社会福祉法人浦河べてるの家へ寄付を行ないました

 共同贈与コミュニティ新しい贈与論(代表:桂大介)は、社会福祉法人浦河べてるの家に対し53万円の寄付を行ないました。

 新しい贈与論では毎月会員の投票により決定される寄付である共同贈与を行なっており、8月が11度目となります。今月は認定NPO法人日本IDDMネットワーク、社会福祉法人浦河べてるの家、社会福祉法人松花苑(みずのき美術館)の3団体が候補にあがり、原田岳の推薦したべてるの家が最多票を得ました。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 精神疾患に対するアプローチが興味深く価値ある活動を応援したいと思いました。(高橋祥子)

  • 第一希望は紹介記事から「べてるの家」を選ばせていただきました。周りの空気に合わせること、人に迷惑をかけないこと、約束を守ること。私は日常的に見えないあたりまえに縛られ、内と外の人の境界を引き、外の人を遠ざけて生きているんだと痛感します。誰もがあたりまえに弱みを見せ合える日常をつくる活動を支援したいです。(稲垣景子)

  • べてるの家は名前は聞いたことがありましたが、何をしているのかは知りませんでした。今回、知る機会をいただけてとても良かったです。(鈴木亜香里)

  • 今回も、普通に暮らしていたら気付かなかったであろう3団体で考えさせられた。その中で、べてるの家へ1票。どんな人でも差はあれど強みと弱みがあると思う。凸凹を周囲で補い合えれば理想。しかしもっと全体的に苦手な事が多い人には、出来る人が当たり前に手を差し伸べられたり普通を相手に要求しなければその方達は生き辛さが軽減でき精神的に病になる数は減っていくかも。 物心ついた時から差別や排除をオトナが教えてしまうではなく、個性として受け入れて自然に助け合いが出来る社会になれば。その一助がこの1票で出来たら嬉しい。(鈴木美香)

  • 仕事で計画を建てることや、「人日」で見積もりを建てることに、便利さを感じつつも違和感がありました。 ひとりひとりの特性も当然違えば、その日毎の気分も違う。その中である役割を担う「機能」として周囲の人を扱っているような気持ち悪さです。 紹介された記事を読んで、弱さを見せ合い、それを笑いの力で少しずつ一緒に変えていこうとする部分に感動しました。 仕事では計画を建てることも、見積もりを建てることも続けると思います。しかしそんな自分への一つの反骨として寄付できればと考えております。(江藤遥平)

  • べてるの家の活動についての本を読むと、人は奇跡を起こせる存在なのだと感じさせられます。20数年前にはべてるまつりにも参加しましたが最近は行けていないので、また行きたいと思いました。(寺田英司)

  • 今回も悩みまくりました。最初IDDMを一番にした(他の二つは知っていたので)のですが、いや、僕が知っていることと寄付先と何の関係が、と思い直し、べてるのユニークネスをもっと広く伝えたい(寄付が伝えることと直接に関わるのかはよくわかりませんが)、ということで、べてるを一番に。また、みずのきについては、表現、という点で、これまた僕の中の表現純潔性向と言いますか、寄付という行為とのそぐわなさ(これが一点でも作品を買うのであれば全然別の考え方になります)、から最後にしました。畢竟、自分の澱のようなこだわりで消極的に選んだ形になりますが、しかし、今回は明確にこれでいいのだ。と考えています。何も知らない、考えも浅い自分が、その浅さのまま、決断をし、行為するということの極めて具体的なレッスンとして、僕は贈与論に参加しているのだと、ひとまず、そう理解したからです。どうぞよろしくお願いします(本間盛行)

  • 知って学んで活かして欲しい。それだけです。そして僕も見に行かねば。(原田岳)

  • ご紹介いただいた記事の力強さに惹かれました。 前回の投票時、初めて知る問題や活動に対して、生半可に調べ、生半可に関わることを苦しく感じていました。今回も同じ心持ちだったのですが、記事中の「生きることに不器用な人々」「弱さの情報公開」「自分の滑稽な姿に気持ちが和らぐ」といった言葉に、肩の力が抜けました。 健常者もそれぞれに何かしら不器用であって、自分の弱さや滑稽さを縁側にして他者とつながり合うというのは、ごく日常的なことです。一方で、不意に場に現れた不器用、ヌケやズレを笑ったり、異質性に好奇心をもったりすることを、無礼だ不謹慎だ心ない奴だと強く戒める社会の圧があるようにも思います。「べてるの家」は、コミュニティの内外ともにそういった戒めからは遠く、どのようにも関わればいい、そこから学べばいい、生半可でも構わない、と言ってくれているように感じました。 このような社会があることに感謝して、一票を投じます。(加藤めぐみ)

  • 今回は自分の直感にしたがって選んでみました。 べてるの家は、元から名前は知っていたものの、どんなところかほとんど知りませんでした。HPや記事を拝見すると、そこには現場のリアルが感性豊かに綴られていました。どうしても、障害や福祉の領域は耳障りのいい言葉が使われてしまいがちですが、べてるの家からはある意味「ロック」のようなものを感じ、直感的にここに寄付すると決めました。(中西高大)

  • 今月は障害者支援の複数あり、一寸悩みました。 べてるに入れましたが、そこはかとなくユーモラスな点がすごく印象的でした。 リンク先の川村敏明氏の文書にも"「笑い」が取れると、それが救いに変わる。"との一節がありましたが、こうした方法が醸される組織はハコを作ればできるものではなく、代替しにくいものだと思ったので選定いたしました。(河原塚有希彦)

  • ベてる、誰もが平等に持っている「生きる」という営みが、ここに集う人々を通して、痛々しいほど見えてしまいました。「生きる苦労」と向きあうこと、それが生きること。社会とのつながりの中で生きていくこと。与えられた厳しい与件(過疎、精神障害、等々)のなかで、商売で生きていくこと。そのように定義した、自分たちの「生きる」に向き合っていく姿にハッとさせられました。「勝手に治すな自分の病気」には、健常者や医師のおせっかいを見て、またまたハッとさせられました。(阿曽祐子)

  • 精神疾患に苦しむ親しい関係の人間がおり、まさにこういった方々にどう寄り沿うべきかというのをここ最近ずっと考えていた。本人の自主性を尊重し、かつ「がんばらない」ことを大事にする姿勢に強く共感した。(三上遼)

  • 数年前にsoarの記事でべてるの家について読み、うまく行かなくて順調と言ったり、取り上げられた苦労を取り戻すという考えに触れて、驚きつつもすごく納得したのを覚えています。 生きていれば深く悩んだり苦労をしたりすることは当たり前にあって、本当に大変だったりします。でも、それらに朗らかにまっすぐ向き合うべてるの家のあり方が、素敵でいいなぁって思います。(大政勇作)

  • 今回の推薦団体は個人的にいずれも応援したい団体なので順番をつけることにとても悩みましたが、悩んだ末に、以前にweb メディアsoarの記事 https://soar-world.com/2018/11/14/betel1/ で読んでから一度行きたくてたまらない「べてるの家」を第一希望とさせていただきました。「順調に問題だらけ」 社会って本来そういうものであるべきなのかもしれません。(宮本聡)

  • べてるの家のことは知っていて、僕にとってずっと気になる存在というか…そんな中で今回たまたま候補に上がっていたので自分にとっての何かきっかけになればという理由で希望します。(中島真)

 新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。時折新規会員も募集いたしますので、ご興味をもたれた方はニュースレターへご登録ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。