嘘」が生活をうまく回すことに役立つ場面も多くあるのではないでしょうか。(友人の前で見栄を張った結果新たな能力を身に付けたり)

誰もが正直であれば「予定調和」にしか進まないところが、少し嘘をつくことで思いがけない方向に進む。結果的にそれが誤配 / 贈与的な結果につながることもあるでしょう。
そして、これがもっとも広範に実践されているのが「サンタクロース」ではないでしょうか。ここまで普及していて、かつ経済まで動かしてしまう「嘘」は類を見ません。

今回は、この「サンタクロース」に着目してチャリティ活動を行っている「チャリティーサンタ」さんを推薦したいと思います。

<HPより活動の要約です>

サンタクロースを通じて、日本と世界の子ども両方にプレゼントが届きます

〇クリスマスイブの夜にサンタクロースに扮したボランティアが、小さなお子様がいる家庭にプレゼントを届ける「サンタ活動」
〇サンタ活動の際に家庭からお預かりしたチャリティー金(寄付)で、世界中の困難な状況にある子ども達の支援を行う「チャリティー活動」

チャリティーサンタはこの「嘘」にとてもリアルに取り組まれています。

活動紹介ページ「チャリティーサンタとは」に「1万人の子どもに届けて分かったこと」という記事が掲載されています。利用者が1万人を超えたのを機に行った調査の報告です。分析をもとに「ルドルフ基金」という新たな取り組みをはじめたそうです。親子関係は良いが経済的に厳しい家庭への支援活動です。

では、親子関係が悪く経済的に厳しい家庭への支援は?と考えてしまいます。
この「考えさせてくれるところ」が素晴らしいと思います。分析とその結果の対応をわかりやすく公表する。
公表しているからこそ、報告を読んだ人は色々と考えることができます。

一団体や一個人がカバーできる範囲は有限です。しかしプロセスを開示することで活動の可能性が広がります。
誰かが、さらに先のことや、その外のことを考えることができるからです。

企業への呼びかけ方、個人の参加方法の説明、様々なプロジェクトの紹介。
どのページを見ても、チャリティーサンタの活動をわかりやすく開こうとする意思を感じます。
チャリティー活動の一つのスタンダードとなるような発信力の高さも含めて、チャリティーサンタを推したいと思います。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

見返りを求められず、与えられるだけの「愛としての嘘」がもたらす意味を考えるきっかけが、現実世界で与えられない子どもたちに、少しでも行き届けば良いと思いチャリティーサンタを選びました。(松木耕)

  • 個々人で経験は異なるとは思いますが、サンタの「嘘」を知った経験は若干の寂しさと共に「少し大人になったかな」と感じた経験の一つでした。それでもクリスマスやサンタにまつわる記憶は楽しいものばかりで、今でも来月が楽しみです。「嘘」が持つ二面性を感じることができる「サンタ」をテーマに取り組まれているチャリティーサンタさんを今回は応援したいと思います。(上西雄太)

  • チャリティサンタの活動は、個人的にも毎月支援させて頂いております。代表の清輔さんの想いに深く共感しているからです。また僕自身、三児の父として少しでも多くの子どもたちに笑顔になってもらいたいと思っております。(武井浩三)

  • 優しい嘘が人を守ることもあると思っているため。(中村タカ)

  • サンタクロースという「嘘」により、サンタ役の人も、寄付金を払ってプレゼントをもらう家庭も、支援を受ける家庭も、皆が幸せになる仕組みに感動しました。特に、「サンタの存在を信じなくなったときに渡す未来の手紙」を読んで号泣してしまいました。手紙で嘘をついていたことを告白するのですが、この手紙を読んだ子供は、たくさんの大人から愛を受け取っていたと気づくでしょう。きっとその子はペイフォワードを続けていくことになると思います。なんと幸せな嘘でしょうか。全力で「嘘」を演出する仕組みをつくったチャリティーサンタさんに票を投じます。(鈴木亜香里)

  • 悪意のないウソ、良いウソってたしかにあるよなあと思い、サンタはたしかにそうか!と思ったので第一希望にしました。最近は社会課題の解決に貢献できそうかという軸で選びがちだったなあとも思い、今回は楽しさの輪が広がりそうという軸で選んでみました。(中西晶大)

  • チャリティーサンタを選びました。実際のサンタクロースや今もヨーロッパなどの一部で行われる古いイベントとことなり、現代の「サンタクロース」というイベントそのものが、すでにギフトの形態であり、一種の贈与の形態の一つだと思っています。サンタクロースから第三者的に渡すことをサポートすることで、子供は夢を信じることもできます。親がサンタをやってバレると結局親からのプレゼントになってしまうので、それを回避することも贈与的な視点では大きいと思います。これを全国規模で実施しているのはすごいですが、それでも運営に資金的な苦労は多いと感じます。このような灯火を消さないためにも、サポートできると良いなと思いました。(福原寛重)

  • 私は幼いころクリスマスの朝に枕元に置かれたプレゼントが嬉しくてたまりませんでした。たくさんの子供たちにそんな喜びを生む、チャリティーサンタの活動を応援します。(大政勇作)

  • 「嘘」と聞いて自分ならばどういうものを推薦するかなあと考えていたのですがそれがたまたまサンタクロースだったこともあり、テーマへの共感が強かったです。HPにある動画には実際にプレゼントを子供達に手渡す瞬間が収められており、サプライズ好きな自分としては心が動かされました。チャリティーサンタに一票を投じます。(荒川陸)

  • とても素敵な取り組みだと思いました。(高橋祥子)

  • 推薦文にある通り、わたしもサンタクロースは特筆すべき「嘘」の好事例だと思います。その規模、その善意、その歴史。どれを見てもこんなにも完成された嘘は他に見当たりません。このチャリティーサンタの活動はその「嘘」を「本当」にしてしまうと同時に、本当と嘘の差分を寄付に変え、貧困家庭の支援にまわすという、素晴らしいモデルを確立していると思います。活動が拡大し、多くの人に「嘘」という「夢」を届けることを期待しています。(桂大介)

  • サンタクロースのプレゼントは書かれているようなまさに優しい嘘だと感じました。世界にはプレゼントを受け取れない子供たちもいる中で、少しだけでもその優しい嘘で喜びを与えられたら、と思い投票させて頂きました。(海野慧)

  • 今回も考えさせられました。嘘っていろいろな面を持っていることを改めて感じました。たった一夜のサンタクロースは、演じられる側も演じる側にも、違う私になれる一瞬をくれます。それは永遠の一瞬になるように思いました。クリスマスをさびしい夜でなく、思い出の夜にしてくれる取り組みです。(阿曽祐子)

  • 自分が幼かった頃、毎年クリスマスイブの夜に、サンタがやってくることにワクワクとドキドキを感じながら眠りについていたことを思い出しました。サンタには色々なモノを届けてもらっていましたが、今考えると物質的なモノ以上に、「待ち遠しさ」であったり「幸せな気持ち」を届けてもらっていたのかなと思います。チャリティーサンタさんが目指す「サンタクロースのような人であふれた社会」。そんな想いやりの気持ちを行動に移せる人であふれた社会ってすごく素敵だなあと思います。相手へ想う気持ちが社会をもっと良くしていく。チャリティーサンタはそんな仕組みだと思いました。応援しています。(疋田裕二)

  • 非日常の楽しみは人生を豊かにするのだと思っています。その意味で、特別な体験をすべての人に届けたいと活動されているチャリティーサンタさんは個人的な思いに近いところがありました。シンプルに応援したいという気持ちで第一希望に選びました。(前原祐作)

  • 素直に楽しそう、もっと届くといいなと思ったのでチャリティーサンタを一位投票にしました。宗教的な背景を超えて、「サンタクロース」という概念はプレゼント・贈与を(少なくとも私には)とてもシンプルで直感的なものにしているんだな、と改めて考える機会をいただきました。(藤原麻耶)

  • どの組織も初めて聞くもので、意義ある活動をされいますね。希望先を選ぶのに、大変悩みました。しかしその中でも、チャリティーサンタが、「嘘」をうまく活用されていると思いました。困窮家庭などにサンタを送っていらっしゃるのも、とても良いですね。2020年度のサンタ新聞(活動報告書)を拝読しましたが、収支や活動もしっかりと情報公開されているところも感心しました。コロナ禍だからこそ思い出作りが大切、サンタのひげとマスクの両立が大変など、現場での工夫が感じられました。(西山裕子)

  • チャリティーサンタさんを応援したいと思ったのは、幼少期の贈与を受けた体験が、その瞬間の喜びなどの気持ちが思い出となり、いつかは彼ら自身が贈与する立場として、贈与の連鎖として彼らの未来への贈与につながるきっかけになればいいなと思ったからでした。(古川哲)

  • 世界で一番歴史が古く、大きく、そして人を幸せにできる嘘が「サンタさん」だと思います。活動内容がわかりやすく、未来ある子どもたちに夢を与える者であることはもちろんですが、プロセスを開示して当該団体の課題を解決してくれるような次のプレイヤーを産もうとしている姿勢も素晴らしいと思いました。(大前宏輔)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。現在は新規会員も募集中ですので、ご興味ある方はトップページよりご確認ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。