認定NPO法人なんとかなるへ寄付を行ないました

新しい贈与論は、認定NPO法人なんとかなるに90万円の寄付を行ないました。

新しい贈与論では毎月会員の投票により宛先を決定する共同贈与を行なっています。今月は「アクシデント」をテーマに推薦を募集し、「特定非営利活動法人みんなのコード」「認定NPO法人なんとかなる」「特定非営利活動法人Waffle」の3候補があがり、 藤岡達也・金野潤子の推薦した認定NPO法人なんとかなるが最多票を得ました。

推薦文は以下の通りです。

https://nan-toka-naru.net/

子どもは生まれる環境を選べません。それなのに本人の意志も及ばぬところから、虐待や貧困や犯罪などに巻き込まれてしまったら、もうそれはもはや事故にあったようなものでしょう。

人生を事故で傷ついたままにしないために。

私たちが推薦する「認定NPO法人なんとかなる」は、自立援助ホーム「なんとかなる」の運営、カウンセラーの定期訪問、生活費や食育の援助、退居後のアフターケアなどを実施している団体です。具体的には、児童養護施設を退所した後や、少年院、刑務所などから出院・出所した後、家族が身元引受人にならず、行き場をなくしてしまう若者たちに、「住まい」「仕事」「学び」を3点セットで提供しています。「世代間の連鎖を断ち切ること」「社会的関心を高めること」「制度のあり方を問い直すこと」「施設の『中』『外』を繋いでいくこと」などにも取り組んでいます。

共同代表の一人の岡本さんは、建設鳶職の会社を立ち上げて後、行き場のない若者は男女問わず受入れ、住まいを提供し、進学や就職などの社会的な自立に必要な支援をされてきました。彼らをなんとかするために、NPOを設立せざるを得なかったんだろうと推察します。

もう一人の吉田さんは、元横須賀市長からの転身です。「現場では日々順調に何かが起きています(笑)」というWEBのコメントにある通り、行政を離れ、言うは易く行うは難しの、当事者視点の現場から支援に取り組んでおられます。

そもそも事故は過去のこと。でもそこから回復するには、そして再び事故に巻き込まれないためには、その場しのぎでない根本原因と対峙しなくてはいけません。さらには本人の安心と自信と知識と体力、そして周囲の励ましが必要です。

若者たちのどうにもならなかった環境、それが引き起こした多くの事件事故、そしてそのため立ち上げられたNPO、そして恐らく団体の活動の中でも日々発生しているであろう、トラブルやアクシデント。それでも偶然が必然を引き起こし、事故が希望を連れてくる。

「コケてもコケても、なんとかなる!」

だって生きていかなきゃしょうがないじゃん、なんとかなるよ、なんとかしよう。

投票にあたり会員よりあがった理由の一部を抜粋し紹介いたします。

  • 新しい贈与論で投票先を選ぶのにあたっては、通常の行政による補助などではなかなか資金が集まりにくそうな先を選ぶことが多いです。今回の『なんとかなる』の支援対象に含まれている、少年院等への入所経験のある子どもたちも、恐らくその一つだと思います。子どもが道を踏み外すのは、本人だけの責任ではなく、また家族だけの責任でもない、いわば社会の責任であることがほとんどだと思います。彼らに居場所をつくり、就労経験を提供することで、未来が大きく変わることもあるでしょう。そんな影響力のある事業を運営されている『なんとかなる』の活動の一助になればと思い、一票を投じました。(朝野椋太)

  • 人間は生まれてくるか否かを選べません。生まれてこない方が良かったと感じるかどうかは若い間に耐え難い苦痛を背負うかどうかだと感じています。若者に「なんとかなる」と言い切る、なんとかなる様の活動に希望を託したくなりました。(中村祥眼)

  • 「なんとかなる」というドストレートな団体名にまず強く惹かれました!活動内容も行き場のない人たちに場を提起するもので、とても重要なものだなと思いました。とくに、一度過ちを犯した人をこの社会は排除しすぎる傾向があると思うので、再び社会に包摂する活動はもっと広がってほしいと願い、この団体を選びました!(坂本治也)

  • なんとかなる、という言葉の通り、セーフティネットを文字通りつくられていることに感銘を受けました。応援しております!(海野慧)

  • この数年で個人的に横須賀にご縁ができたこともあり『なんとかなる』に一票を投じます。他の候補2つも素晴らしい取組みだと思いましたが、比較の中でこの団体のアナログ感と身体性がより際立ち、あたたかな手触りと他者や社会に対する信頼を感じました。そして何より、”アクシデント”というお題に対して、『なんとかなる』というのは、素晴らしい下の句というか、強めのサーブに対して飄々とリターンエースを返すような爽快感でした!(小澤啓一)

  • 「なんとかなる」という声かけが必要な人生の場面は、すべて人に訪れると思います。それを支える本団体の活動に共感し、希望します。(上西雄太)

  • 出所後の若者が行き場を無くしてしまうことによって、犯罪に加担させられる悪循環を止めるには、「なんとかなる」さんのような活動が必要だと考え、強く推します。(佐伯ポインティ)

  • なんとかなるは日頃から応援している団体なので推薦されたら選ばざるを得ません。制度事業が主であるからこそ、臨時的にまとまった寄付が入ることで「これまでやりたかったけどなかなかできなかったこと」ができるのではないでしょうか。寄付を活かしてくれる団体だと思います。(宮本聡)

  • アクシデントは、望むと望まないとに関わらず、運命や事象が突然落ちてくるもの。どうにもならないそれらの出来事や運命に対して、未来への希望に転換させうる大事な活動であると思いました。(榎本大貴)

  • 行き場をなくしてしまった若者への支援は、とても大変だと思います。法人名の「なんとかなる」は、支援する側が自身に言い聞かせているもののようにも感じました。今回の寄付が一助となればうれしいです。(清水康裕)

  • 家族の当たり前がなされないつらさに手を差し伸べているところに共感しました(石田智子)

  • ホームページからは地道な活動や入居者・元入居者の方の成長が見て取れて、このような活動が広まれば、より良い世界になると考え、ぜひ応援したいと思いました。(伊藤慎悟)

  • 生まれた環境をアクシデントと捉えて、対策が必要とする捉え方が興味深く、「なんとかなる」を選びました。家庭環境の問題を「しかたない」ではなく、「なんとかなる」に変えていきたいです。(秋山福生)

  • おそらく常にアクシデントの最中にありつつ「なんとかなる」ととなえて前をむく、こちらの団体に票を投じます。(金野潤子)

  • いっしょに推薦するパートナーにこの団体を教えていただいたとき、「なんとかなる」、まずネーミングがたまらなくリアル、これすばらしい!と思いました。それに、「家庭を頼れない」&「家にいられない」若者のサポートは、私自身思いの及ばないところでした。この団体の活動を知る機会に感謝しつつ、心底、応援したいと思いました。いまも、常に、アクシデント発生してるんだろうな、と。「なんとかなる、なんとかなる」と、職員の方もサポート受ける側も、みんなつぶやきながら頑張っているんだろうな、と。(藤岡達也)

  • 世代間の連鎖を断ち切る活動を応援したいと思った。(高城晃一)

  • こけてもなんとかなる、というキャッチフレーズに惹かれましたが、ウェブの沿革をみて、その裏にある岡本さんの苦労に思いをはせました。(渡辺健堂)

  • 街中を歩いていて、自身の子どもに「ふざけんなよ、お前」と叫ぶ親を見ることは少なくない。愛情がない訳ではないのだろうし、たまたまキレてしまっただけなのかもしれないが、圧倒的な関係性の非対称性のもとで、どうにもならない状況に追い込まれてしまう人も実際にいる。こうした本人が選び取ることができない状況に置かれることは、事後的に他者が支援することでとても意義のあるアクシデントなのではないか、と思い「なんとかなる」を第一希望としました。(小山田那由他)

  • 中学生の頃、仲の良い友達が、児童養護施設で暮らしていたことを思い出しました。成人式以来、会う機会もなく、連絡先もわからないのですが、ふとした時に、彼がどういう仕事をしているんだろうと思うことがあります。自分には困ったときに帰れる実家がありますが、そういった場所がない若者たちを支える仕組み・居場所は非常に重要だと感じます。団体名や「(コケてもコケても)何度でもやり直すことができる世の中へ」というビジョンもとてもいいなと感じたので、今回は「なんとかなる」に投票します。(広井健一郎)

  • 一番草の根っぽい活動の「なんとかなる」を第一希望にしました。(内藤万裕)

  • HPや推薦文のほんのり「いけいけ」的な感じは気になりつつも「住まい・仕事・学び」をトータルにサポートするという意思に投票いたします。(本間盛行)

  • 今回は、テーマをあまり意識せず、なんとかなるが実際に現場で取り組んでいることには様々な苦労があるだろうなとの思いから贈与したいと率直に思いました。(石田篤史)

  • 生活の基盤となる選択肢を増やすことにつながる活動かなと思いました(神崎)

  • 団体のウェブサイトから、まさに「なんとかなる」という力を感じました。多くの人を励まし、支援し、立ち直らせてくれる団体だと感じ、一票を投じます。(桂大介)

  • 事故というテーマで扱うには、あまりにも悲しい問題ではあると思いつつ。ズレにこそ気付きが宿ると思い、投票します。虐待の問題は、決して過去のことではなく、かつ、事故でもなく、これまで家族という単位に隠蔽されてきた社会全体の問題として考えるためにも、あえて、ここで違和感の残るまま、投票をしたいと思います。(東詩歩)

  • 助けが必要な人たちが、次に向けて動き出すために力を蓄える場所を創る活動を応援したいと思いました。ホームページに、「なんとかでき荘」から社会に出た人が、安全管理大会で受賞した報告がありましたが、そういう人がもっと増えていく手助けに少しでもなれれば嬉しいです。(菅野恒在)

  • 先月に読んだ故・社会学者の打越正行さんの著作「ヤンキーと地元」を思い出しました。実際、なんとかなるさんと同じような動機で建築業を立ち上げた人も登場しており、その会社で多くの若者が職を手にすることで家族を持つことができたり、生活を立て直すことができたりする様子が描かれていました。なんとかなるさんは仕事だけにとどまらず、包括的に行おうとしているとのことで本当に尊敬します。また、去年「刑務所に回復共同体をつくる」という本を通して受刑者の境遇や周りをとりまく文化について理解したこともあり、個人的な関心領域・課題意識と近くて今回は1位にさせていただきます。(市村彩)

  • 人類の歴史を振り返ると、決定的に取り返しのつかない格差が生まれたのは、資本主義が社会システムの根幹に地位を築いた近代なのかもしれない。資本主義のシステムはあまりにも我々の社会の根幹に定着し、もはや別のシステムに代替することは不可能だろう。そんな資本主義の加速の影に生まれてしまう格差。資本主義は無惨にも、富める者がさらに富み、貧しき者はさらに貧す社会を生み出した。
    生まれた環境によって人生が決定づけられてしまうように感じる状況がある。そんな状況にある人々の生活を全面的に支援する活動には、非常なる労力が注ぎ込まれていることだろうと想像する。多くの人を救える取り組みだというわけではないかもしれないが、本当に助けが必要な人に届いてほしい取り組みだと感じた。
    資本主義の影の根底まで潜り込み本当に必要なものを届ける姿勢に心を動かされ、微力ながら1票投じさせていただきます。(村瀬昌礼)

新しい贈与論は今後も共同贈与という形の寄付を毎月続けて参ります。ご興味のある方はぜひご参加ください。



運営

法人名     一般社団法人新しい贈与論
代表理事    桂大介
設立      2019年8月1日
ウェブサイト  https://theory.gift
連絡先     info@theory.gift
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 「新しい贈与論」は寄付や贈与についてみなで学び、実践してゆくコミュニティです。オンラインの交流をベースに、時折イベントや勉強会を開催します。個人主義や交換経済が蔓延り、人間や人間的関係がますます痩せ細ってゆく現代において、今一度、贈与という観点から社会について考え行動する場をつくりたいと思います。